パワレポ連動企画
イチオシアイテム解説 マザーボード編
~LGA1151の新製品が目白押し~
【2015秋 自作PCパーツ超コレクション400(7)】
(2015/10/2 11:30)
こだわりの自作PC専門誌「DOS/V POWER REPORT」の特集をほぼまるごと紹介するこのコーナーでは、「2015年11月号」の総力特集「2015秋 自作PCパーツ 超コレクション400」を掲載する。
第7回目からは新チップセットの登場により世代交代が進んでいるマザーボードを解説する。
この特集が掲載されているDOS/V POWER REPORT 2015年11月号は全国書店、ネット通販にて9月29日(火)に発売。ぜひともオススメしたいアイテムを一挙掲載する総力特集のほか、フリーOSと余ったパーツで簡単運用「無償のFreeNASで構築するファイルサーバー:ファーストステップ」、ゲーム実況もお手軽に「特選HDMIキャプチャカード&ユニット19」、そろそろ手に届く4Kや5K、ゲーム特化からお手軽フルHDまで紹介する「最新液晶ディスプレイ大集合!!」、GIGABYTEのZ170マザーボードでPC自作の手順をバッチリ解説「GIGABYTEマザーで作るSkylakeマシン組み立て講座」など、特別企画も満載。人気の連載記事、髙橋敏也氏による「髙橋敏也の改造バカ一台」や本Web連載中のAKIBA限定!わがままDIY+の本編「わがままDIY」も掲載だ。
今号の特別付録は豪華二本立て!「完全保存版CPU&チップセットデータベース2004-2015」と「定番&新顔フリーソフト集」だ。
-イチオシアイテム解説 マザーボード編 ~LGA1151の新製品が目白押し~-
新世代モデルが続々登場!!
マザーボード編
2015秋のトレンド
・Skylake対応モデルの登場で世代交代
・高速ストレージへの対応が進む
・ゲーミングモデルの充実
Skylake世代への移行で新製品ラッシュ
Intelの新世代CPUであるSkylakeが登場。チップセットやシステムバス、対応メモリなどにも大きな変更が加えられたため、対応CPUソケットも従来とは互換性のない「LGA1151」となり、マザーボードも一気に世代交代が進んだ。ちょうど本号が発売される9月末辺りは、製品も出揃い、製品を選ぶにはまさに最適な時期だ。
次回からは、Skylake対応の注目製品を多数掲載していくので、ぜひ参考にしていただければと思う。
新たに登場したIntel 100シリーズチップセットの機能は下の表にまとめてあるとおり。Z170はK型番のCPUの倍率変更によるオーバークロック(OC)やマルチGPUに対応したハイパフォーマンスPC向け、H170はZ170からマルチGPU機能やPCI Expressのレーン数を削減したメインストリームPC向け、B150はさらに機能を絞ったビジネス/ローコストPC向けとなる。
なお、H170とB150のマザーボードでもベースクロックを上げることでOCを行なうことができる上、前世代同様、マザーボードメーカーが独自仕様としてK型番の倍率変更によるOCに対応させた製品が登場することも考えられるが、OCを前提に設計されているZ170マザーボードに比べると、一般的に電源周りなどの基本的なハードウェアが弱く、OCに向いているとは言えない。OCを考えるならZ170マザーボードを選びたい。
そのほか、IntelのハイエンドプラットフォームのLGA2011-v3向けマザーボードやAMD CPUプラットフォームマザーボードには大きな変化はない。ここ半年の新しい動きとしては、USB 3.1対応モデルが数製品登場したくらいだ。
新世代 | 旧世代 | |||
Z170 | H170 | B150 | Z97 | |
対応プラットフォーム | LGA1151 | LGA1151 | LGA1151 | LGA1150 |
オーバークロックのしやすさ | ○ | △ | △ | ○ |
CPUとの接続(システムバス) | DMI 3.0 8GT/s | DMI 3.0 8GT/s | DMI 3.0 8GT/s | DMI 2.0 5GT/s |
CPUのPCI Express 3.0レーンの分割 | ○ (x16/-/-、x8/x8/-、x8/x4/x4) | × | × | ○ (x16/-/-、x8/x8/-、x8/x4/x4) |
Small Business Advantageのサポート | × | ○ | ○ | × |
PCI Express接続のM.2のサポート | ○ | ○ | ○ | ○ |
PCI Expressのリビジョン(レーン数) | 3.0 (20レーン) | 3.0 (16レーン) | 3.0 (8レーン) | 2.0 (8レーン) |
USB 3.1ポート | × | × | × | × |
USB 3.0ポート | 最大10 | 最大8 | 最大6 | 最大6 |
USB 2.0ポート | 最大14 | 最大14 | 最大12 | 最大8 |
Serial ATA 3.0ポート | 最大6 | 最大6 | 最大6 | 最大6 |
マザーボードの価格 | 16,000円~80,000円前後 | 13,000円~21,000円前後 | 12,000円~18,000円前後 | 12,000円~47,000円前後 |
高速ストレージへの対応が進む
Skylake対応のLGA1151マザーボードの多くがPCI Express 3.0 x4接続対応のM.2スロットを搭載している点に注目したい。これはチップセットのZ170/H170/B150がサポートするPCI Expressのリビジョンが3.0となりレーン数も増えたためだ。
Haswell/Haswell-Refresh/Broadwell対応のLGA1150マザーボードでは、チップセットがサポートするPCI Expressのリビジョンが2.0であるため、搭載されているM.2スロットの多くがPCI Express 2.0 x2接続であったことを考えると、PCI Express接続の高速ストレージへの対応がより進んだと言える。
Z170/H170/B150搭載品 | Z97搭載品 | |
M.2スロット | PCI Express 3.0 x4接続対応 | PCI Express 2.0 x2接続対応 |
最大データ転送速度 | 約4,000MB/s | 1,000MB/s |
USB 3.1をサポートする製品が増加
チップセットレベルでの対応はまだだが、Skylake対応のLGA1151マザーボードの多くは、コントローラを搭載することでUSB 3.1をサポートしている。
USB 3.1ポートには、従来のUSBポートと同じ形状のType-Aコネクタと、リバーシブルで給電能力の高いType-Cコネクタがあるが、将来的にスマホやタブレットPCなどとの連係を考えるなら、Type-Cコネクタの有無に注目したい。
SkylakeのOCはマザーのVRMが重要
Haswell/Broadwellは統合型電圧レギュレータ(FIVR)を内蔵していたため、それ以前のCPUに比べ、OCを行なう上でマザーボードのVRMの重要度が低くなっていた。
しかし、SkylakeではFIVRが廃止されたため、再びマザーボードのVRMの重要度が高くなった。SkylakeのOCを考えるなら、高性能部品を採用してしっかりと作られたVRMを搭載するモデルを選ぶことが望ましい。
ゲーミングマザーボードが人気
Skylake世代では、ゲーミングモデルの増加傾向がより顕著になり、ハイエンドからローエンドまで幅広い製品が発売されている。なかでも、スタンダードモデルに高機能LANと高品質サウンドを搭載した安価な製品は、ゲーマー以外にも注目され、人気を集めているようだ。
今までゲーミングという名称だけでなんとなく敬遠していた人も注目してみてはいかがだろうか。
[Text by 滝 伸次]
【DOS/V POWER REPORT 2015年11月号は2015年9月29日(火)発売】
★総力特集「主役は出揃った!!今が買いの本誌イチオシアイテムがずらり 自作PCパーツ超コレクション400」
★特別企画「無償のFreeNASで構築するファイルサーバー:ファーストステップ」「特選HDMIキャプチャカード&ユニット19」「最新液晶ディスプレイ大集合!!」「GIGA-BYTEマザーで作る Skylakeマシン組み立て講座」
★連載「最新自作計画」「自作初心者のための[よくある質問と回答]」「New PCパーツ コンプリートガイド」「激安パーツ万歳!」「髙橋敏也の改造バカ一台」「PCパーツ スペック&プライス」「全国Shopガイド」「DOS/V DataFile」
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