借りてみたらこうだった!
鮮やかに光るCORSAIRの水冷クーラー「H100i RGB PLATINUM」をテスト、8コアCPUもしっかり冷却
水冷ヘッドもファンもRGB LEDを搭載、イルミネーションにもこだわりたいユーザーへ text by 坂本はじめ
2019年2月6日 06:05
今回は、2018年12月に登場したCORSAIRの最新鋭オールインワン水冷クーラー「H100i RGB PLATINUM (CW-9060039-WW)」を使ってみた。
水冷ヘッドや冷却ファンにRGB LEDを搭載するH100i RGB PLATINUMは、従来のCORSAIR製オールインワン水冷ユニット以上にイルミネーション機能を重視したモデルだ。
Intelの8コアCPU「Core i9-9900K」を使った冷却性能テストも実施しているので、ハイスペックかつクールなPCを構築したいユーザーは是非チェックしてみて欲しい。
240mmラジエーター採用オールインワン水冷クーラー「H100i RGB PLATINUM」
H100i RGB PLATINUMは、CORSAIRの水冷クーラーブランド「Hydro Series」に属するオールインワン水冷クーラー。120mmファン2基を標準で搭載する240mmサイズのラジエーターを採用しており、IntelのLGA 115x/2066/2011(v3)、AMD Socket AM2(+)/AM3(+)/AM4/TR4をサポートする。
冷却ファンにはCORSAIR ML PRO SeriesのRGB LED搭載120mmファンを採用。磁気浮上ベアリングを採用したPWM制御対応ファンで、400rpm~2,400rpmまでの広い回転数域をカバーしている。
H100i RGB PLATINUMの水冷ヘッドには16個のRGB LEDが埋め込まれている他、冷却ファンにも4個のRGB LEDが搭載されている。これらのRGB LEDは発光制御を個別に行えるアドレッサブルRGB LEDであり、各LEDのカラーが順次変化していくような表現が可能となっている。
LEDイルミネーションの制御は、CORSAIRの統合ユーティリティソフト「iCUE」で行う。iCUEでは発光パターンをプロファイルとして保存したり、他のiCUE対応機器と同期発光させたりすることもできる。
ユーティリティのiCUEでは冷却ファンとポンプの動作設定を行うことができる。H100i RGB PLATINUMには「静か」「安定」「強い」「ゼロRPM」という4つの動作プロファイルが用意されている。ゼロRPMとは、セミファンレス動作モードのことで、動作温度が十分に低い場合に冷却ファンを停止するモードだ。
これらの動作プロファイルは、各冷却ファンやポンプに対して個別に適用することができる。また、ユーザー独自のカスタムプロファイルを作成する機能も用意されており、独自のセミファンレス動作プロファイルを作成することも可能だ。
8コアCPU「Core i9-9900K」でH100i RGB PLATINUMの冷却性能をテスト
H100i RGB PLATINUMをIntelの8コアCPU「Core i9-9900K」に搭載して、その冷却性能を試してみよう。
参考比較用の空冷クーラーとして、Intel純正の空冷CPUクーラー「TS15A」を用意した。また、CPUのについては、Turbo Boost動作を無効化した「3.6GHz動作」と、Turbo Boost動作の電力リミッターを解除した「4.7GHz動作」の2通りの動作設定でテストする。
テストに際して、H100i RGB PLATINUMの動作プロファイルは標準の「静か」を冷却ファンとポンプに適用し、比較対象のTS15Aの冷却ファンはフルスピードで動作させた。
また、CPUの動作設定については、Turbo Boost動作を無効化した「3.6GHz動作」と、Turbo Boost動作の電力リミッターを解除した「4.7GHz動作」の2通りでテストする。
冷却性能テストでは、動画変換ソフト「TMPGEnc Video Mastering Works 7」にて、4K/60fpsの動画をx265を用いて1080p/60fps動画に変換を行った際のピークCPU温度の測定を行う。エンコード時間は3.6GHz動作で約22分、4.7GHz動作では約17分。CPU温度はモニタリングソフト「HWiNFO v6.00」にてCPU Package温度を測定する。
動作温度の結果だが、3.6GHz動作時のCPU温度は、TS15Aの59℃に対して、H100i RGB PLATINUMは6℃低い53℃を記録。約3,700rpmというファンスピードで大きなファンノイズを発生させていたTS15Aに対し、H100i RGB PLATINUMのファンスピードは最大で約1,150rpmで、高い静粛性を実現していた。
4.7GHz動作時の結果は、TS15AではCore i9-9900Kの動作上限温度の100℃に達してサーマルスロットリングが作動したのに対し、H100i RGB PLATINUMは86℃以下を維持したままエンコードを完了できた。この際のファンスピードは最大約1,660rpmで、動作音はTS15Aよりもだいぶ静粛だ。
H100i RGB PLATINUMは今回のテストにおいて、ファンスピードやポンプの動作に余力を残しながらも、4.7GHzで動作する8コアCPUの冷却をこなしており、高い冷却性能を持っていることが伺える。
ハイエンド構成でも安心の冷却性能を備えるH100i RGB PLATINUM魅せるPCを自作したユーザーにおすすめのオールインワン水冷クーラー
H100i RGB PLATINUMは、多数のアドレッサブルRGB LEDによる美しいイルミネーション機能を備えたオールインワン水冷クーラーだ。CPUクーラーとしての冷却性能も優秀であり、今回テストしたCore i9-9900Kはもちろん、よりコア数の多いCPUとの組み合わせでも安心して使うことが出来る。
iCUE対応のCORSAR製メモリやPCケースと組み合わせれば、高度で美しいLEDイルミネーションを備えたPCの自作が可能だ。性能だけでなく見た目やLEDイルミネーションにもこだわった「魅せるPC」を自作したいのなら、H100i RGB PLATINUMは、ぜひとも検討したい水冷クーラーのひとつだ。
[制作協力:CORSAIR]
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