借りてみたらこうだった!
LowProfileで小型なGTX 750 Ti「N750TI-2GD5TLP」をテスト
価格も手ごろなMSIの2連ファン搭載モデル
2015年5月19日 12:00
今回お借りしたのは、MSI製のNVIDIA GeForce GTX 750 Ti搭載ビデオカード「N750TI-2GD5TLP」。
Maxwellアーキテクチャ採用のミドルレンジGPUを搭載しながら、ロープロファイルにも対応するコンパクトなビデオカードです。実売価格は税込16,500円前後。
補助電源コネクタレスのロープロファイル対応GeForce GTX 750 Ti
MSI N750TI-2GD5TLPは、GeForce GTX 750 Tiを定格動作クロック(1020MHz/ブーストクロック 1085MHz)のまま搭載しており、メモリも5.4GHz動作のGDDR5メモリを2GB搭載するという、NVIDIAのスペック通りの仕様を採用。
補助電源コネクタからの給電を必要とせず、PCI Expressスロットからの給電のみでの動作を実現しています。
特筆すべきはカードサイズで、146mm×69mmというコンパクトな基板を採用したN750TI-2GD5TLPは、ブラケットを交換することでロープロファイルに対応します。
Maxwell世代のミドルレンジGPUを搭載するN750TI-2GD5TLPは、ロープロファイル対応ビデオカードの中でもトップクラスの性能を持っていると言えるでしょう。
2連ファン搭載GPUクーラーの実力を検証
非常にコンパクトにまとまっているN750TI-2GD5TLPですが、そのGPUクーラーの冷却能力はGeForce GTX 750 Tiを十分に冷却し、きちんとパフォーマンスを発揮することができるのでしょうか。
「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」を使って、N750TI-2GD5TLPのパフォーマンスとGPU温度を測定してみました。
ケースに収めないバラック組みでの測定結果ですが、ベンチマーク時の最高温度は74℃、ファン制御は最大44%。
N750TI-2GD5TLPはファンの回転数を取得できないため、実際のファンの回転数は不明ですが、ベンチマーク中はそこそこ静かに動作している印象でした。
一方、GPU温度はやや高めになっており、静音寄りのファン制御が行われているようです。ケースに収める場合はもう少しファンの制御を上げた方が良い場合もありそうです。
参考までに、MSIのGPU用ユーティリティソフト「Afterbanner」を利用して、ファン制御を最大にした際のデータも取得してみました。
N750TI-2GD5TLPはファンの回転数は取得できませんが、ファンの制御自体は可能。カスタム設定をユーザーが作成できるので、環境に合わせた調整が可能です。
ファンを全開にした際のスコアですが、標準のファン制御時と変わりはありません。この時のGPU温度は標準時より9℃低い65℃を記録しました。
この結果から、スコア的には静音性重視の標準の状態でも熱による性能ダウンは起きてないことがわかります。小型のクーラーですが、GeForce GTX 750 Tiをしっかり冷却できるポテンシャルを持っているといえるでしょう。
ただし、いくら冷却性能熱の高いGPUクーラーを備えていても、熱がこもってケース内温度が上がってしまうと、十分な冷却は望めなくなります。GeForce GTX 750 TiのTDP 60WにCPUの発熱も加わると結構な熱量になります。容積の少ないスリムケースに組み込む場合は、排気ファンを追加するなどしてケース側の熱処理能力も高めておきたいところです。
今回テストに使用した環境 | |
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CPU | Intel Core i5-4670K |
メモリ | DDR3-1600 8GB×2枚 |
OS | 日本マイクロソフトWindows 8.1 Pro Update(64bit) |
グラフィックスドライバ | GeForce Driver 350.12 |
温度測定 | GPU-Z 0.8.2 |
室温 | 28.0±0.5℃ |
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