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「SeagateのNAS用HDDは振動に強い」、イベントで実演デモを実施

16TB HDDの発売も近い?現行モデルのポイントや今後の話を技術スタッフが解説

 12月25日(日)にアキバナビスペースでSeagateのイベントが開催された。

 当日は専門技術者のデモセッションのほか、Seagate製HDD「ガーディアンシリーズ」購入者を対象にした抽選会やじゃんけん大会なども実施。同社製HDDの4TB以上のモデルを購入したユーザーには先着で500円分のQUOカードもプレゼントされた。

NAS用HDD「IronWolf」を中心にアピール、振動対策機能の実演も16TB HDDはまもなく量産?

 セッションではSeagate製HDD「ガーディアンシリーズ」の紹介が行われ、今回は特にNAS用HDD「IronWolf」を中心の紹介が行われた。

 NAS用HDDは、小型筐体やラックなどに複数台収められることから、振動対策としてRVセンサーを搭載する点が特徴になっている。今回は、実際にセンサーが本当に効果がある物なのか、ユーザーに見えるかたちでデモを実施。中にHDDを吊し、揺らせた際に通常のHDDはデータ転送が途切れてしまうが、NAS用HDDはある程度までの振動であればデータ転送が途切れることが無いことを実演した。

プレゼンは日本シーゲイト 技術本部 技術部の佐藤氏が担当
同社製HDDの「ガーディアンシリーズ」を紹介
今回主にピックアップされたのはNAS向けの「IronWolf」
「IronWolf」はRVセンサーを搭載し、振動による性能低下を抑制
RVセンサーは基板の2ヶ所に搭載
RVセンサー非搭載の場合、衝撃を受けた際に補正が効かずトラッキング性能が低下する
実際に振動をあたえた際に挙動がどうなるか、デモ機で実演
上がRVセンサー搭載HDD
手で揺らすと、RVセンサー搭載であればデータ転送は止まらなかったが、非搭載モデルは一瞬データ転送が止まっていた

 揺れがあった際に通常のHDDが全く使えなくなるわけではないが、データが途切れた際は、音楽であれば音飛び、映像であればブロックノイズがのるなど、一瞬エラーが発生する。

 データのコピーなどであればその分訂正が入るので、速度が落ちることになる。複数台HDDを搭載するNASなどで使用した際に、NAS向けの「IronWolf」は性能低下が起きにくい点がアピールされた。

 この他、同社製HDDの違いなども大まかに解説。用途によりファームウェアのチューニングが変えられており、回転数やスピンアップ時の動作、キャッシュの利用法などの違いのほか、HDDの寿命に関連する話なども紹介された。

ファームウェアは用途に合わせチューニングされている
SSHDなどはゲームなどで効果が出るようキャッシュ制御などがチューニングされている
回転数の違いによるメリットデメリットも紹介、低消費電力なら低回転、転送速度重視なら高回転
HDDの耐久性の指標の一つとなる「Workloar Rating」
HDDを選ぶ際、自分の用途で「Workloar Rating」の値を超えないモデルを選ぶことが安定して使う際に重要とのこと
RAIDなどで使用した場合はHDD 1台あたりへの負荷が分散されるため、長寿命化に繋がるという

 イベントの最後にはじゃんけん大会が行われたほか、今後のSeagateのロードマップとして、「速度面ではSSDに主役を渡すかたちになったが、16TB HDDや20TB HDDといった次世代HDDの研究開発も行っている」(メーカー)、「コストの面ではHDDがやはり優位、16TB HDDに関しては量産時期も見えてきている」(メーカー)といった話も語られた。

秋葉原のイベントでは恒例のじゃんけん大会
同社製HDD購入者は抽選に参加することができた
景品の一部

[撮影協力:Seagate]