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CP+2019で見かけたちょっと気になるアイテム その1

カメラ向け次世代メディアはCFexpressが優位?1TBのmicroSDカードも近日登場

 カメラと関連機器の大規模展示会「CP+」がパシフィコ横浜で開催中ですが、カメラ関連製品だけでなく、PC周辺機器なども一部出展されており、クリエイター向けのPCや関連製品も展示されています。

 そこで、いくつか会場で気になったアイテムをピックアップしてご紹介します。

 なお、イベントで発表された製品などは僚誌でより詳しく紹介されているので、デジカメ Watchの記事PC Watchの記事も併せてごらんください。

次世代フラッシュメディアの主流は「CFexpress」?各社が実機デモを実施

 CP+の開催に合わせ、次世代フラッシュメディアの「CFexpress 2.0」の仕様が発表され、複数社が実機のデモを行っていました。

 Lexarのブースでは規格をパネルとサンプル機で紹介。CFexpress 2.0は Type A、Type B、Type Cとサイズと速度の違いで3タイプありますが、現行のフラッシュメディアと比較したりとわかりやすく展示され、Type Bカードの動作デモも行われていました。

 SanDiskのブースでは、Type Bカードのベンチマークデモを実施。Thunderbolt接続のカードリーダーを使用し、リードは1,357MB/sを記録していました。あくまでプロトタイプの速度とのことで、製品版が発売されることはもっと高速になる見込みのようです。

LexarブースにあったCFexpress 2.0の仕様表
CFexpress 2.0 Type AカードとSDカードのサイズ比較
CFexpress 2.0 Type BカードとXQDカードのサイズ比較
CFexpress 2.0 Type CカードとCFカードのサイズ比較
LexarはPCを使ってCFexpress 2.0 Type Bカードをデモ
CFexpressはPCIe接続なので、PC関連でも使用機会が増えるかも?
SanDiskはCFexpress 2.0 Type Bカードをベンチマークでデモ、リードは1,300MB/sオーバー
Thunderbolt接続のカードリーダー
既存フラッシュメディアとの比較表
筐体は放熱性能を高めるため金属製
サイズや端子部分はXQDカードを踏襲したものになっているようです

 CFexpressはプロトコルにNVMeが使われています。M.2などの小型なNVMe SSDは発熱が悩みどころだったりしますが、CFexpress 2.0の方はどうなのか聞いてみたところ、こちらも速度が出る分発熱は大きいとのこと。どう熱を逃がすべきかカメラメーカーと協議したり、金属筐体を採用して放熱性を高めるなど、苦労しているそうです。

 また、少し気になったのが次世代フラッシュメモリ規格の「SD Express」の展示が全く無かったこと。会場の状況を見ている限り、カメラ向けの次世代メディアはCFexpressが主流となるような空気感でした。

大手メーカーの1TB microSDカードが近日登場予定

 メディア関連ではCFexpress 2.0が最大の目玉でしたが、既存メディアも進化。1TBのmicroSDXCカードも展示されていました。

 LexarとSanDiskがサンプル品を参考出展しており、Lexarのモデルはリード100MB/s・ライト45MB/sといったスペック。SanDiskは上位グレードのExtremeシリーズのモデルを投入するようです。発売時期はどちらも近日予定とのこと。

Lexarの1TB microSDXCカード
リードは100MB/s
SanDiskの1TB microSDXCカード
1TBのSDXCも展示されていました

 ちなみに、Lexarのブースには1TBのSDXCカードも展示されていました。

 PC用SSDと同容量のデータが指先サイズのカードに収まるのは技術の進歩を感じます。大容量データの持ち運びがかなり楽になりますが、データサイズがサイズだけに紛失には要注意です。

フラッシュメディアも用途ごとに選ぶ時代に、東芝も高耐久microSDカードを投入

 東芝メモリは、ドライブレコーダーや監視カメラの常時録画を想定して設計した高耐久microSDカード「EXCERIA M303E」を展示していました。

 高耐久microSDはMicronSamsungSanDiskなどのモデルが店頭販売されていますが、東芝メモリも購入できるようになりそうです。

 HDDは用途ごとにモデルを選ぶことが定着化しましたが、microSDなどのフラッシュメディアも用途ごとにモデルを使い分ける時代になりそうです。