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第10世代Coreプロセッサーがデビュー、最上位の「Core i9-10900K」は最高5.2GHz動作
計3モデルが入荷、新型ソケット「LGA1200」を採用
2020年5月20日 22:00
「Comet Lake-S」ことIntelのデスクトップPC向け第10世代Coreプロセッサーが、20日(水)22時に発売解禁となった。店頭販売は21日(木)からの予定。
今回入荷したのは、10コア/20スレッドのデスクトップ向け最上位モデル「Core i9-10900K」、8コア/16スレッドの「Core i7-10700K」、6コア/12スレッドの「Core i5-10400」の3モデルで、価格(以下、税込表記)は順に72,000円、55,999円、25,999円。
最上位のCore i9-10900Kは10コア/20スレッド、新型CPUソケット「LGA1200」を採用
Comet Lake-SではCPUソケットに新型のLGA1200が採用。第9世代のCoffee Lake-SまでのLGA1151とは形が異なり、新・旧世代間でCPU、マザーボードを使い回すことはできなくなった。LGA1200マザーについては、新たな「Intel Z490」チップセットを搭載した製品が各社から発売されている。
Comet Lake-Sのラインナップは、Core i9/i7/i5/i3のほかPentium Gold、Celeron Gで、最上位のCore i9ファミリでは、Coffee Lake-Sを超える10コア/20スレッドが実現されている。
クロックが向上したのもトピック。Core i9/i7は、Core Xファミリで採用されていたクロックアップ機能の「Turbo Boost Max Technology 3.0」(TB Max 3.0)をサポートし、Core i9は温度や電力に余裕がある時にさらにクロックを上げる「Thermal Velocity Boost」(TVB)もサポートしている。
Core i9-10900Kの場合は、ベースクロックが3.7GHz、TB Max 3.0(シングルコア)での最高クロックが5.2GHz、TVBでのシングルコア動作時の最高クロックが5.3GHz、マルチコア動作時の最高クロックが4.9GHzとなる。
ただし、Core i9-10900KやCore i7-10700K(8コア/16スレッド、ベース3.8GHz/最高5.1GHz)などの上位モデルは、TDPも125Wと高くなった。これは、Coffee Lake-Sの95Wより高く、発熱量が増えることが予想されるので、冷却パーツを選ぶ際には注意が必要だ。
統合GPUには、第9世代に続いてIntel UHD Graphics 600シリーズが採用されている。なお、プロセッサー・ナンバーの末尾が「F」のGPU非搭載モデルも用意されており、Core i9-10900KF(10コア/20スレッド、ベース3.7GHz/最高5.3GHz)などがある。
CPUにビデオカード用のPCIe 3.0インターフェイスとDDR4メモリインターフェイス(2チャンネル)を内蔵し、CPUとチップセットとをDMI 3.0で接続するという構造も従来通り。PCIe 4.0は非対応だが、マザーについては、次世代CPUに向けて独自にPCIe 4.0をサポートするという製品も登場している。
下位モデルについては、Core i5ファミリ最下位のCore i5-10400(6コア/12スレッド、ベース2.9GHz/最高4.3GHz)が販売されている。TB Max 3.0やTVBは非サポートだが、TDPは65Wと低い部類となっている。
[撮影協力:ツクモeX.パソコン館とツクモパソコン本店とパソコン工房 秋葉原BUYMORE店とパソコンショップ アークとソフマップAKIBA②号店 パソコン総合館]