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“周辺より低い温度で冷却できる”水冷クーラーがCooler Masterから、PCIe8ピンで電源供給

MasterLiquid ML360 Sub-Zero

 CPUを室温以下にまで冷却できるというCooler MasterのLGA1200専用水冷CPUクーラー「MasterLiquid ML360 Sub-Zero(MLZ-D36M-A19PK-12)」(以下ML360)が発売された。Intel Cryo Cooling Technology(以下Intel Cryo)を採用した製品で、“ペルチェ冷却+結露防止”が実現されている。店頭価格は53,680円。

Intel Cryo Cooling Technologyを採用した簡易水冷クーラー

 ML360はいわゆる簡易タイプの水冷CPUクーラー。ファン3基を搭載した360mmサイズのラジエーターや冷却ブロック、ポンプといった必要なパーツがセットになっており、チューブの接続も済んでいるので、すぐにPCケースに組み込める。対応CPUソケットはLGA1200のみ。

 「CPUを限界まで押し上げる」(インテル)というオーバークロック向けの冷却技術であるIntel Cryoを採用しているのが特徴。Intel Cryoは、TEC(Thermoelectric Cooling/Cooler、ペルチェ素子)を使用して、周囲より低い温度にまでCPUを冷却する一方で、結露防止コントローラーを搭載し、結露の水滴で機器が故障するのを回避するというものだ。

 Intel Cryo用ソフトウェアによるシステム監視やインテリジェント制御も売り。動作モードについては、結露を抑止する「Cryo」(推奨モード)のほかに、結露リスクはあるが冷却性能が向上するというマニア向けの「Unregulated」が用意されている。

 ML360の冷却ブロックはTECと銅製ベースなどで構成されており、この冷却ブロックとラジエーターとの間でクーラント(冷却液)を循環させる仕組み。冷却ブロックへの電源供給に8ピンPCIeコネクタ(2ピン+6ピン)を使用する点と、総消費電力が200Wと高い点には注意が必要だ。

 また、簡易タイプの水冷CPUクーラーでは、ポンプ内蔵型の冷却ブロックが使われるのが一般的だが、ML360の場合はポンプが外付けになっている。ただ、ポンプは小型でブラケットが付いており、PCケースの中に取り付けることができる。

 サイズはラジエーターが394×119.6×27.2mm、冷却ブロックが89×79×86.7mm、ポンプが57.3×57.3×92.2mm。ラジエーターの搭載ファンはCooler Master製「SF120R」(3基)。騒音値はファンが8~26dBA、ポンプが35dBA以下。付属品はバックプレート、USBケーブル、SATA電源ケーブル(ファン3基、ポンプへの電源供給に使用)など。

[取材協力:ツクモパソコン本店ツクモeX.パソコン館パソコン工房 秋葉原BUYMORE店パソコンショップ アークオリオスペック]