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Arrow Lakeはワッパが大幅改善!“遊べる”余地もある?Core Ultraプロセッサー200Sシリーズ発売記念イベントレポート

会場のLIFORK 秋葉原II

 2024年10月25日(金)、いよいよ販売開始となったデスクトップPC向けのカ「Core Ultra プロセッサー (シリーズ 2)」(Core Ultra プロセッサー 200Sシリーズ)。その翌日の10月26日(土)に、LIFORK 秋葉原 II(東京都千代田区外神田3-13-2)で「Core Ultraプロセッサー200Sシリーズ発売記念イベント」が開催された。

 Core Ultra 8 265KにCUDIMMを搭載したデスクトップPCや、対応マザーボードの展示のほか、秋葉原の対象店舗で買い物をするとメーカー各社のPC周辺機器やグッズが当たる抽選会が行なわれ、新しいArrow Lake世代のCPUの登場を盛り上げた。

 会場ではステージイベントも実施され、インテルと周辺機器メーカーが新製品を解説。アスキーとインプレスは動画配信も兼ねて新型CPUの省電力性能やゲーミング性能などを紹介するとともに、増加したCPUのピンに隠された秘密も明らかにした。ここでは主にそのステージイベントの様子をレポートする。

会場には各社Z890搭載マザーボードの展示も
近隣の店舗で買い物をすると周辺機器やグッズが当たる抽選会も行われた

低消費電力で高いパフォーマンス、新メモリ対応で将来性も高く

 まずはインテルが、デスクトップPC向けCore Ultra プロセッサー (シリーズ 2)の特徴を詳しく解説。登壇した同社IA技術本部の太田氏は、「これまでPC性能の向上とともに電力需要が青天井に伸びていったところを、大幅に見直していこうと(いう考えが)設計段階からあった」として、ポイントの1つが電力効率の高さにあることをアピールした。

Core Ultra プロセッサー (シリーズ 2)を手にしたインテル株式会社 IA技術本部 部長 太田仁彦氏

 同氏によれば、前世代からパッケージとして最大40%の消費電力削減を図り、同等のパフォーマンスをおよそ半分の電力で実現可能になったという。それに伴ってゲーム実行時のCPU温度も10℃程度低下させることに成功し、一方でマルチスレッド性能は15%以上の向上が図られ、1サイクルあたりの実行命令数を表すIPC性能も前世代からE-coreで32%、P-coreで9%、それぞれアップしたとする。

電力消費は最大40%削減、CPU温度も10℃程度低下したという
IPC性能はE-Coreが32%向上。「今の時代に至ってもIPCをこの割合で向上できるのはすごいこと」と自賛した

 そのうえで、グラフィックス性能とマルチメディア性能を高めたXe-LPGアーキテクチャを採用する内蔵GPUと、AI処理向けのNPUも搭載した。これにより、AI処理性能を表すTOPS値については、GPUとNPU、そしてCPUの3つのトータルで最大36TOPSに達し、今後拡大が見込まれるAI処理ニーズにも対応できるようにしたと語る。

Xe-LPGアーキテクチャ採用でさらに高性能化した内蔵GPU
CPU、GPU、NPUを合わせたAI処理性能は最大36TOPSに達する
消費電力の改善もアピール
各種ベンチマークや3Dゲームで高いワットパフォーマンスを発揮

 NPU対応アプリケーションでは、これまでCPUやGPUが担っていた処理をNPUが肩代わりできる場合がある。たとえば顔の表情や音声でキーボード・マウス操作を可能にする「Cephable」もNPUに対応しており、ゲームプレー時に有効活用できる。

NPU対応アプリケーションでのAIパフォーマンスの高さも証明
NPU対応のアプリケーション「Cephable」での利用例も紹介

 また、Arrow Lake世代のチップセットとなるIntel 800シリーズについても大きな進化があることを紹介。最大24レーンのPCIe 4.0(CPUと合わせて最大48レーン)および最大4レーンのPCIe 5.0(同最大20レーン)に対応し、最大2ポートのThunderbolt 4だけでなく、4ポートの外付けThunderbolt 5や、Wi-Fi 7、マルチギガネットワークにも対応可能となった。

Intel 800シリーズチップセットの進化
インターフェイルやネットワーク周りの強化点も紹介

 加えて新たなメモリ規格であるCUDIMMもサポートしたことで、DDR5-6400のようなより高クロック・広帯域のメモリも安定動作させ、システム全体のパフォーマンスや堅牢性を高められることも強みだとした。

新たにCUDIMMをサポートし、高クロック・広帯域のメモリを安定動作可能に

メーカー各社がイチ押しの製品を紹介、こだわりのポイントも

 Z890チップセット搭載マザーボードも、今回の新CPU発売に合わせて多数登場している。会場にはそのうちの一部が展示されていたが、ステージではマザーボードなどのメーカー各社がイチ押しの製品やこだわりのポイントなどをプレゼンする場も設けられた。

 先陣を切ったのはASRock Japan(以下ASRock)の原口氏。同氏が強調したのはCPU周りに配置するコンデンサだ。安定した電力をCPUへ供給するにあたり、Z890チップセットを搭載する同社製品では、一貫してコンデンサの数を増やして対応するのではなく、あえて数を減らし、1つあたりの容量を従来の約2倍となる1000μFに拡大した特注品を採用したという。

ASRock原口有司氏
静電容量の大きなコンデンサを採用して搭載数を減らし、寿命を延ばした

 これにより全体としての品質・性能は維持、もしくは高めつつも、部品点数が減ることで故障確率を減らし、製品寿命を延ばしたとのこと。高クロックなCPUの安定動作に関わるノイズを可能な限り減らす工夫も施し、それによって余裕が生まれていると同氏。今回のデスクトップ向けCore Ultra プロセッサー (シリーズ 2)について「(オーバークロックなど)遊べるCPUになっているので(その余裕を活かして)遊んでほしい」と訴えた。

「Z890 NOVA WIFI」はSSDを多数搭載できることも特徴。拡張カードも付属し、M.2 SSDを最大10枚載せられる
ポーリングレートの高いキーボード・マウスも安定動作させるUSBポート「Lightningゲーミングポート」を搭載
後述のインプレスのセッションでは独自の「Memory OC Shield」によりノイズをさらに低減し、卓越したメモリ性能を実現していることも紹介した

 続いてASUS JAPAN(以下ASUS)の市川氏が、同社マザーボード製品の特徴を解説した。10月24日の時点でZ890チップセット搭載マザーボードを11製品リリースし、今後3製品が追加予定という充実のラインアップで臨むなか、製品共通の強みとして挙げた1つ目が、SSDへの安定した電力供給。電源ユニットから直接取り出す+3Vに加えて、+12Vを独自技術で+3Vに変換することで、最大7台のM.2 SSDのピークパフォーマンスを同時に発揮できるという。

ASUS市川彰吾氏
イチ押しマザーボードとして紹介した「ROG STRIX Z890-F GAMING WIFI」と「TUF GAMING Z890」シリーズ
独自の電力供給方法で最大7つのM.2 SSDをピークパフォーマンスで扱える

 PCの組み立てを楽にする「EZ PC DIY」と呼ぶ仕組みも紹介した。ラッチやボタンなどを使うことなく、拡張カードを片側から持ち上げるだけでPCIeスロットから容易に取り外せる「Q-Release Slim」や、M.2 SSDとヒートシンクの脱着をツールレスで手間なく脱着できる「M.2 Q-Slide」「M.2 Release」「M.2 Q-Latch」といった機能が採用されている。

PCIeスロットやM.2スロットに設けられた「EZ PC DIY」の仕組み

 さらに、BIOS画面でマザーボードのポートや端子類の使用状況をグラフィカルに把握したり、直感的に設定したりできるダッシュボード機能を用意しており、PCを長く使っていくときのメンテナンスのしやすさやにもこだわっているとした。

BIOS画面でマザーボードのポートの使用状況などをグラフィカルに把握できるようにするダッシュボード機能

 日本ギガバイト(以下GIGABYTE)の川村氏は、ますます高度化、複雑化するマザーボード設計においてAI技術を取り入れ、各部に最適化を図ったことを特徴として挙げた。「D5 Bionic Corsa」と名付けられた取り組みでは、より高いピーク性能が得られるように基板設計やBIOSチューニングにAIを補助的に利用し、DDR5メモリについては最大転送速度9500MT/sにも耐えられる性能を獲得したという。

GIGABYTE川村直裕氏
ギガバイトのZ890マザーボードにおけるポイント
基板設計をAIが補助
AIによるBIOSの最適化も実施

 さらに近日中に行なわれるBIOSアップデートで、最大限のオーバークロック性能を実現する設定をボタン1つで行なえるようになる「AORUS AI Snatch」という機能が利用できるようになることも予告した。専門家が設定するような高いパフォーマンスを簡単に得られるようだ。

ボタン1つで専門家並みのハイパフォーマンスな設定にカスタムできる「AORUS AI Snatch」は近日リリース予定
マザーボードは標準で購入から3年間無償修理してもらえる特別保証の対象
製品のレビューを投稿するとAmazonギフトを最大4000円分もらえるプレゼントキャンペーンを実施中

 新世代マザーボードの改良点の一つとして、ネットワーク性能へのこだわりを解説したのはエムエスアイコンピュータージャパン(以下MSI)の中島氏。Arrow Lake世代の同社製マザーボードは少なくとも5Gbpsの有線LANポートを採用しており、上位モデルでは10GbpsのLANポートで高速なファイルダウンロード、安定したオンラインゲームプレーが可能になるとした。ワイヤレス通信についても320MHzのチャネル幅にしっかり対応し、最大5.8GbpsというWi-Fi 7本来の性能を発揮できるようにしているという。

MSI中島悠太氏
MSIのZ890マザーボードの特徴
少なくとも5GbpsのLANポートを装備、上位モデルは10Gbps
Wi-Fi 7は320MHzのチャネル幅に対応、転送速度は最大5.8Gbps

 また独自の工夫として、M.2 SSDやヒートシンクの脱着をツールレスで行なえる「EZ M.2 CLIP II」や「EZ M.2 Shield Frozr II」を採用していることを紹介。マザーボード上の離れた場所にあるボタンの操作でPCIeスロットに装着した拡張カードのロックをオンオフできる「EZ PCIe Release」という機構も備え、自作時のストレスを軽減するとしている。

M.2 SSDの脱着を容易にする「EZ M.2 CLIP II」と「EZ M.2 Shield Frozr II」
PCIeスロットのロックを簡単にオンオフできる「EZ PCIe Release」

 コンシューマー向けにCrucialブランドでPC用メモリを展開するマイクロン ジャパンは、高性能なDDR5メモリや、Arrows Lakeで新たに対応したCUDIMMをアピールした。

マイクロン ジャパン株式会社 宮本貴通氏

 CPUの高性能化、マルチコア化が進むことでメモリに求められるデータ転送速度も大きくなり、以前のDDR4では限界に達したということで登場したDDR5。しかしながら、メモリの業界標準であるJEDEC規格として1990年代から採用されてきた従来のUDIMMやSODIMMでは、転送速度の上限が基本的に最大6000MT/sまでとなる。

Arrow Lake世代は新しいCUDIMMをサポート

 そこで、さらなる高速動作に対応するべく登場したのが、6400MT/s以上をサポートするCUDIMMやCSODIMMだ。Arrow Lake世代からはこのCUDIMMとCSODIMMに対応し、メモリモジュール上に搭載したローカル・クロック・ドライバなどにより高速かつ安定した動作を実現する。

CUDIMMはローカル・クロック・ドライバを搭載し、高速動作時の安定動作に寄与する
CrucialのCUDIMMおよびCSODIMM

 マイクロン ジャパンの宮本氏によれば、「マイクロンはCore UltraデスクトップCPU向けの32GBダイベースの64GB CUDIMM、およびCSODIMMソリューションを検証した最初のメモリメーカー」とのことで、Arrow Lake世代のシステムにマイクロン製品を使用することで高い信頼性が期待できることを印象付けた。

 残念ながら現時点では日本国内で同社のCUDIMM製品はまだ販売されていないが、SNSなどで米国本社に要望を伝えることで「日本でも(早く)発売しなきゃ! となるかもしれない」として会場に支援を呼びかけた。

会場のデモ機ではCUDIMMを使用していた
CPU-Zで表示したCUDIMMのステータス

LGA1851のピン数は1851本じゃない? アスキーによるCore Ultraマシン自作

アスキーのセッション「Core Ultra 200SシリーズでカスタムPC『ウル虎うちの子丸』完結」

 メーカー各社のプレゼンの後にスタートしたのは、アスキーによる「Core Ultra 200SシリーズでカスタムPC『ウル虎うちの子丸』完結」と題したセッション。アスキー編集部のジサトライッペイ氏とジサトラつばさ氏をメインに、ASUSの市川氏とMSIの中島氏を招いて進行した。マザーボードの細かな特徴部分を改めて実演を交えて紹介しつつ、Core Ultra プロセッサー (シリーズ 2)をはじめとする最新パーツを使った自作PCを組み立てる、という内容だ。

自社のマザーボードの特徴を改めて紹介するASUSの市川氏とMSIの中島氏

 自作PCは、CPUにCore Ultra 7 265Kを、マザーボードにASUSの「ROG MAXIMUS Z890 EXTREME」をそれぞれ選択し、ジサトライッペイ氏がミドルタワーケースに組み込んでいく。ASUSの市川氏はその手元撮影係となった。

Core Ultra 7 265Kをソケットに差し込むジサトライッペイ氏

 ただその間、ジサトラつばさ氏とMSIの中島氏は見守る以外何もすることがないため、新しいCPUソケットであるLGA1851に「本当にピンが1851本あるのか」を検証するべく、目で見て数えることに。前世代のLGA1700も数えたことがあるというジサトラつばさ氏だけでなく、なぜか中島氏まで駆り出されることになった。

PCを組み立てを開始すると同時に、ジサトラつばさ氏とMSIの中島氏はLGA1851のピンを数える作業へ

 CPUの拡大写真をもとに手計算していく2人だが、結果的には、集中して効率よく作業を進めたMSIの中島氏が20分足らずで1851本を確認。ジサトラつばさ氏は、さらにその20分後に数え終えたものの、1851本よりも多い1900を超える数になってしまい、ここで意外な事実が発覚することに。

ジサトラつばさ氏がピンを数えた形跡。完全に手作業だ

 CPU左右端のピンのように見えるそれぞれ1列分は、CPUソケット側にはアサインのないものとなっており、実際にはピンではないことが明らかとなったのだ。ジサトラつばさ氏はこのピンではないものも余計に数えてしまったため、1851本よりも多くなったようだった。

楕円に見えるのが実際のピンで、左右1列の丸の形に見えるものはピンとして数えてはいけなかった

 ジサトライッペイ氏によるPCの組み立ては、ピン数の計算より前に終わり、起動確認も無事に完了。セッションは予定時間よりオーバーしてしまったものの、ピンを数えるという一見無駄とも思える行為であっても新たな気付きが得られることもある、という考えさせられることの多いセッションとなった。

ジサトライッペイ氏が組み立てたCore Ultra 7 265Kマシンは無事起動

インプレスはパワフルなのに静かなPCを自作、余裕があるから“遊べる”

 最後はインプレスによるセッション。アスキーとインプレスの2社合同に近い形での参加となった今回のイベントだが、アスキーとはライバル誌で、しかも、そもそもの成り立ちがアスキー創業者の1人が30年以上前にインプレスを立ち上げたという経緯もあって、極めてレアな組み合わせとなった。

インプレスによるセッション「Core Ultra 200Sシリーズなら高性能で静かなゲーミングPCを作れます」

 セッションタイトルは「Core Ultra 200Sシリーズなら高性能で静かなゲーミングPCを作れます」。_GIGABYTEの川村氏とASRockの原口氏をゲストに、インプレスのYouTubeチャンネル「PAD」でおなじみの加藤勝明氏がCore Ultra プロセッサー (シリーズ 2)搭載PCのマシンパフォーマンスを明らかにしていった。

Core Ultraプロセッサー200Sシリーズの特徴を解説する加藤勝明氏
ゲストはGIGABYTE川村氏とASRock原口氏

 加藤氏が事前に複数種類のCPUを用いて行なったベンチマークテストによると、Cinebench 2024ではシングルコア、マルチコアともにCore Ultra プロセッサー (シリーズ 2)が着実に高いスコアをマーク。それでいて高負荷時の消費電力は前世代から50W以上削減していることがわかり、明らかにワットパフォーマンスが向上していることが判明した。

Cinebench 2024の結果。Core Ultra プロセッサー (シリーズ 2)が高いスコアを叩き出す
しかしCPUの消費電力は低く抑えられていることがわかる

 動画エンコードツールやAfter Effects 2025の処理においても顕著なパフォーマンスアップが見られ、大規模言語モデルを用いた文章生成のようなAIの推論処理も、これまでにない高い性能を発揮することがグラフで示された。

動画エンコードツールのHandbrakeによるテスト
After Effects 2025によるテスト
AIによる文章生成も高速な結果に

 一方で、Photoshopなどの画像処理に関わるベンチマークでは伸び悩む部分も見られ、3Dゲームのベンチマークでも同様の傾向に。ゲームタイトルによっては前世代よりフレームレートが低下するパターンもあり、純粋なゲームパフォーマンスは「前世代の同格モデルよりやや下」と加藤氏は結論付けた。

PhotoshopとUL Procyonによる画像編集絡みのテストは伸び悩んだ

 ただし、わずかなゲームパフォーマンスの低下はありながらも、消費電力が圧倒的に低いのは事実。同様のゲームシーンでもCore Ultra 9 285KはCore i9-14900Kの約半分の電力消費に抑えられており、ワットパフォーマンスは極めて高い。「パワーがあるのに扱いやすいCPU」と言うこともでき、丁寧に熱対策しなくても、空冷クーラーで十分に運用できるはず、と加藤氏。

Overwatch 2のベンチマーク結果と実行時の消費電力
Cities Skyline IIのベンチマーク結果と実行時の消費電力

 そこで同氏が実際に組み立ててみたマシンが、「フラッグシップで逆張り空冷PC」というもの。Core Ultra 9 285Kを搭載しつつ、CPUクーラーに空冷の「DeepCool ASSASSIN IV」を使用したものだ。その場で実行したCinebench R23や3D Markのデモンストレーションでも全く問題なく高い性能を見せつけ、CPUクーラーのファンノイズも耳を近づけてやっと聞こえるレベルに抑え込まれていた。

加藤氏作「フラッグシップで逆張り空冷PC」
ファンノイズをチェック。負荷が高まると回転数は上がるが、耳を近づけないと変化がわからない程度のノイズ量だった

 高いワットパフォーマンスで発熱が抑えられるということは、前世代の冷却パーツを流用した場合には、余裕をもたせられるということも意味する。オーバークロックでさらなる性能を追求するのにも都合が良く、高性能を求めるユーザーにとっては「遊べる」CPUとして魅力になる面もあるだろう。

 現在はゲーム性能が低く出てしまっているところも、BIOSやOSのチューニングが今後進むことで改善される可能性もある。環境が完全に整ってはいないものの、Core Ultra プロセッサー (シリーズ 2)の登場により、自作ユーザーが楽める選択肢が増えたのはありがたい限りだ。