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6万円でフル装備の大型液タブXP-Pen Artist 22E Proの使い勝手はどうだ!?
漫画家ざら先生が描いたイラストを全員にプレゼント
2019年9月30日 00:00
21.5型IPSパネル採用のフラグシップモデル
“PCを使ってイラストや漫画を描きたい”という方達にとって気になる存在の格安液晶ペンタブレット。安くて使えるものなら作品の質が上がったり、作業時間が短縮されたりするはずだが、ハズレを引いてしまうと大きくてじゃまな周辺機器が卓上を占有してしまうのでうかつに手は出せない。そんな格安液タブのなかでもより強烈なオーラを放っているのがXP-Penの「Artist 22E Pro」だ。
Artist 22E Proは、フルHD解像度の21.5型IPS液晶を備えた大型液晶ペンタブレット。筆圧感度は8,192レベルに対応し、充電式のペンは標準で2本付属。左右に8個ずつのエクスプレスキー(ファンクションキー)を備え、右利き、左利きいずれも使用可能となっているなど、「Pro」の名に恥じない仕様だ。それでありながら、実売価格は約6万円を実現。イラスト、マンガ、写真、CAD用途など、これから液タブを使ってみたい、より大型サイズに乗り換えたい、といった人にとって大変気になる存在と言えるだろう。
なめらかな描き味とほどよいサイズ感
さて、スペックを見ただけで大変気になるところだが、PCやタブレットを使ってちょっとでも絵を描いたことがある方なら分かるはず。液タブは人が実際に触って使う道具である。スペックよりも実際の使い勝手が気になるところだ。
そこで今回は漫画家の“ざら”先生に実際にイラストを描いてもらいながら、その感触をうかがった。ざら先生は基本的に液晶ペンタブレットとPCの組み合わせで漫画を執筆している。液タブユーザーとして、プロの漫画家としてどのような評価になるのだろうか。
[ざら] XP-Pen製品は初めて使いました。ペンの反応も素直ですし、描き心地に関してはまったく不満なしです。ペンは充電式ですが、バッテリが入っているとは思えない軽さですね。予備のペンも付いていますけど、これで1回の充電で60日間持つと言われると、たぶんバッテリが切れる頃には充電が必要なことすら忘れているんじゃないでしょうか。
操作にとまどうことなく描き進めていくざら先生。Artist 22E Proの付属スタンドは、約15°からほぼ垂直まで傾きを調整することができるが、ざら先生はもっとも倒した状態(約15°)で使用している。
[ざら] 今回の21.5型クラスは狭過ぎず、広過ぎずで、机に置いて作業するにはちょうどよいサイズだと思います。普段自宅では24型のフルHD液晶ディスプレイを使っていますが、それと組み合わせてマルチディスプレイ環境で使うにもバランスがいいですね。
16個のエクスプレスキーは個別設定が可能
多数装備されているファンクションキーはどう使うのだろうか?
[ざら] ホイールやスライダこそ付いていませんが、16個もキーを備えているのは大きなメリットだと思います。私が絵を描くときに使うファンクションキーは多くはないのですが、液タブから手を離さないで作業できるというのはやはり効率がいいです。大型液タブとなると、手の動作が小さくなるメリットがより出てきますよね。ただ、これは左右16個全部を頑張って使う必要はないと思います。私は右利きで右手にペンを持っているので、右の下側にあるボタンにショートカットを割り当てていると誤操作が怖いです。今回は右上に「Ctrl+E(下のレイヤーと統合)」を割り当ててみましたが、間違っても「Ctrl+S(保存)」は割り当てちゃダメです(笑) それから、左右対称にボタンが用意されているタブレットは少ないので、左利きの人は重宝されそうですね。全体的に見て、このクオリティでこの価格なら、買ってもまず後悔はないと思いますよ。
大型、充実したファンクションキー、そして基本となる入力性能の高さ。これらを低価格で実現してくれるArtist 22E Proのコスパは本物だ。
ざら
漫画家。芳文社『まんがタイムきらら』、講談社『good!アフタヌーン』などで連載歴がある。代表作は「ふおんコネクト!」、「ふたりでひとりぐらし、」など。インプレスDOS/V POWER REPORTにて「わがままDIY」を連載中。
ざら先生のサイン入りイラストをプレゼント!
ざら先生がArtist 22E Proで描いた「わがままDIY」のサイン入りイラストを原寸のままで読者のみなさんにプレゼントいたします。単行本でも分からないこの書き込み、ぜひ徹底的に拡大して見てください!
[制作協力:TSUKUMO]