特集、その他
液晶をタッチ操作可能に、USB接続センサー「AirBar」を使ってみた
タッチ操作非対応ノートPCの救済アイテム? 導入も簡単 text by 久保勇
2019年12月30日 00:15
通常の液晶ディスプレイをタッチ操作可能にするUSB接続センサー「AirBar」をちょっと触ってみました。
タッチ操作非対応のノートPCを購入したものの、タッチ操作が必要だった……といった人の救済アイテム的なモデルで、液晶ディスプレイの下部ベゼルに取り付けて使用するセンサーです。普段は必要ないけど、たまにタッチ操作したくなるといった人にも向いているアイテムかもしれません。
Windows 7がタッチパネル対応を新機能(Windowsタッチ)としてウリにしていたこともあり、一時期は液晶ディスプレイをタッチ操作化する後付けのキットが注目されたりもしましたが、新製品が登場するのは久々な気がします。
現在の後付けセンサーがどれくらい進化しているのか、使いやすいものなのか、簡単にテストしてみました。
ディスプレイの下部ベゼルに固定、厚さ5mmのUSB接続センサーバー
「AirBar」はディスプレイの下部ベゼルに固定して使用するUSB接続センサーバー。メーカーはNeonodeで、海外ではすでに販売中。国内では代理店のテックウィンドから2020年1月に販売されると予告されています。
製品は13.3インチ用、14インチ用、15.6インチ用の3モデルがラインナップされており、国内での予価は3モデルともに税込12,980円。今回のレビューでは14インチ用モデルを使用しました。
対応OSはWindows 10で、接続コネクタはUSB Type-A。重量は13.3/14インチ用モデルが50g、15.6インチ用モデルが55gと軽量。
ドライバレスでセットアップは超簡単、ディスプレイに固定磁石を付けるだけ
今回、センサーはASUSのノートPC「P5440U(P5440UA-BM0055R)」に取り付けてみました。
なお、液晶ディスプレイ下部のベゼル幅が最低22mm無い場合、センサーを取り付けることができません。ベゼル幅が22mm以上でもヒンジの構造などにより実質的にベゼルの幅が狭くなるノートPCもあるので、事前に確認が必要です。
本体の取り付けですが、セッティングまでかなり簡単。
本体は磁石で固定される仕組みで、ノートPC側に固定用磁石を貼り付け、USBケーブルを接続するだけ。ソフトウェアのインストールなども不要で、接続すればすぐに使えるようになります。
レスポンスは良好、後付けセンサー故のクセを理解して使う分にはかなりアリ!
実際に使用してみた感じですが、レスポンスはかなり良好。後付けとは思えない反応で、ラグなどもほぼ感じません。もうすこし微妙な操作感になるかと思いましたが、サクサク動作して気持ちが良いくらいに快適です。
2点マルチタッチに対応しており、Webサイトのスクロールや写真や地図の拡大縮小、画像にちょっとしたチェックを入れたりと、簡単な作業に使う分には満足度が高く、結構良い感じです。
なかなか良好なのですが、後付けセンサー故のクセはあるので、その部分は使う側が工夫したりする必要があります。
1点目はセンサーの死角で、マルチタッチなど複数の指で操作する際、センサーから見て指や手で隠れてしまっている部分の状態は認識されないので、操作時に死角ができないように配慮する必要があります。
もう1点は触っている場所とセンサーが反応している場所のズレで、スクロールや拡大縮小の際は気になりませんが、写真に線を入れたり、ピンポイントで細かい部分を触りたいときに、思うように操作できないことがありました。AirBarの場合、細かい操作をする際は指を寝かせるのではなく、立てて触った方がズレが少ない印象です。
このあたりのセンサーの反応は個人差もあり、筆者の場合は指の方が異常ということも大いにあり得ますが(筆者は指紋センサーや人感センサー系と相性がかなり悪いです)、キャリブレーションなどができればなとは思いました。