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Tiger Lake世代のMSI製最新ノートPC「SUMMIT」、最上位ビジネスモデルの試作機をチェック

ライトクリエイターもターゲットにした高性能モデル text by 坂本はじめ

 MSIは、Intelの次世代モバイルプロセッサ「Tiger Lake」とともに、ビジネスノートPCの新シリーズ「SUMMIT」を投入する。

 今回、その「SUMMIT」シリーズの試作機を借用できたので、現時点で判明している範囲の特徴を紹介しよう。あくまで試作機なので製品版では仕様が変更される可能性もあるが、MSIの次世代ビジネスノートPCがどのようなデザインになるのか写真でチェックしてみよう。

Tiger Lake世代で追加されるMSIの最上位ビジネスノートPC「SUMMIT」

MSIの新たなビジネスノートPC「SUMMIT」
MSIの最上位ビジネスモデルでありつつ、ライトクリエイター層もターゲットにした性能となっている。

 今回MSIより借用したのは、次世代ビジネスノートPCの上位ブランドとして投入される「SUMMIT」シリーズの試作機だ。本体の外観をチェックする前に、MSI製ノートPCの新シリーズである「SUMMIT」について紹介しておこう。

 Tiger Lake世代で追加されるMSIの新たなビジネスノートPC「SUMMIT」は、従来のMSI製ビジネス向けモデルの「MODERN」と「PRESTIGE」よりも上位に位置するシリーズであり、よりパワフルでビジネス用途に適したノートPCとしてラインナップされる。「SUMMIT」の名が示すとおり、頂点を目指すプレミアムビジネスモデルとのことだ。

 また、「SUMMIT」を加えて再編されるMSIの新たなビジネスノートPCシリーズでは、MSIの象徴的なドラゴンロゴを一新しており、よりビジネスの場に馴染みやすいモダンなデザインの新MSIロゴを採用している。

MSI製ビジネスノートPCにおける、「SUMMIT」シリーズの立ち位置。3シリーズの中では最上位までカバーするものとなっている。
「SUMMIT」シリーズを加えて再編されるビジネスノートPCシリーズでは、新しいMSIロゴが採用される。

SUMMITの14型モデル「SUMMIT B14」の試作機を写真でチェック

14型ノートPC「SUMMIT B14」の試作機

 MSIより借用したのは、14インチ液晶ディスプレイを搭載する「SUMMIT B14」の試作機だ。14型ノートPCでありながら、狭額縁液晶の採用により本体サイズは実測でおおよそ320×220mm程度。厚さ16.9mmで重量1.3kgという、小型で持ち運びやすいサイズ感だ。

 筐体のカラーリングはマットブラックで、目立つ装飾は天板のMSIロゴのみ。シンプルだが安っぽさは感じない上品かつスマートなルックスであり、華美な装飾が嫌厭されるビジネスの場でも悪目立ちすることは無いだろう。

 試作機ではあるが、外観に関しては製品版に限りなく近いもののようだ。

天板。新デザインのMSIロゴがあしらわれている。
底板。スペクトラムインジケーターのようなデザインの通気口が設けられている。
本体左側面。インターフェイスは、電源入力、HDMI、Thunderbolt 4(USB PD対応)、microSDカードスロット。
本体右側面。インターフェイスは、USBポート×2、ヘッドホン端子、電源・バッテリーインジケータLED。
ディスプレイを展開したところ。
ディスプレイは180度まで開ききることができる。
リフトアップヒンジを採用しており、ディスプレイを展開するとキーボード部が浮き上がる形で吸気スペースが確保される。
本体内蔵クーラーの排気口はディスプレイ側に配置されている。
狭額縁を採用した14型の液晶ディスプレイ。試作機の画面解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)だった。
ディスプレイ上部にWebカメラとマイクを搭載。
キーボード面。
タッチパッド。ボタン一体型のタッチパッドで、左上には指紋センサーを備えている。
試作機に搭載されたキーボードは英語配列。
キーはアイソレーション型で、バックライトLEDを備えている。
同梱されていたACアダプタ(65W)。
コンパクトで携帯性に優れているが、MSIロゴが従来のものとなっているので、製品版には異なるデザインのものが付属するかもしれない。

PCIe 4.0 SSDやWi-Fi 6などを搭載予定、ビジネス向けのセキュリティ機能も

 今回紹介した「SUMMIT B14」は、あくまで次世代筐体の試作機であるため、内部はテスト用の現行世代のパーツで構成されていた。このため、Tiger Lakeを搭載する製品版「SUMMIT B14」の性能や機能を試すことはできなかったが、搭載機能に関しては仕様が公開されている部分もあるので、その一端をMSIの資料から読み解いてみよう。

 資料によれば、第11世代Intel CoreプロセッサーとなるTiger Lakeは、同じコア数のIce Lake-Uの1.2倍のCPU性能を実現。内蔵GPUのIris Xe Graphicsも従来のIntel UHD Graphicsの3倍、NVIDIAのGeForce GTX 1050に匹敵するGPU性能を実現するとしている。Adobeのソフトなど、GPU支援機能が利用できるソフトでも性能が期待できるだろう。

Tiger Lakeでは内蔵GPUがIntel Iris Xeとなり性能が大きく向上。
CPU性能も順当に上昇しており、「SUMMIT B14」は薄型ノートPCながらパワフルな性能を備えることになる。

 「SUMMIT B14」は、Tiger Lake世代でサポートされるPCI Express 4.0に対応したNVMe SSDの搭載や、40Gbpsの速度を実現するThunderbolt 4、2.4Gbpsに対応するWi-Fi 6も搭載しており、足回りに関しても大きく進化している。

 また、Windows Hello対応指紋センサーやTPM 2.0モジュールを搭載するなどセキュリティ機能も充実。アメリカ国防総省の調達基準「MIL-STD 810G」に準拠した高い耐久性や、10時間駆動が可能なバッテリーを備えており、出先でも安心して使えるビジネスノートPCとなることが期待できる。

PCIe 4.0 SSDやThunderbolt 4、Wi-Fi 6など、先進的な機能やインターフェイスを搭載。
USBメモリやSDカードのロック機能、Windows Hello対応指紋センサーを搭載するなど、セキュリティ機能も充実。
耐久性はアメリカ国防総省判定の軍事規格「MIL-STD 810G」準拠。
10時間駆動のバッテリーは、外出先での利用機会が多いビジネス用途で心強い。

ビジネスの場に相応しいスマートなルックスを備えたノートPC

 繰り返しになるが、今回紹介したのは次世代ビジネスノートPCの試作機であり、製品版では細部の仕様が変更される可能性がある。ただ、ひとつ言えるのは、新MSIロゴを採用した筐体デザインが実にスマートなものであり、従来の同社製ビジネスノートPCより、ビジネスの場に相応しいルックスであるということだ。

 Tiger Lake世代のCPUが実現する高い性能と、先進的なインターフェイスをサポートする「SUMMIT B14」は、ビジネスノートPCの更新を考えているユーザーだけでなく、外出先で使えるPCを求めているフォトグラファーなどのクリエイターの要求にも応えうる製品だ。発売日や製品版スペックの正式発表に期待しよう。

[制作協力:MSI]