特集、その他
Alder Lake + Windows 11でもゲームは快適/安心に遊べる、フロンティアの最新ゲーミングPCをテスト
定番ゲームもバッチリ、Core i7-12700KF/GeForce RTX 3070の高性能モデル text by 坂本はじめ
2021年12月9日 00:00
フロンティア(FRONTIER)から、Windows 11を採用したゲーミングBTO PCが編集部にやってきた。
Alder Lake-Sこと第12世代Intel Coreプロセッサの12コアCPU「Core i7-12700KF」と、GeForce RTX 3070を搭載したハイパフォーマンスモデル。同社のGBシリーズに該当する試作機で、搭載GPUやCPUなどの違いで複数ラインナップが販売中となっている。
Alder Lake-SとWindows 11を採用したモデルはまさに最先端を行くゲーミングBTO PCなのだが、リリース間もないハードウェアを導入しても大丈夫なのか心配なゲーマーもおられるだろう。そこで今回は、新OS/新CPU環境でもゲームをしっかり遊ぶことができるのかという点に注目し、人気タイトルである「フォートナイト」、「APEX Legends」、「VALORANT」を使用し、動作とパフォーマンスをチェックしてみた。
Core i7-12700KF/GeForce RTX 3070を搭載する高性能ゲーミングBTO PC
今回テストに使用するモデルは、CPUにAlder Lake-Sの12コア20スレッドCPU「Core i7-12700KF」と、NVIDIAのハイエンドGPU「GeForce RTX 3070」を組み合わせた高性能ゲーミングBTO PCだ。OSにはWindows 11 Homeを採用している。
タワー型ゲーミングモデル「GBシリーズ」のテスト機で、高性能パーツの発熱にも対応可能な換気能力を備えながら、強化ガラスパネルの導入によりビジュアル面にも優れたPhanteks製のPCケースを採用している。筐体サイズは239×510×513mm(幅×高さ×奥行)。
基本構成として、DDR5-4800動作メモリを32GB(16GB×2枚)や1TB NVMe SSD、1000W電源(80PLUS PLATINUM)など、最新の高性能CPU&GPUに相応しいパーツが採用されている。
標準搭載のCPUクーラーは空冷タイプだが、240mmや360mmサイズのオールインワン水冷クーラーにアップグレードするオプションが用意されている。動画のエンコードなどCPUに高負荷が掛かる使い方をする予定があるなら高性能CPUクーラーの導入を検討してみると良いだろう。
定番ゲームもバッチリ安定、高画質/高フレームレートを実現するAlder LakeのゲーミングPCWindows 11でもトラブル無く定番ゲームは快適
ゲームでのテストを行う前に、CPUであるCore i7-12700KFの実力をベンチマークテストで確かめてみよう。
実行したのは3DCGレンダリングテストの「CINEBENCH R23」。標準の最低実行時間10分で実行した結果は、マルチスレッド性能を測定するCPU(Multi Core)のスコアが「22,300」、シングルスレッド性能を測定するCPU(Single Core)が「1,920」だった。
CINEBENCH R23のスコアは、Alder Lake-Sのハイブリッドアーキテクチャによって、8コア16スレッドのPコアと、4コア4スレッドのEコアを備えるCore i7-12700KFが、優秀なマルチスレッド性能と抜群のシングルスレッド性能を兼ね備えたCPUであることを示している。特に、シングルスレッド性能の高さがゲーミングシーンへの適正の高さが感じられるものだ。
ここからは、この強力なCPUを搭載した本機が、実際のゲームにおいても優れたパフォーマンスを発揮できるのかを「フォートナイト」、「APEX Legends」、「VALORANT」の3タイトルで確認していこう。
フルHD/最高画質/144fpsターゲットで遊べるフォートナイト
フォートナイトでは、フルHD解像度(1,920×1,080ドット)でグラフィックプリセットを「最高」に設定してプレイしてみた。テスト時のグラフィックスAPIはDirectX 12で、レイトレーシングやDLSSはオフにしている。
実際にプレイしてみたところ、大部分のシーンで144fps以上のフレームレートを保っており、ゲーミングモニターと組み合わせれば快適にプレイできるパフォーマンスが得られた。GPU使用率もほぼ100%に張り付いており、CPUのCore i7-12700KFがGeForce RTX 3070の性能を最大限に引き出せていることが分かる。
フルHD/最高画質で180~200fps狙いでいけるApex Legends
Apex Legendsでは、フルHD解像度でグラフィックの品質を可能な限り高くしてプレイしてみた。テスト時は起動オプションでフレームレートの上限を解放している。
プレイ中の大部分でフレームレートは200fpsを超えており、描画するオブジェクトが多いシーンでも180fps以上を維持できていた。このさいのGPU使用率は常時100%に張り付く形となっており、こちらでもCore i7-12700KFはGeForce RTX 3070の性能をしっかり発揮できていた。
240fps以上の高速動作環境が狙えるVALORANT
VALORANTでも、フルHD解像度でグラフィックの品質を可能な限り高くしてプレイしてみた。
GPU負荷が低いことで知られるVALORANTでは、流石にGeForce RTX 3070のGPU使用率が100%に張り付くことはなかったが、「デスマッチ」をプレイ中は4割程度のGPU使用率で、260~330fps程度のフレームレートで動作していた。これなら、かなり高リフレッシュレートなゲーミングモニターの表示性能を引き出すことができるだろう。
●Alder Lake-Sと一部のゲームで発生するDRMの誤認問題を回避する方法
今回テストした3タイトルでは、特に問題なくゲームをプレイすることができたのだが、PコアとEコアという異なるCPUコアを組み合わせたAlder Lake-Sでは、一部のゲームにおいてDRMがEコアを別システムと誤認することによってゲームが正常に動作しない不具合が報告されている。
この問題はWindows Updateなどで修正される予定となっているが、問題を回避する応急的な手段として、BIOS上で「Legacy Game Compatibility Mode」を有効化した上で、ゲームをプレイする前にキーボードの「Scroll Lockキー」を有効化するという方法が用意されている。「Scroll Lockキー」がEコアのオン/オフ切り替えスイッチ的な役割となり、問題を回避するといった仕組みだ。
Legacy Game Compatibility Modeは、フロンティアのPCのBIOSにも用意されているので、もしゲームが起動できない不具合に遭遇した場合は試してみよう。
人気ゲームもしっかり遊べるAlder Lake-S × Windows 11高フレームレート動作を狙いたいゲーマーは要チェック
Alder Lake-SとWindows 11という最新要素を取り入れたゲーミングBTO PCで、人気のゲーム3タイトルで動作とパフォーマンスを確認してみたが、いずれも動作に不具合はなく、パフォーマンスも上々だった。今冬以降に登場する新作ゲームをより楽しむためにゲーミングPCの新調を考えているゲーマーにとって、Alder Lake-SとWindows 11を搭載するゲーミングBTO PCは有力な候補となるだろう。
今回、使用したPCが搭載するCore i7-12700KFが示したように、高フレームレートでもGPU性能をより引き出すことができる性能をAlder Lake-Sは備えている。より高速な映像表示を求めるFPSやバトルロイヤルをプレイしているなら、Alder Lake-S搭載ゲーミングPCをぜひチェックしておきたい。
[制作協力:フロンティア]