トピック

ASUS ROGのPCパーツでホワイト×ハイエンドなゲーミングPCを組んでみた

黒だけじゃない、ROGブランドのカラーバリエーションで好みの1台を作ろう text by 坂本はじめ

 ASUSのゲーミングブランドである「ROG」と言えば、かつては黒と赤のカラーリングが印象的だったが、以前よりもビジュアルが重視されるようになった現在では、流行の白を基調としたホワイトエディションもラインナップされている。

 そこで今回は、ROGブランドの白いパーツを活用してハイエンドゲーミングPCの構築に挑戦してみた。ROGブランドの白いPCパーツででどこまで高性能なゲーミングPCが構築できるのか、ぜひチェックしてもらいたい。

主役になるのはROGの白いGeForce RTX 4080と白いZ790マザーROGで白いハイエンドPCを組む

 今回、ROGブランドで白いハイエンドゲーミングPCを構築するにあたって中心となるパーツが、ビデオカードとマザーボードだ。

ASUS ROG Strix GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X White OC Edition

白い大型GPUクーラーを搭載する「ASUS ROG Strix GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X White OC Edition」。
バックプレートも白と銀でカラーリングされており、ROGロゴのあるカード後方部分は表面からの風を裏面に直接流せる通気口となっている。

 ビデオカードは、GeForce RTX 4080を搭載する「ASUS ROG Strix GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X White OC Edition(ROG-STRIX-RTX4080-O16G-WHITE)」で、3.5スロットを占有する大型GPUクーラーを搭載したハイエンド製品だ。

カードの占有スロット数は3.5スロット。カードサイズ357.6×149.3×70.1mmという巨大なビデオカードだ。
冷却ファンには、軸受けにデュアルボールベアリングを採用したAxial-techファンを採用。
画面出力端子はDisplayPort 1.4a(3基)、HDMI 2.1a(2基)。
電源コネクタは最新の12VHPWRを採用。

 カードサイズは357.6×149.3×70.1mmとかなり大きいものの、GPUやVRAMなどの部品を実装している基板は長さ230mm未満という短く、カード後方部分は表面から裏面へ直接風が流れるようにデザインされている。この独自設計による冷却性能の高さを背景に、搭載GPUであるGeForce RTX 4080のブーストクロックは2,505MHzから2,625MHzにオーバークロックされている。

ASUS ROG STRIX Z790-A GAMING WIFI D4

Intel Z790チップセット搭載のLGA1700対応マザーボード「ASUS ROG STRIX Z790-A GAMING WIFI D4」。
基板のカラーは黒だが、ヒートシンクやカバーを白と銀でカラーリングしている。

 マザーボードは、Intel Z790チップセットを搭載するLGA1700対応マザーボード「ASUS ROG STRIX Z790-A GAMING WIFI D4」。基板のカラーは黒であるものの、各部に搭載したヒートシンクやカバーを白と銀でカラーリングしている。

70A対応のパワーステージで構成された16+1フェーズのVRMを搭載している。
DDR4メモリスロットを搭載。新規格のDDR5メモリは利用できないが、導入コストが安いDDR4メモリを利用できるのは強みにもなる。
ツールレスでSSDを固定できる「M.2 Q-LATCH」。
最上段のPCI Express x16スロットのロックを解除できる「PCIE SLOT Q-RELEASE」。

 大きな電力を消費するハイエンドCPUにも十分対応可能な16+1フェーズのVRMを搭載するほか、M.2スロットにドライバレスでSSDを固定できる「M.2 Q-LATCH」や、ビデオカードの抜き差し時にボタンを押すことでスロットのロックを解除する「PCIE SLOT Q-RELEASE」などの便利機能を搭載しており、ハイエンドゲーミングPCのマザーボードに相応しい基本性能を備えている。

 一方、メモリスロットについては従来規格であるDDR4に対応。最新メモリのDDR5を利用することはできないが、DDR5より安価なDDR4を利用すればコストを削減できるほか、既に所有しているDDR4メモリがあれば、それを流用することも可能だ。

●基板まで白いマザーもラインナップしているASUS、今は白も選びやすい

 今回使用するROG STRIX Z790-A GAMING WIFI D4以外にも、ASUSはホワイト系のカラーリングを採用したマザーボードをラインナップしている。

 その中には、オーバークロック特化モデルであると同時に白い基板を採用したROG MAXIMUS Z790 APEXもあれば、今回のマザーボードより安価でありながらDDR5メモリが利用できる製品などが存在する。自分の都合や用途に合わせて、最適なホワイト系マザーボードを探してみると良いだろう。

▼ROG MAXIMUS Z790 APEX
Intel Z790チップセットを搭載したROGブランドのマザーボードで、対応メモリはDDR5。オーバークロックに特化したマザーボードであるだけでなく、白い基板を採用したASUSのホワイト系マザーボードの中でも特別に白い製品のひとつ。
▼PRIME Z790-A WIFI-CSM
Intel Z790チップセットを搭載したPRIMEシリーズのマザーボードで、対応メモリはDDR5。ROGブランドでは無いが、DDR5メモリ対応かつ5万円以下で購入できるという、コストパフォーマンスに優れたIntel Z790マザーボードのひとつ。
▼ROG STRIX B760-G GAMING WIFI D4
Intel B760チップセットを搭載するmicroATXマザーボードで、対応メモリ規格はDDR4。CPUのオーバークロックに非対応だが、比較的安価に購入可能でmicroATX規格向けの小型ケースに搭載できる。

CPUクーラーやケースも白いパーツをラインナップするROGブランド白いパーツを集めてPCを構築

 ROGブランドで白いハイエンドゲーミングPCを構築するにあたって、ビデオカードとマザーボード以外のパーツについては以下の製品を用意した。

 ROGブランドからは、CPUクーラーの「ASUS ROG RYUO III 360 ARGB WHITE EDITION」、電源ユニットの「ROG THOR 1000W Platinum II」、PCケースの「ASUS ROG Strix Helios White Edition」を選択。電源ユニットだけは白系パーツではないが、ビジュアルへの影響が大きいCPUクーラーとPCケースにはホワイトエディションを用意している。

白いカラーリングが美しい360mmオールインワン水冷「ASUS ROG RYUO III 360 ARGB WHITE EDITION」。
シャーシを白く塗装した大型タワーケース「ASUS ROG Strix Helios White Edition」。
80PLUS Platinum認証の1,000W電源「ASUS ROG Thor 1000W Platinum II」。
DDR4-3600動作対応のTeam製オーバークロックメモリキット「Team TF13D432G3600HC18JDC01」。今回は見た目も良くするために2セット用意して4枚挿しにしている。
Intelの24コア/32スレッドCPU「Core i9-13900K」。
PCIe 4.0 x4接続のNVMe SSD「WD_BLACK SN850X 2TB」。

重厚で白いハイエンドゲーミングPCが完成、堂々としたハイエンド感のある一台に

 ここからは、ROGブランドのパーツを使って組みあがったハイエンドゲーミングPCを写真で紹介しよう。

 白いだけでなく、かなり大型のビデオカードであるASUS ROG Strix GeForce RTX 4080 16GB GDDR6X White OC Editionを使用した今回のPCだが、ケースのASUS ROG Strix Helios White Editionはこの巨大なビデオカードを見事に収容しており、無理やり詰め込んだ感のない堂々としたビジュアルのPCに組みあがった。

ROGブランドベースで組みあがった白いハイエンドゲーミングPC。かなり大型のビデオカードを搭載しているが、無理やり詰め込んだ感じのない、堂々たるビジュアルに仕上がった。

 今回のPCに使用したROGブランドのパーツは電源ユニットに至るまでRGB LEDを搭載しており、Team製のメモリについてもRGB LEDを搭載している。これらのパーツが搭載するRGB LEDは、いずれもASUSのソフトウェア制御である「ASUS Aura Sync」に対応しており、全てのLEDを一括で同期制御することが可能だ。

 RGB LEDや「ゲーミング」と言う単語からは、レインボーカラーというイメージを持っているユーザーも少なくないだろうが、自分好みの色を作り出せるのもRGB LEDの魅力である。

 今回のように同じソフトウェア制御に対応した製品で統一すれば色の調整や明滅制御も簡単なので、ROGブランドでハイエンドゲーミングPCを構築するなら、ASUS Aura Sync対応製品で揃えるのがおすすめだ。

4K解像度で快適に遊べるゲーミング性能を発揮ROGのパーツで構築した白いハイエンドゲーミングPCのパフォーマンス

 それでは、組みあがった白いハイエンドゲーミングPCのパフォーマンスをチェックしてみよう。テストしたのは、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」、「ホグワーツ・レガシー」、「エルデンリング」の3本で、いずれも4K高画質設定を試してみた。

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク

 4K(3,840×2,160ドット)かつ「最高品質」設定で実行したファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークでは、ベンチマークスコア「21,867」を記録して最高評価の「非常に快適」を獲得。このさい、平均フレームレートは「約145.9fps」に達した。

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク
4K解像度かつ最高品質設定でのベンチマーク結果。スコアは「21,867」で、評価は「非常に快適」。平均フレームレートは「約145.9fps」だった。

ホグワーツ・レガシー

 ホグワーツ・レガシーでは、GeForce RTX 40シリーズがサポートするDLSS 3の全機能を活用しつつ、4K解像度でプレイしてみた。具体的には、レイトレーシングを含むグラフィック設定を「最高」にしつつ、DLSSの超解像を「オート」、フレーム生成を「オン」にするという設定だ。

ホグワーツ・レガシー
DLSS 3の機能をフル活用すれば、4K解像度でレイトレーシングを有効にしても快適にプレイ可能なフレームレートが得られた。

 結果的には、レイトレーシングの負荷が高くなるようなシーンでも100fps前後という高いフレームレートを実現できていた。AIを積極的に活用するDLSS 3があれば、けして軽いタイトルでは無いホグワーツ・レガシーを4K解像度でも快適にプレイできるのが、最新鋭パーツで構築したこのPCの強みだ。

エルデンリング

 エルデンリングでは、グラフィックプリセットを最高にしつつ、バージョン1.09で追加された「レイトレーシング」を最高品質で有効にしてゲームをプレイしてみた。

エルデンリング
4K解像度でレイトレーシングを含めて最高画質に設定すると、おおむね45~60fps程度で動作した。これでも十分プレイ可能であり、レイトレーシングを無効にすれば60fpsの維持も可能だ。

 現時点ではかなり「重い」とされるエルデンリングのレイトレーシングは、噂に違わずGPU負荷が非常に高い。今回のハイエンドPCであっても4Kの最高画質設定では常時60fpsを維持することは困難で、シチュエーションに応じて45~60fps程度の範囲で変動していた。

 もっとも、特に高負荷になるシーンでも30fpsを割り込む様子は見られず、プレイするのに十分なパフォーマンスは得られている。また、レイトレーシングをオフにすれば常時60fps維持も可能なので、画質優先かフレームレート優先か好みで設定を選ぶのも良いだろう。

ROG×ホワイトに魅力を感じるユーザーにオススメ白いハイエンドゲーミングPCも構築できるROGブランドのPCパーツ

 ROGブランドのパーツを中心に構築した白いハイエンドゲーミングPCは、ハイエンドらしい威容を誇るPCに組みあがり、見た目に違わぬ素晴らしいパフォーマンスを発揮した。ASUSのROG・ホワイト・ハイエンドといった部分に魅力を感じるユーザーに、今回の構成はPCを組み際に有力な選択肢となるはずだ。

 冒頭でも触れたように、以前のROGを知っていると黒系統のカラーリングというイメージが強いのだが、高まりつつある白パーツの需要に応えて、ROGならではのクオリティと性能を兼ね備えた白いROG製品がリリースされている。個性的な見た目のPCを構築したいと考えている自作PCユーザーやゲーマーなら、白いROG製品を候補に加えてみてはいかがだろうか。

[制作協力:ASUS]