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ポケットサイズの外付けSSD「Kingston XS1000」、1GB/sで高速かつ約29g超軽量!
USB Type-C対応で、ケーブルを用意すれば様々な機器で利用可能 text by 浅倉吉行
- 提供:
- Kingston Technology
2023年12月26日 00:00
容量も増え、価格もこなれて手を出しやすくなった外付けSSD。外付けHDDの置き換えや、動画データの保存、バックアップと、活用している人も多いのではないだろうか。
今回のレビューでは、USB 3.2 Gen2対応で小型な外付けSSD「Kingston XS1000」を紹介する。少し大きめのUSBメモリサイズで、なおかつ1GB/sと高速。本体側の端子はUSB Type-Cなので、使用環境に合わせたケーブルを用意すれば様々なデバイスに接続して利用できるモデルだ。
重量は約29g、軽くて小さくて速いKingston XS1000
Kingston XS1000はUSB 3.2 Gen2対応の外付けSSD。1TBの「SXS1000/1000G」と2TBの「SXS1000/2000G」が販売されており、今回は2TBの「SXS1000/2000G」を使用している。
本体カラーはブラックで、公称値はリードが最大1,050MB/s、ライトが最大1,000MB/s。
本体は軽量かつ小サイズで、ポケットに入れて持ち運べるほど。重量は28.7g、本体サイズは69.54×32.58×13.5mm。本体側の端子はUSB Type-Cで、USB Type-C - Type-Aケーブル(USB 3.2 Gen2対応)が付属している。USB Type-CでPCと接続したい場合は別途ケーブルを用意しよう。
対応OSは、Windows 11/10のほか、macOS(v.10.15.x以降)、Linux(v.4.4.x以降)、Chrome OS、Android、iOS/iPadOS(v.13以降)。製品の保証期間は5年間。
Kingston XS1000シリーズ | ||
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モデル | SXS1000/1000G | SXS1000/2000G |
容量 | 1TB | 2TB |
速度 | 最大リード1,050MB/s・最大ライト1,000MB/s | |
本体サイズ | 69.54×32.58×13.5mm | |
本体重量 | 28.7g | |
付属品 | USB Type-C - USB Type-Aケーブル | |
保証期間 | 5年間 |
卓上でも邪魔にならない小サイズ軽くて持ち運びに便利なKingston XS1000
Kingston XS1000の魅力はなんといっても小型で軽量な点。接続した際の占有スペースが少なく済むので、オフィスでの使用はもちろん、カフェなどで作業をする際も邪魔にならず扱いやすい。ビジネス用途はもちろん、学校で使う資料などを整理して入れておくのも良いはずだ。
Kingston XS1000は外付けSSDとしても割安で、記事執筆時の安値店での販売価格は、1TBが1万1千円前後、2TBが1万8千円前後と割安感のある価格帯で販売されている。データ用であれば1TBでもゆとりがあるだろうし、2TBであればかなり長い期間使うことができる。特に2TBは持ち運べるデータ量や速度を考えると、コストパフォーマンスは高い。
本体は約7cm×3.5cmほどで、ポケットにも入るサイズ。印象としては少し大きいUSBメモリといった感じだ。重量は実測値で約29g。ほぼ公称値通りで、重さも気にならない。外に持ち出すことが多いのであれば、この小ささと軽さはかなりの魅力になるだろう。
小型なのでちょっとしたスペースに収納しやすいのもポイント。タブレット収納ケースやなどにも入れやすく、ノートPCのACアダプタなどを持ち運ぶのであれば、合わせて持ち歩くのも苦にはならないはずだ。外付けHDDを使っているのであればリプレースもお勧めしたい、持ち運びのしやすさも速度も格段に向上するので、かなり快適になる。
ビジネス用途はもちろん、学校で使うストレージとしても扱いやすいモデルだろう。
また、Kingston XS1000の本体側のコネクタはUSB Type-Cなので、一般的に流通しているUSB Type-C接続ケーブルが使用できる。付属のケーブルはUSB Type-C - Type-Aケーブルで、PCとの接続を意識したものだが、USB Type-C - Type-Cケーブルを用意すればPCはもちろん、スマートフォンやタブレットなど様々な機器で利用可能だ。
旅行が好きな人であればカメラで動画や写真を撮影すると思うが、そうした際に旅先でも手軽にデータを転送して大事なデータをバックアップすることができる。また、スマートフォンで動画や写真をたくさん撮影する人であれば、USB Type-Cケーブルを1本用意しておけばデータを簡単に逃がせるので、スマートフォンのストレージ容量を意識せず撮影を楽しむことができる。
PCやスマートフォン、タブレットなど、複数機器を使用している人であれば、データをKingston XS1000に入れておけばスムーズかつ高速にファイルの転送や共有が可能だ。小型、高速、高コストパフォーマンスと3拍子揃ったモデルなので、社会人や学生はもちろん、旅行やVlogなど撮影を趣味とする人にも好適だ。
1GB/sで写真や動画の転送も高速、クリエイティブな用途にも使えるKingston XS1000
小型で軽量なKingston XS1000だが、速度面の性能はどうだろうか。ベンチマークと実際にファイルを転送して性能を確かめてみた。
テキストファイルなど小容量のファイルしか扱わないのであればUSBメモリで困ることは無いが、大量のファイルを転送したり、PCのデータを丸ごとバックアップしたりと、大容量データを扱う際はSSDの高速性が活きてくる。
データ転送速度のテストでは、クリエイティブな用途を想定し、写真と動画を転送して速度を確かめてみた。クリエイティブな用途だと、ファイルサイズが10GB、20GBと大きくなっていくとことも多いかと思うが、Kingston XS1000がどれだけ実用的な速度を持ち、快適に使えるのかを見てみよう。
なお、テストに使用したノートPCのUSB Type-A端子がUSB 3.2Gen1までの対応だったので、今回、ベンチマークやファイル転送はUSB Type-C - Type-Cケーブルを別途用意して計測した。
まずはCrystalDiskMarkのベンチマーク結果だが、最大リードは約1,065MB/s、最大ライトは約977MB/s。公称値に近い値が出ており、USB 3.2 Gen2の帯域をしっかり使えている。
この速度が実際どれくらい快適な数値なのか、KingstonのUSBメモリ「DataTraveler Exodia M(DTXM/64GB)」を使い、比較して確かめてみた。ノートPCの内蔵SSD上にある合計20GBの写真と動画データを転送し、実際にかかった時間が以下のグラフだ。
結果はKingston XS1000が大幅に高速な結果となった。ベンチマーク結果で比べると、ライトの性能差はXS1000とDataTraveler Exodia Mで30倍前後となっていたが、ベンチマーク同様に実ファイルの転送でも大きな性能差が確認できた。
USBメモリは超高速とされるモデルでも書き込み速度は400MB/s前後なので、クリエイティブ用途など大容量のファイルを扱うのであれば、外付けSSDを使った方が快適だ。
また、動画や写真を撮影する人であれば、SDカードの容量が埋まった際やデータを手渡す際に、PCの内蔵SSDや外付けSSDにデータ転送すると思うが、そうした場面ではなるべく早くデータが転送できるに越したことはない。速度優先であればPCの内蔵SSDになるが、SDカードからの直接転送でもKingston XS1000が高速なのかテストしてみた。
SDカードはUHS-II対応の高速SDカード「Kingston Canvas React Plus(SDR2/32GB)」、カードリーダーにUSB 3.2 Gen1対応の「Kingston MobileLite Plus(MLP)」を使用し、PC内蔵のSSD(PCIe 4.0接続)とKingston XS1000に合計20GBの写真/動画データを転送し比較してみた。
SDカードから直接データを転送させた際はPC内蔵のSSDとKingston XS1000は同じ時間となった。
Kingston Canvas React Plus(SDR2/32GB)は高速なSDカードではあるが、PCIe 4.0のSSDであれば1~5GB/sくらいの書込み速度があり、Kingston XS1000も実測で1GB/s近くの書込み速度があるので、どちらもSDカードの最大転送速度を引出せている。SDカードに記録されたデータをやり取りするのであれば、Kingston XS1000は内蔵SSDに遜色ない快適さで使用できる。
実際に写真と動画を転送してKingston XS1000の実性能を試してみたが、今回比較に使用したUSBメモリ「Kingston DataTraveler Exodia M(DTXM/64GB)」よりも書き込み速度はベンチマークで約30倍、データ転送の実測で約39倍高速となった。大容量ファイルを扱うなら、外付けSSDを使った方がかなり快適になる。
UHS-II対応SDカードKingston Canvas React Plus(SDR2/32GB)からのデータ転送も、PC内蔵のNVMe SSDと変わらない速度感で使えた。USB Type-Cケーブルを使えば、様々なデバイスでシームレスなファイルの移動・保存が可能だろう。実際にファイルを転送しても高速なので、クリエイター用途にも使えるSSDだ。
バックアップ用にも活用できるKingston XS1000
Kingston XS1000は1TBと2TBのモデルが用意されており、比較的容量も大きい。データの持ち運びに使用するのは当然、バックアップ用途にも活用できる。
TB単位の動画データなどのバックアップには向かないが、メインPCのCドライブのデータを保管したりするのには外付けSSDは好適。バックアップ目的であれば、自分が使用しているメインPCのSSDと同容量か、それよりも大容量のモデルを選んでおくと扱いやすい。
Windows 11で手動でバックアップを行う場合、エクスプローラーを開いて表示される「ダウンロード」、「デスクトップ」、「ドキュメント」、「ピクチャ」、「ビデオ」、「ミュージック」のフォルダ内のファイルをコピーしておけば、大部分の個人用ファイルのバックアップが行なえる。
Kingston XS1000を完全にバックアップ用と割り切って使う場合は、Windowsの標準機能として提供されている「ファイルの履歴」を活用してバックアップを自動化することもできる。
「ファイルの履歴」を利用した場合、基本的にバックアップが記録されるドライブはなるべくPCに接続したままにする必要がある。実質バックアップ専用ドライブになってしまうが、バックアップの頻度やバックアップするフォルダの選択、バックアップの世代管理も可能なので、無料で使える機能としてかなり強力だ。
現在のWindowsは標準でデバイスの暗号化(BitLocker)が自動で有効化されているためあまりお勧めしないが、OSのイメージを丸ごとバックアップすることもできる。Windows 11/10には「バックアップと復元(Windows 7)」という機能があり、OSのイメージバックアップを行うことができる。
全ての環境で使用できることが保証されている機能ではなく、デバイスの暗号化(BitLocker)を解除してからでなければ正常にバックアップが行なえないが、OS標準機能で環境全体をバックアップする方法もあると知っておいて損は無いだろう。
Kingston XS1000は小ささや速度の面がメリットとして目立つ製品だが、データは失ってしまうと復元することは難しいので、容量の大きさを活かしてバックアップ用途でも活用してもらいたい。
小型かつ高速なKingston XS1000持ち運びやすい外付けSSDを探しているユーザーにオススメ!
Kingston XS1000は、ポケットサイズに約29gと小型軽量で、なおかつ速度も約1GB/sしっかり出る外付けSSD。2TBモデルは特にコストパフォーマンスが高いので、多くのファイルを持ち運びたいユーザーには魅力的な選択肢になるだろう。ビジネスマンや学生はもちろん、写真や動画の撮影を趣味にする人やクリエイターにもおすすめのモデルだ。
付属のケーブルがUSB Type-C - Type-A変換タイプなで、通常のUSB Type-Cケーブルが付属しない点は惜しいが、SSD本体側の端子は通常のUSB Type-Cなので、自分の環境に合わせて長さや形状がピッタリなケーブルを用意すればより便利に使える。PCはもちろん、スマホやタブレットなど、様々な機器と接続できるので、最適なケーブルを用意して活用して欲しい。
年末年始は、スマートフォンで写真や動画を撮影する機会も増える時期だが、高解像度で撮影していると意外と容量が足りなくなったりする。そんな時にKingston XS1000にさっとデータを逃がすことができるので、空き容量を気にせず撮影を楽しむことができる。撮影旅行が好きな人にも是非Kingston XS1000を活用して存分に趣味を楽しんでもらいたい。