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PCゲームをやりたいけど、予算は少ない!だったら5万円台で手に入る「中古ゲーミングPC」はいかが?

フォートナイトなど人気タイトルで動作をチェック text by 芹澤正芳

 PS4やNintendo Switchでゲームを遊んでいると、PCのゲームにも興味が出てくるはず。理由はいろいろ。単純にLoLのようにPCでしか遊べないタイトルも多いし、ゲーム機とPCでリリースされているタイトルなら、PCのほうがなめからに映像が表示されて“勝ちやすくなる”こともある。

 さて、いざゲームが遊べるPCを探し始めるとゲーム機よりはるかに高価であることに気付くはず。新品ならエントリークラスのモデルでも8万円、10万円という世界だ。しかし、ここであきらめないでほしい。最近では中古のビジネスPCをベースに現行世代のPCパーツを搭載することでゲーミング性能を高めた「中古ゲーミングPC」が注目を集めている。今回は中古ゲーミングPCを実際に購入してその実力をレポートしよう。

DELLの「OptiPlex 7010 SFF」にGeForce GTX 1050 Tiなどを追加した中古ゲーミングPC

 今回はオーエープラザの楽天通販サイトで、「DELL OptiPlexシリーズ SFF ゲーミングPC カスタマイズ for eスポーツ」という中古ゲーミングPCを購入した。価格は税込51,800円で、送料は無料(沖縄・離島は除く)。

購入した中古ゲーミングPC。ビジネス向けのスリム型PCにビデオカードとSSDを搭載してゲーム性能を高めている

 実際に届いたマシンを確認してみたところ、DELLのスリム型デスクトップ「OptiPlex 7010 SFF」をベースにしたものだった。CPUは第3世代CoreシリーズのCore i5-3470を搭載。4コア4スレッドで動作クロックは最大3.6GHzとまだまだゲームプレイが可能なもの。光学ドライブとしてDVD-ROMドライブを搭載している。サイズは幅9.3cm、奥行き31.2cm、高さ36cmとスリム型の中でもコンパクトな部類だ。拡張スロットとしてLow ProfileのPCI Express x16スロットも備えている。

 これにオーエープラザがDDR3メモリを増設して16GB搭載し、ストレージに240GBの新品SSDを採用、ビデオカードとしてNVIDIA GeForce GTX 1050 Ti採用ビデオカード(今回はMSI GTX 1050 Ti 4GT LP)を搭載。Windows 10も標準でインストールされており、すぐにゲームを楽しめるPCに強化されている。

メモリはDDR3を16GB搭載
ストレージは240GBのSSDを採用。今回はLexar製が搭載されていた
ビデオカードはエントリークラスの人気GPU、GeForce GTX 1050 Tiを採用。MSIのGeForce GTX 1050 Ti 4GT LPが搭載されていた

 インターフェースは前面にUSB 3.0×2、USB 2.0×2、ヘッドホン出力、マイク入力があり、背面にはUSB 3.0×2、USB 2.0×4、ギガビットイーサ、サウンド入出力などが用意されている。マウスやキーボード、ゲームパッド、ヘッドセットなどゲーム関連のデバイスを接続するのに困ることはないだろう。ディスプレイ出力はビデオカード側を使うので、HDMI×1、DisplayPort×1、DVI×1だ。PC本体側のディスプレイ出力にケーブルを接続しないように注意したい。なお、無線LANには対応しないので、もし使いたい場合はUSB接続の子機などを別途用意する必要がある。

前面にはUSB 3.0×2、USB 2.0×2、ヘッドホン出力、マイク入力がある
USB 3.0×2、USB 2.0×4、ギガビットイーサ、サウンド入出力を搭載。なお、ディスプレイとの接続はビデオカード側の出力を利用する

「フォートナイト」「レインボーシック スシージ」「PUBG Lite」でフレームレートをチェック

 さて、気になるのは「このスペックで本当にゲームが楽しめるのか」という点だろう。たとえば、人気バトルロイヤルゲーム「フォートナイト」の最低動作環境はCPUがInte Core i3-3225 3.3GHz以上、メモリ4GB、グラフィックスはIntel HD Graphics 4000。推奨動作環境はCore i5-7300U 3.5GHz、メモリ8GB、グラフィックスはGeForce GTX 660またはAMD Radeon HD 7870相当とされている。最低動作環境は余裕で上回っており、推奨動作環境でもCPUこそ若干届かないが、それ以外はクリア。スペックだけ見ても十分現在のゲームが遊べることが分かる。

 スペックや動作環境だけ見ても、ゲームがどれくらい快適に動くのかは分かりにくい。そこで実際のゲームでベンチマークを実行した。一般的な液晶ディスプレイやテレビはリフレッシュレートが60Hz。1秒間に60回画面が書き換え可能ということだ。つまり、ゲームも1秒間のフレームレートが60fpsに達していれば、描画で不足を感じることがないという目安になる。ベンチマーク結果はこれを目安にしてほしい。ちなみに、144Hzなど高リフレッシュレートに対応するゲーミング液晶では、その恩恵にあずかるためには、PC側にそれだけのフレームレートを出す性能が必要となる。

 ゲームはPCだけではなくNintendo SwitchやPS4などにも展開し、中高生に高い人気を誇る「フォートナイト」、緊迫感のあるCQB(近接戦闘)が楽しめることで根強い人気を持つFPS「レインボーシック スシージ」、バトルロイヤルゲームの火付け役「PUGB」の動作が軽量になり、さらに基本プレイ無料で楽しめるようになった「PUBG Lite」の三つのPCゲームでフレームレートをそれぞれチェックした。

人気のバトルロイヤルゲーム「フォートナイト」

 「フォートナイト」はソロプレイのリプレイデータを再生したときのフレームレートを「CapFrameX」で測定している。最小(1%)は測定したフレームレート全体のうち、1%が数値以下のフレームレートになるということ。描画が遅くなる場合の目安と考えてほしい。フォートナイトならば、画質最高でも平均52.5fpsと十分プレイできるレベル。画質を高にすれば、平均79.1fps、最小でも58.1fpsとカク付きを感じることがほぼなくなる。バリバリ快適に遊べると言ってよいだろう。

狭い場所での緊張感あふれる戦闘が魅力のFPS「レインボーシックス シージ」

 「レインボーシックスシージ」は、ゲーム内蔵のベンチマーク機能を使ってフレームレートを測定した。最小と最大のfpsはブレやすいので、平均fpsに注目してほしい。最高画質でも85.1fpsと快適だ。軽めのゲームとはいえ、フルHD解像度なら最高画質でもOKというのはうれしいところ。

バトルロイヤルゲームのブームを作ったPUBGの軽量版「PUBG Lite」

 「PUBG Lite」は、トレーニングモードで一定コースを移動し、銃を撃ったときのフレームレートを「CapFrameX」で測定している。さすが動作の軽さをウリにしているゲームだけあって画質を最高のウルトラに設定しても平均112.4fpsを記録。高リフレッシュレートのゲーミング液晶と組み合わせるのもアリというフレームレートだ。

 ここまでのテストで、人気のバトルロイヤルやFPSならば十分快適にプレイできる性能があることが分かった。重めのゲームを快適にプレイするためにはフルHD解像度でも多少画質を落とす必要があるものの、プレイはできる。ゲーミングPCの入門機としては十分ではないだろうか。

「この値段ならいいよね」とはっきり言える買い得感

 検証を通じて、数年前のスペックの中古ゲーミングPCでも、人気ゲームを楽しめるスペックであることが分かった。本機のようなスリムタイプのビジネスPCをベースにしたマシンは、より高性能な大型ビデオカードを搭載できないので将来性が……という意見を持たれる方もいるだろう。それは否定しないが、あれもこれもと望み始めると、1万円、2万円と高くなってきりがない。それどころか結局予算不足に陥る。まずゲーミングPCを手に入れて遊んでみるのが幸せへの近道のはず。その意味で本機は、PCゲームをやってみたい、我が子のファーストPCを探している(そして多くの子供はPCでゲームが遊べることを期待している)、在宅ワーク用PCでついでにゲームも遊んでみたい、といったときの強力な選択肢になってくれるはずだ。