秋葉原駅前の広場で開催されたイベント“AKIBAX” ～ 1999年の風景 ～

1997年7月に開催された「AKIBAX'99」

　このコーナーでは、編集部が過去に撮影した懐かしい写真を掲載していきます。

　今回は1999年7月に秋葉原駅前にあった広場で開催されたイベント「AKIBAX」の様子を紹介します。

　AKIBAXは1997年から定期的に開催されていたイベントで、当初は「インターネットショーin秋葉原」という名称でしたが、1999年からは「AKIBAX インターネットショーin秋葉原」となりました。期間中は店舗と連動したセールや、製品購入者へのノベルティ配布なども実施されていました。（店名・商品名・価格は当時のもの。すでに閉店しているショップもあります）。

DDIとIDO

　第二電電（DDI）はPHSを高速化し、移動中でも切断されにくい「H"（エッジ）」をデモ。同年9月にサービスを開始しました。

　日本移動通信（IDO）は携帯電話「cdmaOne」をデモ。当時、他社の携帯電話のほとんどが第2世代規格の「PDC」方式でしたが、IDOは2.5世代と呼ばれる「CDMA」方式を採用しており、通信速度や音質で優位に立っていました。織田裕二さんが出演していた「デジタルからスーパーデジタルへ」というCMを覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

　両社はその後ケイディディ（KDD）を含めて合併し、KDDIになります。

第二電電（DDI）

日本移動通信（IDO）

NTT DoCoMo

　標準化間近の次世代通信規格「W-CDMA」に向けた携帯電話のプロトタイプを展示。W-CDMAは2001年に第3世代移動通信「FOMA」としてサービスを開始します。

京セラ

　新製品のPHSテレビ電話「VisualPhone（VP-210）」をデモ。VP-210は世界初のカメラ付き携帯電話で、ブースではコンパニオンとテレビ通話を試すことができました。

ビクター

　Windows CEを採用したモバイルPC「InterLink（MP-C101）」を展示。抽選でInterLinkなど豪華賞品が当たるアンケートも実施されていました。

その他のブース

AMDブースにあったAthlonマーク。製品が登場するのはもう少し先になります

IntelブースではPentium IIIをアピール

セガブースではDreamcastによるインターネット接続を体験

東芝は発売されたばかりのLibretto ff1100を展示

デジタルカメラ「DSC-X110」の無料貸し出しを行った三洋電機ブース。当時は携帯電話にカメラが搭載されておらず、デジタルカメラ自体の普及率も高くなかったため人気がありました

会場のそこかしこでコンパニオンの撮影会が行われていました

JRホームから見た準備中のAKIBAX'99

　AKIBAXは秋葉原の夏を盛り上げる大きなイベントで、駅前の再開発が始まる2001年まで毎年行われていました。