取材中に見つけた○○なもの

最大5GHzの「8086K」をさらにオーバークロック、マウスコンピューターが特別モデルを発売

マルチコア動作時のTurbo Boostクロックが最大4.9GHzに

(6/9 20:25更新)店舗限定モデルの販売を確認
「MASTERPIECE i1630PA3-SP2G」

 Intelの創立50周年を記念したTurbo Boost時5GHzのCPU「Core i7-8086K Limited Edition」が発売されたが、なんとこのCPUをさらにオーバークロック仕様で使うゲーミングPCをマウスコンピューターが早速発売するとのこと。同社はCOMPUTEX TAIPEI取材中のメディアに向け、このPCを台湾で披露したので、その様子を簡単に紹介しよう。

 なお、このPCは現時点ですでに発売中。G-Tune:Garageなどでの展示は今のところ告知されていないが、店頭デモなども期待したいところだ。

「Core i7-8086K Limited Edition
5GHz

マルチコア動作時のTurbo Boostクロックを向上

 発売される製品は同社のゲーミングブランド「G-Gtune」の上位製品「MASTERPIECE」をベースとしたもので、CPUの最高クロックこそ5GHz(Turbo Boost時)で変わらないが、2~6コア動作時のTubo Boostクロックを300MHzずつオーバークロック、トータルの処理性能を向上させているのが特徴。

 具体的なTurbo Boostクロックは2コア時4.9GHz、4コア時4.7GHz、6コア時4.6GHz。

 2コア時は最高クロックである5GHzに迫り、6コア時でも非Turbo Boost時の標準クロック(4GHz)の15%増しになるなど、パフォーマンス的にも大きく向上している。また、自分でオーバークロックした場合と違い、この動作クロックでも通常の動作保証があるのがウリ。

CINEBENCHの結果
BIOS画面。Turbo Boostクロックが変更されている。

 同社では、こうしたパフォーマンスを実現するために、CPUの載せ替えや設定変更だけでなく、冷却機構も3連ファンの水冷システムを採用したほか、VRMの冷却機構も強化、さらにBIOSそのものもカスタマイズしている。ちなみにこの3連ファンだが、「Core i7-8086K Limited Editionを普通に動かすだけなら1連ファンの水冷で十分なのだが、様々な環境で高パフォーマンスを出せるよう、十分な冷却機構を用意した」(同社)のだとか。

ケース内。3連ファンの水冷クーラーを採用している。なお、この機材はテスト機のため、ケーブリングなどは市販品と異なるそう
搭載している3連ファンの水冷クーラー
CPU周辺。VRMの冷却が強化されているとのこと

 CPU以外の主なスペックはビデオカードがGeForce GTX 1080 Ti(11GB)、メモリ容量が32GB、ストレージが512GBのNVMe SSDと2TB HDD、電源が700W、OSがWindows 10 Home 64ビットなど。

 ラインナップは税抜き349,800円の「MASTERPIECE i1630PA3-SP2」(直販モデル)と、同354,800円の「MASTERPIECE i1630PA3-SP2G」(量販店モデル)の2種類で、後者は強化ガラス製サイドパネルを採用している。CPUが個数限定とされていることもあり、これらのモデルも限定品だが、ある程度の台数はあるようで「即日完売になるようなことはないだろう、と予想している」(同社)という。

※6/9 20:25に以下を追記

 G-Tune:Garageで店舗限定モデル「MASTERPIECE i1630PA3-SP2GP-EX9」の販売が9日(土)から開始された。

 同店によると、今回入荷したモデルは標準モデルから電源やストレージ、CPUグリスが変更されており、具体的には「搭載電源が700W/80PLUS BRONZE品から850W/80PLUS PLATINUM品に」、「ストレージ構成が512GB WD Black SSD+2TB HDDから512GB SAMSUNG PM981 SSD+4TB HDDに」、「CPUグリスが標準グリスからThermal Grizzly製グリスに」変更されているという。

 店頭価格は税抜き359,900円(税込388,692円)で、同店でデモ中。

MASTERPIECE i1630PA3-SP2GP-EX9の本体正面
MASTERPIECE i1630PA3-SP2GP-EX9の左側面
Core i7-8086Kをオーバークロック済み
店頭価格は税抜き359,900円
左側面パネルを外した状態
店頭デモの様子