【 2000年8月19日号 】

価格改定でAthlon 1GHzが5万円台へ、1.1GHzも同時デビュー
Athlon上位モデルの価格急落、1.1GHzは8万円台で登場

1GHzが5万円台1GHzは4万円台も間近?
【1GHzが5万円台】【1GHzは4万円台も間近?】
Athlon 1.1GHz(表)Athlon 1.1GHz(裏)
【Athlon 1.1GHz(表)】【Athlon 1.1GHz(裏)】
1.1GHzは8万円台旧コアを処分価格で販売中
【1.1GHzは8万円台】【旧コア処分価格で販売中】
リテールパッケージリテールパッケージは品薄
【リテールパッケージ】【リテールパッケージは品薄】

 Athlon上位モデルを中心にアキバでの実売価格が急落している。Thunderbirdコアの1GHzが一気に5万円台前半に突入したほか、900MHzも3万円割れ直前にまで下がっている。このほか、Socket A用Athlonのリテールパッケージも発売となり、さらには発表されたばかりのAthlon 1.1GHzも発売になっている。

 お盆休み明け直後ということもあり、いずれも流通量は少ないものの、この週末から週明けにかけて、徐々に流通経路の状態も回復する見込みだ。

Athlon 1GHzは6万円台に

 AMDがAthlon 1.1GHzの出荷発表と同時に価格改定を実施したことで、アキバのCPU相場も大きく動き始めている。

 先週から、すでに一部ショップでは新価格を見込んで大幅値下げしていた例もあったが、価格改定後はさらに値が下がってThunderbirdコアのSocket A用Athlon 1GHzを5万円台前半で販売するところが続出しているほか、先行するショップに追随するように、900MHzを3万円中盤から前半の価格で販売するころが増えるなど、上位モデルを中心に大幅な値下がりの動きが起きている。1GHzに限定して見れば、先週の最安値から実に4万円近い急落ぶりを見せたことになる。

 また、一番大きく動いているのは旧コアSlot A用Athlonで、最新のThunderbirdコアAthlonが値下がりした影響から、どこも在庫処分目的の特価品扱いで販売を行なっている。多数のショップがSlot Aマザーボードとのセット販売を行っており、1GHzのセット品が4万円台、950MHzセットが3万円台、800MHzセットが1万円台などといった衝撃的な安値がついている。

 お盆休み明け直後で流通が完全に回復していないため全体的に流通量が少なく、まだ価格は下がり始めたばかりといった状態だが、複数のショップによると、この週末から週明けにかけて徐々に新価格品の流通量が増える見込みという。これからしばらくの間、Athlonの価格動向は見逃せない要チェック項目になりそうだ。

Athlon 1.1GHzとリテールパッケージも登場

 Athlonの大攻勢ぶりは価格だけにとどまらない。なんと、出荷開始が発表されたばかりのSocket A用Athlon 1.1GHzが、もうアキバに上陸している。真っ先に販売を始めたのは高速電脳で、17日(木)に1個だけバルク品が入荷して即完売した後、また19日(土)に再入荷している。価格は84,500円。Pentium IIIに対して最高クロックで100MHzの差をつけたうえ、価格がPentium III 1.0B GHzと比較して1万円程度も安くなっているというのが、なんとも印象的だ。コストパフォーマンスでは、完全にAthlonがPentium IIIに対して優位に立った印象が強い。また、PCiN秋葉原にも19日(土)に入荷し、85,500円で販売中だ。ちなみにマーキングは「AMD Athlon TM A1100AMT3B AJFA00Z8RPBW 91033030042」となっていた。

 さらに、Socket A用Athlonのリテールパッケージ品も出回り始めている。国内正規代理店経由で流通が始まったもので、750MHz~950MHzのモデルがあり、価格はもちろん新価格。メーカーの保証付きであることや、セットになっているCPUクーラーなどに魅力を感じる人ならば、こちらを買ったほうがお得だ。ただし、まだ流通量が十分ではないため、在庫していてるショップは少ない。すでに平日中に完売してしまったというころがあるほど人気も高く、入手性が改善されるにはもう少し時間がかかりそう。なお、リテールパッケージの表面は、DuronのようなシンプルなCPUロゴではなく、従来同様のPC本体やCPU自身をイメージしたイラストになっている。

Athlon大攻勢にIntelはどう出る?

 流通が完全回復すれば、一気にAthlonの新価格が浸透して1GHz級のCPUが身近なものになりそう。旧コアのAthlonも将来的なアップグレードパスに弱みはあるものの、それを承知の上で割り切って使えば、格安で1GHz級PCが利用できる。自作PCユーザーにとってはなんとも魅力的な展開になってきたと言えそうだ。

 さて、Athlonの大攻勢にPentium IIIはどう出るのか。このあとのAMD対Intelの展開がまた面白くなりそうだ。

□1.1GHzプロセッサの出荷を開始(日本AMD)
http://www.amd.com/japan/news/prodpr/nr20150.html

 (Athlon 1.1GHz)
 (Athlon 950MHz/SocketA/BOX)
 (Athlon 900MHz/SocketA/BOX)
 (Athlon 850MHz/SocketA/BOX)
 (Athlon 800MHz/SocketA/BOX)
 (Athlon 750MHz/SocketA/BOX)

[撮影協力:BLESS高速電脳PCiN秋葉原]


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