Northwoodこと0.13μm版のPentium 4が登場、第一弾モデルは2.0A GHz
キャッシュは倍増して512KB、価格はWillametteコアとほぼ同等
【価格は59,800円】 | 【マーキング】 |
【Northwoodの裏側】 | 【販売風景】 |
年内ギリギリでの登場かと見られていた、0.13μmプロセスで製造されたNorthwoodこと新型Pentium 4がアキバで突如デビューを飾った。2GHzで動作するモデルで、CPU表面には「2A GHZ」というマーキングがあることから、2A GHzもしくは2.0A GHzと呼ぶ製品とみられる。
アキバで真っ先に販売を開始したOAシステムプラザ東京本店によると、並行輸入ルートで入ってきたバルク品とのことで、実売価格は59,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。22日(土)夜の段階で残りの在庫は2個のみで、店内では「Pentium 4(Northwood) 2.0A GHz 特\59800」という貼り紙がつけられている。
なお、NorthwoodについてはまだIntelからの正式発表がない段階のため、今回もフライングでの登場ということになる。
●キャッシュ容量が倍増
Northwoodは、これまで0.18μmプロセスで製造されたWillametteコアのPentium 4をベースにした新バージョンで、新たに製造プロセスを0.13μmに微細化し、動作電圧を1.5Vに下げ、キャッシュを256Kから512Kに倍増した改良版。CPU表面のマーキングを見ても「intel pentium 4 2A GHZ/512/400/1.5V SL5YR MALAY」と、これを裏付けれる記述が見られる。
今回の2.0A GHzに関して言えば、動作クロックこそ従来のWillametteコアを搭載した2GHzモデルと同じとはいえ、キャッシュの倍増による処理スピードのアップや、低消費電力化などを実現しているため、これまでとは異なるパフォーマンスを発揮する別物のCPUになっていると考えていいだろう。
価格的に見てもさほどWillametteとNorthwoodは変わらないことから、Pentium 4そのもののコストパフォーマンスもこれで大きく改善されたわけで、今後のCPU勢力図にも大きな影響を与えそう。パフォーマンスレートを採用した、ライバルAthlon XPとの比較バランスもこれで大きく変わってきそうだ。
●2.2GHzのほか1.6A GHzや1.8A GHzも近日登場?
Northwoodコア搭載Pentium 4の第一弾として登場したのは2.0A GHzだが、一部ショップがメールマガジンで予告している内容によると、NorthwoodコアのPentium 4はこのほかに2.2GHzモデルが出る予定になっているほか、1.6A GHzと1.8A GHzも近いうちに出る予定になっているという。
なお、動作クロックの末尾に「A」がついているモデルは、今回の2.0A GHzがそうであるように、すでにWillametteコアで先に出ている製品と動作クロックが重なる場合に、Northwoodであることは明確化するためにつけられたもののようだ。
●気になる互換性
スピードアップとコストパフォーマンスの向上を実現したということで、いいことずくめのようなNorthwoodコアPentium 4だが、CPUコアの変更に伴う互換性問題については、まだ現時点では不透明だ。以前からNorthwoodはSocket 478対応でデビューすることが確実だったことから、WillametteコアPentium 4のデビュー以降、将来のアップグレードパスの確保という意味もあってSocket 478対応マザーボードに人気が集中したが、はたしてこれまでに発売されたi845やApollo P4X266チップセットなどを搭載したSocket 478対応マザーボードでそのまま動作するのか、BIOSの更新は必要なのかなど、Intelからの公式発表がまだということもあって、詳しいことは一切わからない。
一部では、i845ついてはBステップ以降でないとNorthwoodコアは動作しないという情報も出ているが、これについても真偽は今のところ不明。この状況では、やはり互換性とパフォーマンスの差なども含めて、すべてはチャレンジ精神旺盛な“人柱”による実戦テストのレポート発表に期待するしかないようだ。
いずれにしろ、これでPentium 4の代替わりがスタートしたことは確か。年明けからは一気にNorthwoodコアのPentium 4が主役に踊り出ることになるかもしれない。
□Pentium 4(インテル)
http://www.intel.co.jp/jp/pentium4/
(Intel Pentium 4シリーズ) |
[撮影協力:OAシステムプラザ東京本店]
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