メモリ価格が年明けから本格的に急騰、SDR SDRAMは約8割の値上がり
DRAMメーカーの価格引き上げと急速な円安でダブルパンチ
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2001年11月から徐々に値上がり傾向が強くなってきたメモリ価格が、ついに年を明けて急騰を始めた。物流状況の変化やメーカーの生産スケジュールの関係から、もともと年末年始はメモリ価格が変動しやすい時期にあるが、それにしても今回は激しく、一部製品では一気に約2倍へ値上がりするという尋常ではない動きを記録している。
DRAMメーカーの再編に伴う価格引き上げと、急激な円安という強烈なダブルパンチを食らった格好だ。
●PC133 SDR SDRAMはほぼ倍額に
現在アキバに流通しているメモリは、大きく分けて、PC100/PC133 SDR SDRAM DIMM、PC2100/PC2700 DDR SDRAM DIMM、PC800 RIMMの3種類があるが、このうちこの年末年始でもっとも値上がりしたのは、PC100/PC133 SDR SDRAM DIMM。流通量のいちばん多い主流製品ではあるが、それだけに市場流通の回転もはやく、さまざまなの要因による価格の変化も一番早く現れる性質を持つ。
一例を挙げると、2001年12月28日(金)から2002年1月12日(土)にかけ、PC133 SDR SDRAM DIMMは512MB(CL2)の最安値が8,200円から14,980円へと急上昇、値上がり率は実に82%にも達している。また、平均価格も9,326円から15,761円へと59%の上昇率となり、ほぼ感覚的には“年を明けたらメモリは倍額”という状況に近くなっている(詳細は「メモリ最安値情報」参照のこと)。
これから主流になろうというPC2100/PC2700 DDR SDRAM DIMMでも、およそ20%前後の上昇率を示し、今後の状況しだいではこのままPC100/PC133 SDR SDRAM DIMMの後を追う事態となる可能性もありそうだ。
なお、完全に主流から外れたPC800 RIMMに関しては、そもそも市場での回転が遅いこともあって、今のところほとんど動きはない。
●やはりメモリ価格は“水物”
メモリ価格急騰の原因は、DRAMメーカー再編の動きがからんでいる。激しい価格競争で利益の取れないレベルにまで価格が落ち込んだDRAM業界は、2001年後半から次々に大手メーカーの撤退や吸収といった再編の動きが加速、そして淘汰が進み、生き残ったメーカーが今度は強気に価格を引き上げているというわけだ。最近では、大口向け128bit PC133 DRAM価格が現在の1.3ドル付近から、2002年春までには5ドル台にまで上がるのではないか、という観測も出ているほど。
そのうえ、ほぼ同時進行で急激な円安も加わり、エンドユーザーからすれば、まさにダブルパンチを食らった格好だ。DRAM自身の値上がりも円安進行も、この先の動きは不透明で、アキバでのメモリ末端価格が今後どうなるのか、まったく予測ができない。
2001年は終盤を除けばほとんど値下がり一辺倒だったが、2002年は明けて早々に値上がりの要素ばかりが目立ち、過去にないほどの急騰を予測する声すら出るという激変ぶり。当面、メモリの値動きは目が離せない状況が続きそうだ。
(DDR SDRAM DIMM) | |
(PC133 SDR SDRAM DIMM) | |
(PC100 SDR SDRAM DIMM) | |
(RIMM) |
[撮影協力:TWO-TOP秋葉原1号店とOVERTOPとパソコンハウス東映とツクモParts王国]
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