上位モデルのKT3 Ultra-ARUは、Ultra ATA/133対応IDE-RAID、USB 2.0インターフェイス、6ch出力対応サウンド出力といった豊富なオンボード機能を搭載しており、さらに「Bluetooth Connector」と書かれたヘッダピンも基板上に用意されている。
　このBluetoothコネクタは、USB 2.0の信号線と3Vの電源ピンなどが統合されたもので、別売のBluetoothモジュールなどを接続するためのものと見られる。ただし、このコネクタに対応したモジュールが実際に発売されるかどうかは不明。なお、このコネクタを利用すると、添付ブラケットで利用できるUSB 2.0コネクタのうちの1つが利用不可となるという制限がある。

　また、6chのサウンド出力機能は、独立したサウンドチップではなく、最新の6ch対応AC'97コーデックチップ Realtek AC650を使って実現したもの。追加用のサウンド出力ブラケットも付属しており、アナログ形式での6ch出力や同軸形式でのSPDIF出力にも対応している。

　搭載しているマニア向け機能はFSB設定機能（100MHz～220MHz）やコア電圧/DIMM電圧/AGP電圧設定機能など。マニュアルには「Supported」なFSB周波数として「100MHz/133MHz/166MHz」の3つが挙げられている。

　下位モデルのKT3 Ultraは、Ultra ATA/133対応IDE-RAIDとUSB 2.0が省略され、サウンド出力用ブラケットがオプション扱いになった製品。サウンド出力が6ch対応なのは変わりなく、I/Oパネル部のサウンド入力コネクタを出力コネクタに切り替えることで6ch出力に対応できる。Bluetooth Connectorは搭載していない。

　店頭販売されているのはKT3 Ultraが中心で、KT3 Ultra-ARUを在庫しているショップはごく一部のみ。

□ALC650（Realtek Semiconductor）
http://www.realtek.com.tw/htm/newsroom/news_18.htm

[撮影協力:TSUKUMO eX.とコムサテライト3号店と高速電脳]

　フォームファクタはmicroATXで、VGA、サウンド、LANインターフェイスをオンボード搭載したオールインワンタイプ。サウスブリッジはUltra ATA/133対応のVT8233A。搭載しているマニア向け設定機能はコア電圧調整機能（+5.0%/+7.5%/+10.0%）など。

　ProSavageDDR KM266は「Apollo KT266Aに、S3 ProSavage8相当のビデオコアを統合した」というチップセット。前モデルとなるProSavage KM133と比べた際の強化点は、PC1600/PC2100のDDR SDRAMに対応した点と、ビデオコアが「ProSavage4相当」から「ProSavage8相当」に変更された点、ノースブリッジ - サウスブリッジ間の接続がPCIからV-Linkに変更された点など。サウスブリッジにV-Link接続タイプが利用可能になったため、サウスブリッジにVT8233Aを利用することでUltra ATA/133対応マザーボードも設計できる。なお、ProSavage8という単体ビデオチップは発表されていないため、「ProSavage8搭載製品」が発売されるのは今回が初めてということになる。
　DDRメモリに対応したSocket A対応ビデオ統合チップセットはnForce 420シリーズに続いて2種類目。

□ProSavageDDR KM266(VIA)
http://www.viatech.com/en/ProSavage%20Chipsets/km266.jsp

[撮影協力:コムサテライト1号店とOVERTOPとコムサテライト3号店]

　USB 2.0インターフェイスと追加分のサウンド出力コネクタは付属ブラケットを介して出力する構造。

□nForce 415-D(NVIDIA)
http://www.nvidia.com/view.asp?IO=IO_20020107_9578

[撮影協力:クレバリー1号店とコムサテライト3号店]

　Athlon XPが内蔵している温度センサーを利用したオーバーヒート防止機能「Anti-Burn Shield II(ABS II)」を搭載しているのが特徴で、CPUの温度が85℃以上になると自動でPCをシャットダウンすることができるという。搭載しているマニア向け機能は、CPUの耐性に合わせてFSBを自動調整する「RED STORM OVER CLOCKING TECH」やコア電圧調整機能など。

　マニュアルに書かれている対応メモリは「PC1600/PC2100/PC2600」の3種類だが、「この“PC2600”はPC2700の誤り」（コムサテライト3号店）で、実際にはPC2700にも対応しているとのこと。

[撮影協力:コムサテライト3号店]

　オンボードデバイスはUltra ATA/100対応IDE-RAID(PDC20267)とLANインターフェイス(i82559)、サウンド機能など。対応メモリはRegisterdタイプのみ。

　I/Oパネル部のUSBインターフェイスは付属のI/Oシールド板で覆われるなど、事実上利用できない構造になっており、代わりにPCI接続のUSB 2.0インターフェイスカードが付属している。

　パッケージには「Acknowledgement of GA-7DPXDW(-C) PCB V1.0 Beta Issues」と題された文書が付属しており、USBの不具合に関する詳細や対応電源の条件、4GB近い大容量のメモリを搭載する際の注意点などが書かれている。

[撮影協力:コムサテライト1号店と高速電脳]

　シンプルなつくりの製品で、サウンド機能以外の目立ったオンボードデバイスは搭載していない。対応メモリはRegisterdタイプのみ。

　オンボードのUSBコネクタは削除されており、代わりにUSB 2.0インターフェイスカードが付属している。

[撮影協力:高速電脳]