【 2003年8月23日号 】
コンデンサ類を冷却する背面廃熱ファン付きマザーがABITから
I/Oパネルから熱を強制排出、IDEのセキュリティ機能も
IC7-MAX3I/Oパネル
【IC7-MAX3】【I/Oパネル】
OTES対応シールドOTES側面
【OTES対応シールド】【OTES側面】
SecurIDESecurIDE
【SecurIDE】【SecurIDE】
 チップセット用ファンとは別に、コンデンサなどの熱を排出するためのファンを搭載するというユニークなi875Pチップセット搭載Socket 478マザーボード「IC7-MAX3」がABITから登場した。実売価格は26,980円~29,799円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。

●I/Oパネルから熱を排出

 これまでマザーボードといえば、チップセット冷却用の小型ファンを1つもしくは2つ装備するだけというのが一般的だったが、この「IC7-MAX3」はそれに加え、コンデンサの熱を強制的にケース外に排出するダクト型の「OTESクーリングテクノロジー」を搭載。これにより従来以上の安定動作やオーバークロック補助を実現したというのが大きな特徴だ。

 「OTESクーリングテクノロジー」の仕組みは、CPUソケットの脇に並んだコンデンサなどの部品を囲むように青色半透明のダクトを配置し、それら部品からの熱をI/Oパネル部のファンでPCケース外に排出するというもの。このためI/Oパネル部は、本来PS/2ポートがある位置にファンが存在するというかなり特殊な構成(シリアル/パラレルポートは非搭載)になっている。しかし、ダクトは部品の上に被せるだけというシンプルな構造で、設置のために基板スペースを圧迫しているといった印象はとくにない。

●Secure IDE機能も

 ただし、この「OTESクーリングテクノロジー」とチップセット冷却用ファンの2つを搭載することで、ファン非搭載のマザーボードに比べて騒音の点で不利となるのは明らか。実際の動作音がどの程度の大きさなのかは不明だが、静粛性を重視するユーザーにとっては気になる部分だろう。

 また、オンボード搭載のSerial ATAコントローラーがSilicon Imageの新型Sil3114である点や、「Secure IDE」という専用キーを使ったIDE HDDのセキュリティロック機能を持ったアダプタが付属しているなど、ほかにも目新しい点が多い。「OTESクーリングテクノロジー」を含め、コアなユーザーにとっては注目の製品といえそうだ。

□IC7-MAX3(ABIT Computer)
http://www.abit4u.jp/product/mother/ic7max3_main.htm
http://www.abit.com.tw/abitweb/webjsp/english/pt_main_back.jsp?pPRODUCT_TYPE=MotherBoard&pMODEL_NAME=IC7-MAX3

 (ABIT IC7-MAX3)

[撮影協力:DOS/Vパラダイス秋葉原本店]


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