重厚感のある黒い筐体と約15万円という予価でサンプル展示時から話題となっていたZALMANのアルミ製ファンレスPCケース「TNN 500A」の販売がついにスタートした。実売価格は148,000~149,800円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
「TNN 500A」は放熱性の高いアルミ製筐体を用いることでファンレスを実現したPCケース。内蔵する全てのパーツをファンレス化できるのが大きな特徴で、CPUやビデオカードの熱を筐体に伝えるヒートパイプが付属している。ヒートパイプはCPU用がPentium 4 3.06GHzに、ビデオカード用がGeForce FX/RADEON 9800 PROなどにそれぞれ対応するというハイエンド仕様で、電源もファンレスの特別仕様になっている。
もちろんこうしたファンレス化によって期待できるのが静粛性で、10月末に複数ショップで実施されたデモでは、HDDの駆動音や電源の動作音(電気的に発生するノイズ)がかすかに聞こえる程度という高い静粛性が確認できている。放熱効果も非常に高く、丸1日動作させたデモ機の筐体は若干暖かくなるというレベルだった。
ただし、重量が21kgと重いため箱から取り出す際など取り扱いには十分な注意が必要だ。また、ビデオカードをファンレス化する際にカードに載っている既存の冷却システムを取り外す必要があったりと、決してビギナー向けとはいえないのも難点のひとつだろう。そのほかの主な仕様は、筐体サイズが幅286×高さ607×奥行き400mm、電源容量が300W。
高価ながら、ハイエンドのパーツを用いて静音PCが自作できるとあってパワーユーザーを中心に注目を集めるのは間違いない。販売ショップでは実物の展示も行なっているので、以前サンプルを確認し損ねたという人も足を運んでみるとよいだろう。
なお、この製品は当初展示されていた「サンプル品」タイプと、部分的な改良が加えられて「製品版相当品」として展示されたタイプの2種類があることが判明している。11日(木)時点の店頭展示は「サンプル品」タイプをそのまま流用したもので、入荷した実物がどちらなのかは現在不明。「製品版相当品」の改良点は、「CPU用のヒートパイプが追加され、天板にも放熱される様になった」「内部のスイッチ板などが黒色になり、前面コネクタや詳細不明の“LAMP”ボタンが追加された」点など。
□ZALMAN Tech
http://www.zalman.co.kr/
□TNN 500A(アスク)
http://www.ask-corp.co.jp/zalman/tnn500a.htm
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【2003年10月25日】完全ファンレスのZALMAN製高級PCケースのデモがスタート
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20031025/etc_tnn500a.html
| (ZALMAN TNN500A) |
[撮影協力:T-ZONE. PC DIY SHOPと高速電脳とツクモ ケース王国とUSER'S SIDE本店]