【 2003年12月27日号 】
■編集後記:2003年を振り返って
2004年は1月第2週から更新を開始します

石橋

【記者名】 石橋 文健
【担 当】 記事
【使用機器】 ソニー Cuber-Shot U20(デジカメ)
三洋 ICR-B80RM(ICレコーダー)

 うーむ、今年は本当にPCに金をかけなかったなぁ。故障したPCの代替でパーツを購入したのを除けば、新規に購入したのはDVD-Rドライブくらいなものかな。なんて、実は2年前からいつも同じようなこと言ってるけども(笑)。

 ま、それはさておき、しばらく停滞気味だった自作PCのマーケットも、ようやくこれから先の方向性が見えてきた気がする。これまでのように「性能」と「低価格」をひたすら追い求める時代はもう終わった。PC自体がコモディティ化し、性能も価格も必要十分なレベルに達した今、わざわざPCを自作する動機を一般に探すのはもう難しい。車やバイク、オーディオがそうであるように、これからスキルのあるハイレベルなユーザー向けにはカスタム・高級路線の製品としての魅力が必要だろう。

 大胆に言ってしまえば、もはや自作PCのマーケットに「ニーズ」などない。これからは売る側がマーケットに「ウォンツ」を提示できるかどうかじゃないだろうか。スポーツカーや高級オーディオを見て誰もが「かっこいいね、欲しい」と言うように、自作PCの世界にも製品の特別な魅力で引っ張る要素が必要だろう。もっと高級で誰もが持てないようなかっこよさを感じるものが出てくれば、きっと盛り上がるに違いない。光るパーツや高価で質感のいいPCケースが売れたり、見た目の良さでファンコントローラが選ばれていくのはその好例で、ビジュアル的な要素が重要視されているのだと思う。

 「あのケースかっこいいね。あれでPCを作りたい。」「あんなスタイルのPCが使えたらいいな。」

 そう思わせる方向に行くべきのようような気がする。キューブ系PCが流行りはじめたとき、これまで誰も使わなかったマイナーなチップセットを積んだマザーとのセットであっても争うように皆が買っていったのはなぜか。そこに答えが隠れている気がする。

 そういう観点で最近のショップの動向やメーカーの製品の方向性を見てみると、わかっているところとわかっていないところがはっきりしてきていて面白い。ある一流マザーボードメーカーが開発した“自称スタイリッシュ”な自作PCキットを見たとき、「あぁセンスのないところは技術があってもこれからはもうダメだなぁ」と確信したし…。

 2004年は高価でもいいから、ぜひ「かっこいい製品」が市場を席巻する年になって欲しいな。今度は性能じゃなくてデザインで先を行こうぜぃ。


鈴木

【記者名】 鈴木 光太郎
【担 当】 新製品、お買い得情報
【使用機器】 ニコン COOLPIX 950(デジカメ)
シャープ SL-C750(PDA)

 ………というわけで今年も一年終わりました。

 今年1年、というと「小粒になっていくネタ」とか「減りゆくショップ」とかあんまり良い記憶がないんですが、それでも、でも、やっぱり面白いものは面白いのがまだ救いでしょうか?

 そういう「面白いもの」があるとついつい隅までほじくり出すのが私の癖で、みょーな所までほじくり出して書いてあるようならばそれは私の文章です。当てても何も出ませんが(笑。

 それでも、「ほじらなくても楽しいネタ」が一番楽しいのは読者にとっても私にとっても当然で、来年こそはそういう「素直に嬉しいネタ」が増えてくれることを願っています。

 そうそう、恒例(?)の「今年買ったもの」はざっと挙げると、CFメディア 256MB、SL-C750、SDメディア 256MB、Maxtor5A300J0×2台、電子レンジ、Victor InterLink XP(MP-XP7310)、サンヨー DSC-J1、洗濯機、CFメディア 1GB………ってなあたり(購入順)。こう書くとだいぶ豪勢に買い物しているように見えますが、HDDとSD 256MB、CF 1GB以外は全て「壊れて使えなくなったので買い換え」で、どうやら故障の当たり年だった模様。そういえば、取材先でデジカメが壊れたり、CF内のデータが(たぶんCFの書き換え寿命で)破損してしまったりしたのも今年でした。

 ………来年こそは良い一年であって欲しいものです。

 それでは、来年一年、またよろしくお願い致します。


青山

【記者名】 青山 祐輔
【担 当】 メモリ/CPU/HDD相場チェック
【使用機器】 富士フイルム FinePix S602(デジカメ)
NTTドコモ sigmarion(PDA)

 もうこれが何回目の編集後記になるのか忘れてしまったが、また1年が終わってしまった。いつもならここで今年買ったパーツをあげつらうのが恒例なんだけど、今年はとうとうパーツらしいパーツを買わなかった。いや、確かに壊れたパーツの代用品として何かしら買ったモノはあるし、丸2年ほど使い続けているThinkPad X22のリフレッシュなんかもしたんで、いろいろとこまめな出費はあるんだけど、もう今さらね。

 えらくテンションが低いのは変わりつつあるPC業界のせいなのか、それとも自分が変わったせいなのか、はたまた…。まぁ、いずれにしろ「アキバが変わりつつある」なんてことは今さら言わずもがなのことだけど、なんだか今年は変化がちょっと違ったように感じてしまった。それは、中央通りの景色とか、駅前の様子みたいな具体的な街の外観じゃなくって、なんというか街のありようというか、振る舞いみたいなものが変わっている気がする。

 かつてはアキバを歩いていると、夏休みやお正月なんかの行事の時には、それなりにメリハリのある雰囲気があったのに、それが今ではまるで感じられない。まるで「年中お祭り」のような、しかもかなりマッタリとした感じになってしまっている。確かに、アキバはもともと季節感の希薄な街ではあったけど、それでも季節ごとにはそれなりに厳かというか、四季折々を肌で感じるところがあった。それが今ではこれっぽっちも感じられない。ただなんとなく機械的に、毎年のイベントが実行されるだけ。たまに新しいイベントがあると、またそれを取り込んで繰り返していく。なんだか「イベントのカタログ」みたいだ。

 確かに、いろいろなことがあって楽しいんだけど、でもどこか退屈な感じがぬぐえない。みんなホントに楽しんでるのかなぁ。ちょっと飽きてきてない? たまには「何もない日」というのがあってもいいんじゃないかと思うんだけど。きっと、その方が長く楽しめるよ。もしかしたら、ただオレが年を取っただけなのかもしれない。でも、もうちょっとだけ長く、アキバを楽しんでいたいんだよね。

 今年も一年間ありがとうございました。では、また来年。



石橋

【記者名】 石橋 一衛
【担 当】 お買い得情報
【使用機器】 ペンタックス Optio S(デジカメ)
SONY PEG-UX50(PDA)

 今年のアキバを振り返ると、「飲食店やコンビニが大幅に増えた」「街中でコスプレ店員を日常的に見かけるようになった」「アニメやゲーム系ショップがまた増えた」といったPC以外の面ばかりが目立ち、パーツに関することでは今ひとつ盛り上がりに欠けた1年のような感じがするなぁ。

 人気製品のバージョンアップやマイナーチェンジばかりが目立ち、取材中に何度「ああ、また同じのが出たんですか」と言ったことか。あるショップでは「性能と価格に文句を言わせたら日本一」なんていう、あまりありがたくないお言葉を頂いたこともありましたが、同じように感じている人はきっと多いはず。

 とはいえ、個人的には周囲が呆れるくらい、いろいろなものを買いあさり、自己満足に浸った1年だったわけで...ちなみに覚えている限りで購入したものを上げると、Pentium 4 3.06GHz 1個、マザーボード 4枚、PDA(たぶん)4台、HDD 4台、512MBメモリ 3枚、DVD-RAM/Rドライブ 1台、MTV2000とMTV2000Plus 各1枚、サウンドカード 3枚、プラズマディスプレイ、MediaWiz、VideoGate1000、AVeL LinkPlayer、静音グッズいろいろ、POSEIDON、NECの水冷PC(メーカー製PCの底力を知った)、Optio S、スカパーチューナー 1台、NMP-412X/256MB...あとはあまり覚えていない(笑)。ほとんどが、購入して2週間くらいで飽きて売却という繰り返しなので「大幅な出費はないはず」と自分では思っているんですが、果たして...

 こんな感じで、パーツ業界全体や秋葉原という街についてはあまりパッとしない1年だったと言っていながら、個人的には以前と変わらずアキバで楽しみを見つけていたりする。町並みは変わっても、PCパーツ好きにとってアキバは、まだまだ面白い街であるわけです。

 今年1年ありがとうございました。また来年もよろしくお願いいたします。


庭野

【記者名】 庭野 康陽
【担 当】 記事
【使用機器】 松下電器 Let's Note(ノートPC)
ソニー Cyber-Shot U10

 今年の記事の内容はいかがだったでしょうか。大半は私が担当させてもらったのですが、もともと奇をてらったテキストが苦手ということもあり、味気なさを感じた方もいるのではないでしょうか。実際、本誌を見ている複数の友人から「テキストがあっさりしすぎてる」と突っ込まれました。

 しかし、大量の情報があふれるWebにおいては、簡潔さが重要なのではないかと個人的には思います。私なら、多少の差はあれどほぼ同じ情報が得られるのであれば、テキスト量の少ないほうの記事を選びます。凝った言い回しなどは、こういう媒体においては不要、とまではいかなくとも極力抑えるべきではないかと。

 ただ、簡潔さを追及するあまり、その製品の突っ込むべきポイントまで抜かしてしまった、というとんでもないミスをやらかすことも少なからずあり、編集部の皆さんには加筆、修正等でずいぶん迷惑をかけました。すべてのジャンルに精通しているわけではないので、ポイントの要/不要を判断する能力は製品によって変わってしまうのですが、逃げずに普段から色々なものに興味を持つよう努力してカバーしたいと思います。

 あと、とくにPC系の媒体でおざなりにされている感がある「てにをは」や文の流れといった「日本語」にも、当たり前のことですが気を使っていきたいと思っています(少なくとも私の経験ではそう感じます。某誌では「福音」の誤った使い方を何度見たことか……)。とはいえ、一般のニュース記事のような紋切型のテキストとは違うので、これもなかなか難しいことです。これでお金をもらっている身ですが、文章書きは一生勉強が必要なのではないかと最近思い始めました。


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