初のPentium M対応マザーボード。超低電圧版Pentium M 900MHzをオンボード搭載したファンレス仕様の組み込み向け製品で、独自のフォームファクタを採用している。メーカーはEPoX。 コア電圧1.004V/TDP 7Wの超低電圧版Pentium Mを採用することで発熱を大きく抑えているのが特徴で、付属のCPUクーラー(ノースブリッジ用ヒートシンク一体型)もファンレスタイプ。肝心の発熱量は「マザーボードをむき出しの状態で20分動作させた後のヒートシンク温度は30℃だった」(動作テストしたスリートップ2号店)という。 チップセットはPentium M用チップセットでは2世代目となる855GME+ICH4で、主なオンボードデバイスはVGA、サウンド、1000Base-T LANなど。なお、この855GMEチップセットは「FSB 400MHz/DDR 333メモリ対応」とされるチップセットだが、マザーボードの仕様としてはDDR 200/266対応とされており、そしてなぜか「FSB 533MHz」設定を行うジャンパピンもついている。また、サウンド機能用のAC'97コーデックには6ch対応のALC650を採用しているが、マニュアルなどには「6ch対応」という記載は無く、単に「サウンド機能付き」とだけ記されているのみ。拡張スロットはPCI×1とDDR DIMM×1。マニア向け機能などは特に搭載していないが、BIOSにはチップセットクロックの設定と思われる「MGM Core Frequency」という項目などがある。 採用している独自のフォームファクタは203mm×146mmのもの。I/Oパネル部分などの幅も通常のものよりもやや狭く、「通常のケースには装着できない」(スリートップ2号店)という。対応ケースは「現在捜索中」(スリートップ2号店)。電源コネクタも特殊タイプだが、こちらは付属の変換アダプタでATX電源を利用可能。 スリートップ2号店での入荷数は少量で、「ノウハウがないため、現段階ではまともなサポートができない」(同店)などの点を納得できる人向けの「人柱向け製品」。価格にも関しても、「今回は“人柱価格”としてできるだけ安く設定した」(同)そうで、今後の入荷分は今よりも高くなるそうだ。 同店では、CPUの代わりにPentium M用ソケットを搭載した姉妹モデルも来週中に入荷する予定で、こちらの予価は35,800円という。ただし、こちらの付属クーラーはファン付きとのこと。また、今回のマザーボードを使った完全ファンレスのPC自作キットも計画中で、こちらは対応ケースが見つかり次第発売する予定だそうだ。 □Pentium M(インテル) http://www.intel.co.jp/jp/products/notebook/processors/pentiumm/ □Intel 855GME GMCH and Intel ICH-4(Intel) http://www.intel.com/design/chipsets/embedded/855gme.htm
[撮影協力:スリートップ2号店]
|