【 2004年3月20日号 】
4月からの総額表示義務付けで店頭の価格表示に混乱?
総額表示総額表示
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 これからしばらく、アキバで買い物する際には店頭価格のチェックは細心の注意が必要だ。4月から義務化される消費税の総額表示方式をめぐってショップ側に足並みの乱れが生じ、ちょっとした混乱状態になりつつある。

 消費税の総額表示とは、消費税法の改定によって義務付けられる価格表示の方法で、4月からは店頭で表示する商品価格は税込み価格に統一される。現在は書籍など一部の商品を除けばショップはどこも税抜き価格表示が主流だが、4月からは消費者が会計時に支払う総額表示が基本になる。

 買う側としては、税抜きでも税込みでも統一されていればどちらでもいいわけだが、完全に定着するまでには多少の混乱が生じるのは必至。実際、3月に入ってアキバでは一足先に総額表示に切り替え始めるところも出始め、ショップによって価格表示が混在し始めているうえ、表示方法の表現方法に幅もあってわかりにくい状態になりつつある。

 経済産業省の告知でも、9,800円の商品を販売する場合の総額表示例として「10,290円」「10,290円(税込)」「10,290円(本体価格9,800円)」「10,290円(うち消費税等490円)」「10,290円(本体価格9,800円、消費税等490円)」「9,800円(税込10,290円)」と複数のパターンがある。特に、税抜き価格を先にして後付けで総額表示するのを認めている点は混乱のもとになりそうだ(この場合、総額より税抜き価格を目立つようにしてはならないという条件付き)。なお、「9,800円(税抜)」「9,800円+税」「9,800円(消費税等490円)」など、総額が一目でわからない表示は不適切とされる。

 単純に言えば、売る側は税抜き価格を見せたほうが割安感が出て有利のため、巧みに抜け駆けしようとする動きが出てくる可能性がある。

 アキバのPCパーツショップの現状は、「10,290円(本体価格9,800円 消費税490円)」「10,290円(税込)」「10,290円(税抜9,800円 消費税490円)」など適切な総額表示に切り替え始めているところが目立ち始めている。しかし、そうしたショップでも「表示方式を切り替え中」として、同じショップ内で価格表示が混在している例もあり、買い物の際には注意が必要だ。

 また、管理体制の不備からショップによっては4月以降もしばらくは混在のままにするところも出る可能性があり、総額表示が完全に定着するまで、当面は買う側も最新の注意が必要だ。

 なお、弊誌の対応については「税込み表示義務化への対応について」を参照して欲しい。

□平成16年4月から 「総額表示方式」がスタートします(財務省)
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/sougakuhyoji/sougakuhyoji.htm
□消費税の総額表示について(経済産業省)
http://www.chusho.meti.go.jp/zeisei/shouhizei/syouhizei_sogakuhyoji.pdf

 (AKIBA PC eArena)

[撮影協力: TSUKUMO eX.俺コンハウステクノハウス東映サトームセン 駅前6号店パソコンCityパーツ館CUSTOM]


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