ラウンドフォルムの近未来型デザインを採用したスチール製ATXミドルタワーケース「VENTO 3600」がASUSから登場した。まるでSF映画に出てくる乗り物のようなイメージのデザインで、フロントパネルの開け方が跳ね上げ式であったり、サイドパネルのはずし方がダイヤルを回す操作になっているなどユニークなギミックもある。
本体カラーはレッド、グリーン、ブルーの3タイプで、実売価格は23,480円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。電源は非搭載。
SF映画に出てくる宇宙船や近未来ビークルのようにも見える丸みを帯びたデザインが目をひくこの「VENTO 3600」。下部にある流線型の通風口や光沢のあるカラーリングも手伝って、既存の無骨なPCケースとはまったく異なる斬新なイメージだ。
ギミックにも凝っており、ドライブベイを覆う前面カバーはフルフェイスヘルメットのシールドのように上にスライドさせて開くようになっている。サイドパネルもダイヤルロックを回して少し開いてから後部にスライドさせるというちょっと変わった構造だ。
主要スペックは、サイズが幅308×高さ527×奥行き627mm、ドライブベイ数が5インチ×4、3.5インチ×1、3.5インチシャドウ×3、ケースファンが前面80mm×1、背面120mm×1。
やや幅広である点、PCケースとしては価格が割高といったデメリットはあるが、とにかく見た目重視でPCケースを選びたいという人、とくにSF近未来風のデザインに魅力を感じる人にはどうしても欲しくなる製品だろう。
PCパーツのトレンドはこのところ質感やデザインといった外観の魅力に凝ったものにシフトしはじめており、メジャーメーカーのASUSも本格的にそこに力を入れた製品を投入してきたということの意味は大きい。
これまで自作PCと言えば、魅力はひたすら高性能であることだったが、最近のキューブ系PCや外観にこだわったPCパーツの隆盛を見ればわかるとおり、大手製メーカーPCにはない個性的な形状やデザインといった外観が自作PCの新たな魅力として急浮上してきている。
スポーツカーや高級輸入車の魅力の一つが個性的で質感のあるデザインだとすれば、大手メーカー製PCに対するアドバンテージとして、自作PCも同じ方向に進む可能性がある。「VENTO 3600」の登場で自作PCの新たなトレンドを強力に後押しするかも知れない。
□VENTO 3600(ASUSTeK Computer)
http://www.asus.com.tw/products/pccomponents/chassis/vento3600/overview.htm
| (ASUS VENTO 3600) |
[撮影協力: ツクモ ケース王国]