COOLER MASTERは23日(土)、未発表製品や最新製品を展示する「Cooler Master EXPO 2005」をLinux Cafe di PRONTO 秋葉原店(ブロックD2-[e2])で開催した。開発中のBTX対応PCケースなども出品され、コアな自作PCユーザーの注目を集めた。なお、このイベントには同社代理店として高速電脳がイベントに参加した。
会場でまず目をひいたのは、CeBIT 2005で参考出品されて注目を集めたタワー型PCケース「CM Stacker 830」。現行モデルの「CM Stacker」と同様、ATXとBTXに両対応したケースで、サイドパネルを上下逆に差し替えるなどの作業を行えば、標準のATX対応からBTX対応のケースに切り替わる。5インチベイが現行モデルの11から9に減っているものの、その代わりに冷却性能を大幅にアップさせており、サイドパネルはメッシュ仕様に、なおかつサイドパネル全体を覆うように4つの8cm角ファンを取り付けることが可能になっている。また、前開き式のフロントカバーもメッシュ仕様で、ここに8cm角ファンを3つ取り付けられる。ゲーマー向けのようなとがったイメージのデザインを採用しているのも大きな特徴で、会場ではこの製品への質問が集中したという。
同じPCケースでは、microBTXに対応したタワー型ケースも展示されたほか、AV機器をイメージしたデザインのデスクトップ型ケース「CM Media」シリーズも展示されていた。「CM Media」は会場でMini-ITXとATXに対応したモデルが2種類出品されていたが、ラインナップとしてはほかにmicroATXモデルもあるという。
冷却パーツでは、ファン一体型ラジエーターをPC内部に内蔵させる小型水冷クーラー「AQUAGATE Mini」シリーズが注目を集めた。これは発売間近の製品で、PCケースの8cmもしくは12cmの排気ファン取り付け部分に設置できる小型水冷クーラー。製品名は8cm用が「AQUAGATE Mini R80」、12cm用が「AQUAGATE Mini R120」。メンテナンスフリーでPCケース内部に埋め込むことができる手軽な水冷キットとして人気化するのは必至だ。会場では2つのXeonを同時に冷却するデュアルXeon搭載PC向けの「AQUAGATE Mini R120改造モデル」も参考出品されていたが、こちらは製品化の予定はないという。
このほか、現行製品や開発途中のものやOEMモデルなどといった冷却用パーツを一同に集めたコーナーもあり、来場者が物珍しげに見ていく姿が見られた。ユニークな形状のヒートシンクや、加工前のヒートパイプや銅素材といった部材レベルの物から、普段目にすることのないOEM向けの製品などをずらりと展示。COOLER MASTERはNVIDIA製GPU搭載ビデオカード用冷却部品のOEM元でもあり、その出荷用パッケージの一部も展示されていた。
冷却パーツとPCケースを主力とするメーカーが単独でイベントを開催するのは珍しいが、これも発熱量が増大の一途をたどる高性能PCへの対策として、いかに冷却性能重視のパーツに対するニーズが高まっているかをよく表していると言える。COOLER MASTERは、今後も高性能PCのユーザーをターゲットに、デザイン性と冷却性能を追求した製品を投入していくというから、今後も要注目のブランドとなりそうだ。
□COOLER MASTER
http://www.coolermaster.co.jp/
| (COOLER MASTER製品) |
[撮影協力:高速電脳]