ペルチェ素子を搭載したMACS Technology製CPUクーラー「MACS Kooler」が国内代理店のユーエーシーから発売となった。
対応CPU(Socket 478、Socket 754/939)と制御ユニット形状(5インチベイ用液晶パネル、PCIカード)の組み合わせで計4モデルが用意されている。実売価格は5インチベイタイプが9,980円~11,980円、PCIカードタイプが6,980円~8,480円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)。
ペルチェ素子を用いたCPUクーラーは、Intelのi486DXやPentium、AMDのK6といったCPUが全盛だった頃によく使われていたが、最近ではマニア向け製品などが一部にあるのみで店頭でもあまり見かけなくなっている。今回のように通常販売される製品としてパッケージが店頭に並ぶのも久々だ。ペルチェ素子とは、2種類の金属の接合部に電流を流すと熱が一方からもう一方へ移動する特性を利用した部品で、結果的に一方は冷却されもう一方は発熱する。
「MACS Kooler」のウリはもちろんペルチェ素子による高い冷却性能。Socket 939版Athlon 64 3200+を使った同社のテストによると、AMD製CPUクーラー使用時よりも最大で10℃前後温度を下げられるという。ペルチェ素子はアルミ製ヒートシンクに内蔵されており、見た目は一般的な空冷タイプのCPUクーラーと同様だ。
また、CPUクーラーの動作や状態を常に最適に保つという制御システム「MACSS(Micro Air Conditioning Software System)」「MACC(Micro Air Conditioning Chip)」を搭載するもの特徴。ユーエーシーによると、このシステムによりペルチェ素子が冷え過ぎて発生する結露を防止することが可能になったという。
制御ユニットは主にCPUクーラーへの電源供給を行なうもので、故障などの異常を知らせるブザーも搭載している。5インチベイタイプに付属の液晶パネルでは、CPU温度の確認などのほか、前面のボタンを押してバックライトカラーの変更が行なえる。
なお、最大消費電力が60Wと大きい点には要注意。同社では350W以上の電源ユニットの使用を推奨している。また、PC用電源のほか外付けACアダプタ(12V/5A)が使用可能とされている(型番等は不明)。
導入の際は制御ユニットや専用リテンションの取り付けが必要になるものの、作業自体はそれほど難しくはない。本格的な夏を迎えてCPUの温度が気になってきたという人は、夏を乗り切るためのアイテムの一つとして選択肢に加えてみるのもよいかもしれない。
□MACS Kooler(MACS Technology/ユーエーシー)
http://www.casetek.com.tw/product/cooler.htm
http://www.uac.co.jp/news/daily/050721_2/macsma77series.html
| (MACS MA-71xx) |
[撮影協力:BLESS秋葉原本店とツクモパソコン本店IIと高速電脳とZOA秋葉原本店]