オンラインゲーム用のアクセラレーション機能を搭載した1000Base-T LANカード。ゲーム応答の高速化やゲームのフレームレート向上などが期待でき、結果として「ゲームで勝てる!」ことをウリとしている。メーカーはBigfoot Networks。 カード本体は、LANチップのほかにネットワーク処理用CPU(400MHz動作)や補助用FPGA、64MBのメモリなど、一般のLANカードにはないパーツを多数搭載したもの。ゲームの高速化はこれらのチップがプロトコル処理の大部分を代行することで実現されるとされている。 なお、こうしたアクセラレーション付きLANインターフェイスとしては、「TCP/IPオフロードエンジン搭載」をうたうサーバ向けLANカードや一部チップセットのLANインターフェイスなどが存在するが、「この製品ではゲームで利用されるUDPを高速化することを主眼としており、TCP/IPの高速化はそれほど行わない」(Bigfoot Networks)とのこと。具体的な高速化技法に関しては、同社Webサイトのホワイトペーパーで解説されている。 効果に関してはフレームレートやPing反応速度の向上度合いを示すグラフがWebサイトに掲載中。ゲームによって異なるが、フレームレートでは平均7.1~9.9%、Ping反応速度では平均0.13ms~9.76msの向上が見られたとされている。 また、カード上のCPUを任意に活用できるのもユニークな特徴。このCPUで動作するプログラムは「FNApp」と呼ばれるもので、ユーザーが好きなソフトをインストールしたり、あるいは独自に開発したりすることが可能。Bigfoot Networksでは、FNAppの例としてファイアウォールソフトを公開しているほか、賞金付きの開発コンテストも行っている。ちなみにカード側面についているUSB 2.0コネクタはFNAppから利用するためのもので、VoIPソフト用のマイクやP2Pソフト用のUSBストレージを接続することが想定されている。FNAppの動作環境はEmbedded Linux。 カードの外見は大きな「K」字型ヒートシンクを搭載する印象的なもの。パッケージにはゲームソフト「F.E.A.R.」も付属している。 □Killer and LLR. White Paper(PDF) http://www.killernic.com/KillerNic//PDFs/KillerNic_LLR_White_Paper.pdf
[撮影協力:USER'S SIDE本店]
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