筐体内に液体を満たし、それに基板などのパーツを浸して冷却するという、非常にユニークな構造の1,200W ATX電源。メーカーはKOOLANCEで実売価格は約8万円。 この「水没電源」は、外付けラジエータとATX電源の2つで構成される水冷電源。電源ユニット内を液体で満たし、その液体を背面ラジエーターで冷やすことで放熱する仕組みになっており、電源内の電子部品は液体で直接冷やされる構造だ。ユニット背面には透明の窓が付いており、基板やケーブルなどが液体に浸かっている様子が確認できるようになっている。この液体の詳細は不明だが、絶縁特性を持った特殊な液体とみられ、「明らかに水ではない、揮発性の高いものだった」(オリオスペック)という。 また、この冷却液は入荷時点で充填済みで、ユーザーが補充する必要もないとのこと。また、ラジエータと電源ユニットは水漏れせずに抜き差しできる止水機能付きバルブで接続されているため、PCへの組み込み作業時は一時的に分離しておくこともできる。 なお、付属の英語マニュアルでは電源ユニットを設置する向きが定められており、ユニットを裏返したり透明窓を下側にして立てたりすることはできないとされている。正しく設置しないと、冷却液の循環が悪くなったり、内部のパーツが冷却液に完全に浸らなくなったりする恐れがあるという。 電源ユニットの最大出力は1,400W。主な電圧ラインの電流値は+5V/30A、+12V/96A(18A、18A、30A、30Aの4系統)、+3.3V/30A。PCI Express電源ケーブルは4本備え、SLIやCrossFireをサポートする。ラジエータは120mmファン(25~33dB)を内蔵し、PCケースの背面に装着することもできる。 筐体サイズは電源ユニットが幅152×高さ81×奥行き210mm、ラジエータが幅172×高さ141×奥行き105mm。 電源としての特徴は「容量の割に動作音が静かなこと」(オリオスペック)という。同店では実際のPCに組み込んだ動作デモも実施中。なお、同店での入荷は17日(火)の予定で、予価は79,800円。 □関連記事 【2007年4月7日】水没構造?のATX電源がデモ中、基板などをまるごと液冷 http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20070407/etc_koolance.html
[撮影協力:オリオスペックとCUSTOM]
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