PCケースを銅で覆い、振動やビビリ音を抑えるというオリジナル製品が高速電脳で展示中だ。製品名は「KD-CCA07」だが、「残念ながら発売中止になったもの」(同店)で発売予定はない。制振処理の参考用として展示しているものだという。
KD-CCA07は、SilverStone SST-TJ08向けの制振/静音プレートとして企画された制振プレート。形状はSST-TJ08の左右サイド+トップパネルを覆う逆U字型で、SST-TJ08に被せるとちょうどケースと一体化する。素材は全て銅製で、SST-TJ08Bと統一感が出るよう、表面は全て黒塗装済み。重量は4.5kg以上で、SST-TJ08と合わせて10kg以上になるという。
最大のウリは「対振動、という面では最強といってもいいぐらい効果的」(同店)な点。展示されているケースも対振動面では優秀で、KD-CCA07の有無で明らかな違いが感じられる。なお、同店では静音機能もうたっているが、「これについては副次的なもの」(同)という。
しかし、こうした機能面では優秀だったものの、その後の段階で「銅相場が高騰したことによるコスト増(店頭では“参考売価6万円”と表示されているが、今作るとこれ以上かかるとのこと)」「金属と金属を重ねる都合上、ケースを傷だらけにしてしまう構造問題(展示品でも傷を確認可能)」「個々のケースにあわせた調整が必要で、量産が困難」と問題が続出。結局サンプル製造から半年たち、製品化も諦めざるを得なかったという。
今回の展示は「製品化は無理だったが、せめてそれを役立てて欲しい」というのがコンセプト。さらに同店でも、同種の製品検討は継続しているそうで、問題点が解消されれば製品化も考えたいという。
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【2006年4月1日】SST-TJ08S/B(今週見つけた新製品)
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20060401/ni_i_cs.html#tj08
| (高速電脳 KDシリーズ) |
[撮影協力:高速電脳]