【 2007年12月27日号 】
■編集後記:2007年を振り返って
2008年は1月5日(土)から更新を開始する予定です

石橋(文)

【記者名】 石橋 文健
【担 当】 記事
【使用機器】 ソニー α100(デジカメ)
イー・モバイル EM・ONE(PDA)

 Windows Vistaの発売、クアッドコアCPUの全盛、メモリ価格の劇的な値下がりなど、今年はPCに関する大きな話題が多かった。その流れを見て思うのは、ここに来てPCに関する先進ユーザーと一般ユーザー(もしくは若手と年寄り)の新たな格差(もしくは代替わり)が密かにそして大きく進行しているなぁ、ということ。

 一時のPCブームによって自作PCとメーカー製コンプリートPCとの差が性能面でも価格の面でもなくなったとき、「自作PCの時代は終わった」などとも言われたが、またここで自作PCの世界が大きくトレンドを先取りしはじめている。メーカー製コンプリートPCには、クアッドコアCPUや32bit限界のメモリを積んだPCなど、まだほとんどない。

 しかし、もっと重要なことは、先進的であったはずの自作PCの世界の中で、別の意味で大きな差が生じ始めていること。今年のトレンドに対する反応も、この狭いはずの世界で、ある種の“世代格差”が大きくなっている。特に、いわゆるDOS/Vブームにのってやってきた初期の自作PCユーザーたちは、今では年齢的にも感覚的にも年寄りになって保守的な行動を取り始め、新しいトレンドには否定的で実は今年のトレンドにほとんど乗れていないという人も多いようだ。

 Windows Vistaに対する反応がそのいい例で、発売されて1年が経とうというのに、あとは姿を消す運命のWindows XPにしがみつき、試しもしないでデメリットを語る人のなんと多いことか。もちろん一部ハードウェアが動かない、ゲームにはまだ不向きなどの理由があるにせよ、積極的に新しいものの可能性を探って試行錯誤し、自分たちで改善策をみつけながら先に進んでいくのが、本来の姿だったはずなのだが。

 今現在、秋葉原でのCPUの売れ筋はクアッドコアのCore 2 Quad Q6600。少し前はデュアルコアのCore 2 E6600。すでにこれが中心モデルになっているという現実を前に、そこに乗れているのかいないのか、そこで世代差がはかれるのかもしれない。一方で最近のPCゲーマーを中心とする若手たちは新しいハードウェアや周辺デバイスに貪欲で、どんどん新しいものを取り込んで、躍進めざましい。明らかに若手と年寄りの行動と影響力に差が大きくなり始めている。

 32bit OSの限界を使い切る4GBメモリが7,000円の時代に突入した。順調にいけば、2008年は先進ユーザー達が64bit Windowsの開拓をする年になるだろう。「マルチコアなんていらない」「Vistaなんていらない」「メモリなんて2GB以上もいらない」といってる年寄りとの差は、またここで大きく開くことになりそうだ。

 実を言えば、自分自身が年寄りになりかけていたことに気がつき、自分で自分のケツを叩き始めたのが2007年だった。労兵は去れ、若年寄りは別の道を行け、とあえて言おう。


鈴木

【記者名】 鈴木 光太郎
【担 当】 記事、新製品
【使用機器】 パナソニック DMC-FX8(デジカメ)
シャープ SL-C750(PDA)

 いや、なかなか激動の1年でしたね。

 Windows Vistaの発売、メモリ価格1/7、クアッドコアの普及、SSDの本格登場、と。「秋葉原」という面でフォーカスしても、ザコンの閉店やヤマダの進出、PC-Successの閉店、すっかり定着したメイド喫茶などなど、意外と話題に事欠かなかったように思います。

 でもやっぱり一番面白かったのは10大ニューストップにもなった「メモリ」でしょうか。安くなったおかげで最近は「2GB当然、4GBもOK」な雰囲気だし、まだまだ先だと思ってた「4GBの壁」も突然目の前に。おかげで64bit Vistaも売れ始めたみたいだし、ぶっちゃけ自分も64bitにすりゃ良かったなぁ、と。

 「メモリ」繋がりではSSDもそうで、高速性を前面に出したSAMSUNG/Mtronの製品が登場、自作でもSSDがいよいよ現実的になってきています。まだまだ高価だし、互換性トラブルなどもないわけではないですが、アクセスタイム無しの操作感は想像以上にいいものです。

 この2題、たぶん引き続き2008年のトピックでもあると思うので、うちとしてもよくよく見ていきたいところです。

 そういう自分のPCも、ようやくVista+デュアルコア+4GB(認識3.5GB)な構成に。あとはSSDの導入タイミングを考えるだけ、なーんて思ってます。

 さて、そんなこんなで今年ももう終わり。

 いくつかお待たせしているブログネタなどもあるので、ブログは微妙にノロノロ更新するつもりですが、ひとまずはゆっくり休んで充電、来年も新しいことに挑戦したいと思っています。

 また1年、いろんなことがあるかと思いますが、今年同様、弊誌におつきあい頂ければ幸いです。

P.S.去年に引き続き、ご意見をおよせいただける入力フォームを作りました。
  もしよろしければ忌憚のないご意見、ご要望をおよせいただければ幸いです。



石橋(一)

【記者名】 石橋 一衛
【担 当】 新製品、お買い得情報ほか
【使用機器】 キヤノン IXY DIGITAL 900 IS(デジカメ)
Nokia E61(PDA)

 時の経つのは早いもので……。今年も編集後記を書く季節がやってきました。

 今年はWindows Vistaの深夜販売にはじまり、PC-Successの破産騒動、ザ・コンの閉店、大手ショップの再編など、話題には事欠かない1年だったなぁ。PCパーツ全般を見ても、メインストリーム向けのクアッドコアCPUやSSDなど今後の普及が期待される製品が多く登場したし、いろいろと大きな変化があったような気がする。

 とはいえ、競争の激しいアキバで毎日のように仕事をしていると、そんな変化も数日で過去の出来事になってしまうわけで…………。2GBのメモリ価格が4,000円切ったなんていう、つい1ヶ月くらい前の出来事も「夏ぐらいの話じゃなかったっけ?」とか思ってしまうわけです(歳のせいかもしれないけど……)。

 職場環境がこんな状態である以上、日々の生活にも変化を求めたくなるのは仕方がないことで……(と言い訳してみる)。ちょっとした変化を味わうためにいろんなものを買い漁ってしまうのです………。

 というわけで、毎年恒例の買ったものリストを紹介すると、Core 2 Quad Q6600×1個、Athlon 64 3500+×1個、マザー×5枚くらい、1GBメモリ×5枚くらい、HDD×4~5台くらい、HDDケース×5個くらい、アイオーの22インチ液晶×1台、三菱のMDT241WG×1台、DVDレコーダー×2台、iPod×2台、Walkman×1台、PSP×3台、IEEE 802.11n無線ルータ×3台、Xbox 360×1台、プリンタ複合機×1台、ThinkPad T61×1台、PV4、Monster X、VGF-DT1、Windows Vista Ultimate、Treo 600、Nokia E61………、ほかにもビデオカードや細かいパーツを買ったかもしれないけど、はっきり言って覚えていない………。

 変化に対してどん欲なのか、単に飽きっぽいのかよく分かりませんが、今後もこんな感じでアキバの様子をお伝えできればと思っております。それでは今年1年ご愛読ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。


久保

【記者名】 久保 勇
【担 当】 相場調査、新製品
【使用機器】 富士フイルム FinePix F30(デジカメ)
シャープ SL-C860(PDA)

 去年のCore 2のインパクトと比べると今年は小粒な印象が………。クアッドコアCPUの値下がり、ハイエンドクラスの性能で安価なGeForce 8800 GT登場、2GBメモリの大暴落など、盛り上がりはしたものの爆発的ヒットは無かったなぁと。まあ、Core 2が特殊過ぎたということを思い知らされる年でもありました(笑)。

 編集部的には、企画記事の「ボーナスのあまりで購入する「ちょっと幸せになれる」PCパーツ」や「ボーナスのあまりで購入する「ちょっと幸せになれる」PCパーツ(読者編)」がなかなか好評だったのが印象的でした。去年のCore 2のような「買えば幸せになれる!」と言いえる新製品が今年は無かったため、「何か面白いものが欲しいけど、何を買ったら楽しくなれるかわからない」という人も多かったのではないでしょうか?そういった人に「こういった良い製品もあるよ」と提示できたのがよかったのかなと。

 個人的に来年はSSDがブレイクして欲しいところ。実際に使うとHDDとは体感速度が明らかに異なり、かなり快適なんですよ。この快適さがマニアしか楽しめない今の状況はもったいない!用途を問わず高速性は発揮されるので、ちょっとどころか「すげー幸せになれるPCパーツ」な気がするんですよね~。一日も早く安価になって普及して欲しいところです。

 とまあ、来年に期待しつつ今年はこの辺で。皆様よいお年を。



森

【記者名】 森 篤司
【担 当】 新製品
【使用機器】 ニコン COOLPIX S10(デジカメ)
シャープ SL-C1000(PDA)

 今年の7月末からお世話になっている森です。まだまだ未熟者ですが、今後ともどうぞよろしくお願い致します。

 今は大学に通う傍ら仕事に励んでいるのですが、学業との両立は想像していたよりも難しく、8月から年末にかけて本当にあっと言う間に時間が経って行きました。その短い間だけでも多くの経験、体験があり忙しくも非常に有意義な日々だったと思います。

 そんなわけで、あまり自分の時間を持てなかったためPCパーツもほとんど買うことはありませんでしたが、日々登場する新製品を目の当たりにしているので物欲メーターは沸々と上昇中。今年買わなかった分は来年にまわすことなったということで。

 編集という慣れない作業に諸先輩方や取材先ショップにご迷惑をかけてしまう面がこの短い期間だけでも多々ありました。細かいミスや回避できそうなミスが目立ったので、来年はそんなところを気を付けつつ仕事に励みたいと思います。

 

 (AKIBA PC eArena)

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。


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