【 2008年4月26日号 】
AMDがPhenom X3のお披露目イベントを開催、地デジやOC指南も

 日本AMD主催のPhenom X3お披露目イベント「X3登場 ! ゴールデンウィーク"nagara" スペシャルイベント」が26日(土)に開催された。場所はCAFFE SOLARE Linux Cafe秋葉原店(ブロックD2-[e2])。開催時間は13:00~18:00。

●マジックナンバーは「3」

3人 3人

 このイベントのマジックナンバーは「3」。

 これはもちろんPhenom X3の「3コア」にかけたもので、解説するAMDスタッフも“兄貴”こと土居 憲太郎氏、“紳士”こと森本竜英氏、MC役としておなじみの佐藤氏の「3メガネ」、イベントの目玉も「Phenom X3や9100e、Black EditionなどのCPU」「地デジを含むAMDプラットフォームでのHDソリューション」「Phenom X4 9850 Black Editionを使ったOC指南」の3つという具合。

 ちなみに、事前の会議では森本氏が坊主になり、「3つの坊主」とするアイデアまであったという。

●Phenom X3で「ながら」デモ、使いこなしテクニックも紹介

Phenom X3 Phenom X3
Phenom X3 Phenom X3

 メインセッションであるAMDセッションのテーマは「nagara」。これは「×××しながら、○○○する」の意味で、「HD映像を再生しながら、デジカメRAWデータを現像する」「フルHD映像を再生しながら、動画をトランスコード、さらにMP3エンコードする」「地デジを見ながら、MP3エンコードとRAWデータ現像を行なう」といった、3つの「ながら」がデモされた。

 Phenom X3に関するアピールは後者2つ。「HD再生+トランスコード+MP3エンコード」のデモではデュアルコアCPU(Athlon 64 X2 4400[2.2GHz])とトリプルコアCPU(Phenom X3 8450[2.1GHz])を比較、デュアルコアと比べてもトリプルコアが実行速度で優れることをアピール、「地デジ+MP3エンコード+RAW現像」のデモでは地デジソフト専用にコアを1つ割り当て、残り2つのコアで他の処理を行なう、というテクニックが紹介された。

 特に注目できるのは後者のテクニック。こうすることでTV表示が他の処理に影響されて遅くなるようなことが無くなり、「TVパソコンとデュアルコアPCが1つにまとまっている感覚」(AMD)でトリプルコアPCを使うことができるという。この操作はWindowsのタスクマネージャから手動で実施できるほか、フリーソフト「Process Lasso」などで自動化することもできるという。


●Phenom X4 9100eは、HD再生+RAW現像でも90W以下
日本限定リテールパッケージが29日(火)発売

Phenom X4 9100e Phenom X4 9100e
Phenom X4 9100e Phenom X4 9100e
Phenom X4 9100e
【ブログパーツ】
Phenom X4 9100e
【初公開のHDロゴ】

 AMDセッションで行なわれたもう一つのデモは、「日本限定のリテールパッケージ版が29(火)に発売される」(AMD)と会場でアナウンスされたPhenom X4 9100eを使った省電力デモ。

 このデモはHD再生+RAW現像を行なっても、PCの消費電力が88W前後に収まる、というもので、Phenom X4 9100eの低TDP(65W)をアピールするかたちとなった。

 このほかAMDセッションでは、「AMD 780GのLFB(Side Port)は、本来ノートPC向けの省電力機能だったが、予想以上にパフォーマンス向上があったため、デスクトップでも活用することになった」(同)ことや、BIOSでは「Side Port」の名前で呼ばれること、UMA+Side PortやSidePortのみ、UMAのみでの利用などができるが、パフォーマンス的にはUMA+SidePortが最も強力になることなどを解説。また、AMDのオリジナルブログパーツ「AMD eco bobing」の配布が本日始まったことなどもアピールした。

□兄貴と紳士の遠吠え(仮)(AMD)
http://blog.amd.jp/
□AMD eco bobing(AMD)
http://eco.amd.jp/blogparts/

●「日常使えるオーバークロックを」オーバークロックワークス 渡邉氏がOC法を披露
4GB DIMM×4枚=16GBのPCを利用

OC技法披露 OC技法披露
OC技法披露 OC技法披露
OC技法披露
【OverDriveの設定】
OC技法披露
【4GB DIMM】

 会場ではAMDのオーバークロックツール「AMD Over Drive」とPhenom X4 9850 Black Editionを使ったオーバークロック技法の解説と実演もあった。

 これはOVERCLOCK WORKS(ブロックD1-[e5]/AKIBA自作SPACE内) 渡邉氏によるもので、まずは負荷をかけずにCPUのクロックを変更、限界クロックを調査した後に、「大丈夫そうなクロック」を探してAMD Over Driveの負荷テストツールで数分~数日(求める安定度による)の負荷テストを行なうのが良いという。

 なお、こうしたオーバークロックはAMDの保証外。そうした告知も“兄貴”から行なわれたが、この実演PC、実は“兄貴”の私物だそう。公式の立場からなのか、私的な立場からなのかは不明だが、倍率を上げるたびに「もういいんじゃないですか?」「あ~あぁ……」とはらはらする、珍しい“兄貴”の姿も見られた。

 なお、このデモでは「日本にサンプルが来たばかり」というG.Skill製のPC2-6400の4GB DIMM×4枚が利用された。このメモリはOVERCLOCK WORKS(ブロックD1-[e5]/AKIBA自作SPACE内)で近日中に販売する予定で、2枚セットパッケージと4枚セットパッケージ(受注扱い/予価約17万円)の2種類を取り扱う予定とのこと。

□OVERCLOCK WORKS
http://www.ocworks.com/index.html

●地デジ関連ではピクセラ、アイ・オー、バッファローがそろい踏み
質疑応答も盛況

地デジチューナー
【ピクセラ製品】
地デジチューナー
【アイ・オー・データ製品】
地デジチューナー
【バッファロー製品】
地デジチューナー
【Wチューナー】

 なお、もうひとつのテーマとも言えたのが地デジ関連。先週行なわれたNVIDIAのイベントではピクセラ製品のデモと解説だけが行なわれたが、今回はピクセラ、アイ・オー・データ、バッファローの製品がデモされ、ピクセラとアイ・オー・データの製品についてはメーカー担当者からの解説や質疑応答も行なわれた。

 質疑応答では来場者からの質問が活発で、「ビデオカードやCPU、メモリを換装しても、録画データはそのまま見られるし、環境が変わらない限り、OSを再セットアップしても同様に見られる」(ピクセラ)、「暗号化チップの関係でカードの2枚差しはできないが、年内を目処にWチューナー搭載のカードも製品化する予定」(同)、「CPU負荷は、3年前ぐらいのPCで、20~30%ぐらい」(アイ・オー・データ)、「64bit OSへの対応は現段階では何とも言えないが、本日、来場者からの要望を多数頂いており、検討したい」(同)など、多数の回答が行なわれた。


●じゃんけん大会はやはり盛況、地デジキャプチャのプレゼントも

じゃんけん大会
 このほか会場では、市川ソフトラボラトリーによるRAW現像ソフトの解説セッションや恒例のじゃんけん大会などを実施。じゃんけん大会では、「本当は日本では作っちゃいけないロゴで作っちゃった」(AMD)という「ふぇのむ木札」(木製キーホルダー)や、ピクセラの地デジキャプチャカード(後日送付)が出品されるなど、いつも同様の盛り上がったものとなった。

□市川ソフトラボラトリー
http://www.isl.co.jp/

□日本AMD
http://www.amd.co.jp/
□X3登場 ! ゴールデンウィーク"nagara" スペシャルイベント(日本AMD)
http://www.amd.co.jp/nagara/
□日本AMD主催/協賛の企画・イベント(日本AMD)
http://www.amd.com/jp-ja/Corporate/AboutAMD/0,,51_52_116,00.html

 (AMD製品)

[撮影協力:日本AMD]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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