【 2008年5月2日号 】
センチュリーマイクロがメモリ解説イベントを実施、刻印や検証手法の話題も

 メモリモジュールメーカーのセンチュリーマイクロがメモリについて解説する「Lecture about the memory module ・ 2nd」が、2日(金)にT-ZONE. PC DIY SHOP店頭で開催された。

 イベントは3部構成。1部ではメモリモジュールやメモリチップメーカーに関する話題が、2部では放射線などによるエラー(ソフトエラー)やSPDの機能について、3部では自社のロードマップと動作検証への取り組みなどがそれぞれ解説された。

●モジュールメーカーが語る「チップ刻印の秘密」

 解説のメインは、同社製メモリが高品質であることのアピールや、イベント当日に発売になったSPD切り替え式のPC2-6400 1GB DIMM×2枚セット「CAK1GX2-D2UMLT/EL1J」(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)の説明。これに様々な余談が加わるかたちのトークだったが、中でも興味深いのがメモリチップの品質に関する内容だ。

 メモリチップには製造メーカーの刻印があるものとモジュールメーカーの刻印があるものがあるが、同社によると「チップ製造メーカーの刻印は、メーカー自身が品質チェックを行ない、自ら性能を保証できるものだけに入れている」という。無刻印でモジュールメーカーに出荷されているものは、チップメーカーがチェックしていないものや、品質基準を満たさないと判断されたもので、チップメーカーの品質保証が無いものという。

 無刻印のチップはモジュールメーカーが独自に刻印を入れ、安価に販売されることになるが、メーカー刻印チップはメーカーによる選別/チェックのコストがかかるため、どうしても高価になってしまうという。

 なお、高品質をうたう同社のメモリモジュールは、もちろん大手メーカー刻印入りチップのみを採用。高価である反面、高品質であるという。

 また、解説中では同社が今回発売したMulti-SPDメモリの動作検証方法も明らかにされた。

 具体的には、まず、PCにメモリを装着し、BIOSが正常に動作するかどうかを確認、その後フリーソフトのmemtestによる72時間連続テスト、最後に3DMarkでの動作を確認し、エラーの無いものを正常品と判断したという。

●SPD PROGRAMMERがプレゼントに出されるも当選者は出ず

SPD PROGRAMMER キーホルダー

 このほか、イベント時はセンチュリーマイクロ製メモリ購入者へのプレゼントも抽選で行われた。

 賞品は、SPD情報が書き換えられるUSB接続キットのSPD PROGRAMMER、センチュリーマイクロ製DDR3-1066 1GBキット(512MB×2枚)、センチュリーマイクロ製メモリモジュール基板キーホルダー。

 中でも注目されるSPD PROGRAMMERは昨年10月末にサンプル品が展示され、発売が検討されていたもの。ただし、「SPDをあまりに自由に書き換えられるため、DIMMの保証などが難しくなり、また書き込み内容によってはDIMMが動作しなくなることさえある」(同社)とのことで、今のところ販売方法も含め現在検討中という。

 このプレゼントは当日の18時まで行なわれていたが、17時30分時点ではSPD PROGRAMMERの当選者は出なかった。


□センチュリーマイクロ
http://www.century-micro.co.jp/
□Lecture about the memory module・2nd by CENTURY MICRO(センチュリーマイクロ)
http://www.century-micro.co.jp/company/news/event/2008/index.html
□The ゴールデンウィークセール メーカーDEMOイベント!!(T-ZONE. PC DIY SHOP)
http://www.tzone.com/diy/topics/event/gw08-diy/gw-mdemo.jsp

□関連記事
【 2007年10月27日号 】 メモリのSPD情報を書き換えられるキットが展示中
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20071027/etc_spdmanpre.html

 (センチュリーマイクロ製品)

[撮影協力:センチュリーマイクロとT-ZONE. PC DIY SHOP]

※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。

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