SiS製チップセットを搭載した初のAtomマザー。製造元はMiTACで、発売元はデザインテクニカ。DVIコネクタの搭載や、ファンレスデザインも特徴。 このマザーボードは、Atomマザーボードでは一般的なIntel製チップセット「945GC」の代わりにSiSのノート向けチップセット「SiSM671」を採用した製品。CPUには一般的なAtom 230を搭載、オンボードデバイスとしてはDVI出力のビデオ機能や2系統のLAN(内Gigabit×1)、6chサウンドが、スロット類としては DDR2 DIMM×1とCFスロット×1(裏面)が用意されている。なお、機能拡張用のPCI/PCI Expressスロット類は非搭載。 フォームファクタはMini-ITXで、電源は付属の60W ACアダプタを使う仕様。ちなみに販売中のオリオスペックでは「BIOSを起動するためにはPS/2マウス、PS/2キーボードの双方を接続する必要がある」と説明している。 SiSM671は、2007年に出荷が始まったCore 2/Pentium 4ノート向けチップセット。Direct X9対応のVGAコア「Mirage 3」やDDR2-667対応のシングルチャネルメモリインターフェイスを搭載、機能としてはPCI Express x16インターフェイスもついている。組となるサウスブリッジは2チャネルのSerial ATAなどを備えるSiS968だ。 デザインテクニカではこのマザーボードを利用した完全ファンレスのPC自作キット(予価39,800円/オリオスペック)も企画中。これについてはオリオスペックが「テストしてみたが、まったく問題なく動作した」(オリオスペック)とコメントしている。 また、MiTACでは似た基板デザインでチップセットがSiS672+SiS968と異なっているマザーボード「MSC-NPD11 R1.1」の仕様をWebで掲載中。ノースブリッジがデスクトップ向けの「SiS672」のため、あくまでも参考値となるが、消費電力についても「SiS672 (5W)」「SiS968 (3W)」と告知している。ちなみにAtom 230のTDPは4Wで、Atom 230+945GC+ICH7を組み合わせたシステムTDPは29.5W。 消費電力の低さが期待できるAtomマザーボードとしては、ネットブック用のAtom N270と945GSE+ICH7Mチップセット(システムTDP11.8W(CPU込))を搭載したJetway製マザーボード「NF94-270- LF」(予価16,800円)の発売も予告されている。搭載クーラーはこちらもファンレス仕様。
□MSC-NPD11 R1.1(MiTAC) http://www.mitac-ipc.com.tw/index.aspx?ModuleCode=ProductShow&PC_ID=9e7b4f6c-816d-4935-ac45-9a57ab4ced9b □SiSM671(SiS) http://www.sis.com/products/sism671.htm □関連記事 【2009年1月24日】DVI付きのAtomマザーが2月に入荷、ネットブック用Atomを搭載 http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20090124/etc_jetway.html
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