【 2009年12月19日号 】
Intel 天野氏がトークイベント「ゆくCPU、くるCPU」
統合型CPUは「もう間もなく」、6コアは「次のボーナス前までに」
 Intelの「神様」こと天野伸彦氏によるトークイベント「インテルのゆくCPU・くるCPU」が26日(土)に開催された。会場はソフマップ 秋葉原 リユース総合館で、時間は14時からの1回限定。



  
ゆくCPU、くるCPU
   
 


●2009年を振り返る
 謎のイラストに親父ギャグ、懺悔のSSD

 イベントは、2009年の同社製品や出来事を振り返った後、来年を臨み見るという流れ。

 過去の出来事では、4月〜6月のイベントで「謎のイラスト」(編注:これ)を提示、社内で「すっげえ怒られました」というエピソードを披露。Core i5/i7のアーキテクチャ紹介やアピールも挟みつつ、Windows 7とCore i7をひっかけたネタを「なんとも苦笑いするオヤジギャグ」と自虐する光景も。

 また、「今年の懺悔」ネタとしては、ファームウェア関連の問題が数回あったSSDの話などをピックアップ。「インテルとして本格参入したばっかりなのでやっぱり初心者。でもまぁ、正直にはやってるかな、チョンボはありますけど………。でも、それ以前にモノがない、という基本的なところで問題を起こしていて申し訳ない」と振り返った。


●統合型CPUは「もう間もなく」
 6コアは「次のボーナス前までに」

 翻って2010年の話題で注目できるのは、32nm CPUと45nm GPUを統合した統合型CPUを「もう間もなく発売する」とした点や、X58チップセット向けの6コア/12スレッド/32nmの最上位版が「次のボーナスまでには出てくると思いますよ」とした点。

 ちなみに前者の混載CPUについては、「いい感じの場所に移動したので性能向上を期待できるかも?」「HWデコーダーを利用するならWindows 7のMediaPlayerがオススメ」「Pentiumブランドも考えている」と、後者の6コアCPUについては「よくi9といわれているけど、ないよ、っていってるんですけども(笑」「マザーボードの対応はBIOS次第で、うちのマザーボードは対応する予定」とコメントしている。

 このほかに触れられたのは、「Tylersburg(Xeon)の逆襲(32nm版)」や「SSDやLarrabeeは粛々と……」など。特にLarrabeeに関しては、普段技術にシビアな天野氏が特に「楽しみな奴なんですよ」とアピール。「みなさん、長い目で見てやってください」と話していた。


●質問タイムでは「兄貴」の話題も……

 最後の質問タイムでは、来場者の質問に答えて、「CPU/GPU混載の65W級CPU(+8Wぐらいのもの)やクアッドコアで95Wより省電力なCPUが出る」「P55のB3ステッピングは来年のQ1から出す予定で考えている」「H55かな?っていわれているやつにはRAID対応とRAID非対応の2種類がある」などを回答。

 また、ライバルであるAMDの「兄貴」こと土居憲太郎氏のブログが25日に終了したことに関してコメントを求められ、「私も実は心配しています……この後どうなるんだろうと」と話していた。ちなみに自身については、「独断と趣味でやってるので、私自身としてはできる限りやっていきたい」とのこと。もっとも天野氏、会社では「後釜を立てろ、と言われてる」んだとか。

 このほか、イベントでは同社SSDのプロモーションビデオが紹介。ハロウィーンのかぼちゃパイに詰められてビルから落とされてもSSDが動くと紹介されたほか、過去に紹介された「砂漠の試練」7部作の動画がYouTubeで見られることがアピールされた(動画一覧は別タブ参照のこと)。

 イベントの詳細については動画も参照のこと。



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※特記無き価格データは税込み価格(税率=5%)です。