ハードウェアトランスコーダによる「10倍録画」や、ブースターアンプの採用による感度の高さも特徴で、アイ・オー・データではこれらの特徴ゆえに「キング」をうたっている。

　ユニークな特徴であるiPhone/iPadへの再配信機能は、MAKI Enterpriseによる無料アプリ「TVPlayer」（iPhone用）「TVStream」（iPad用）を利用するもの。

　現在放送中の番組をリアルタイムに再配信、iPhone/iPadで視聴できるほか、チャンネル変更もiPhone/iPadから可能。さらに、録画済番組をその場で再配信することもできるという。解像度は「配信に適した解像度」（アイ・オー）になるとのこと。

　ただし、同時配信できるのは1台のみで、配信中はPCでの視聴/録画は不可。また、LAN外への配信には対応しておらず、「iPhone/iPadはDHCPクライアントとして、PCと同じ無線LANに繋ぐ必要がある」とされる。

　なお、「TVPlayer」と「TVStream」は、他のTVチューナー製品にも対応しているが、リアルタイム再配信が行えるのは、従来、ワンセグタイプのみだった。フルセグ放送の再配信が行えるのは、今回の製品とバッファロー DT-F200/U2W（12月中旬発売予定）が初となる。

□テレキング（GV-MVP/FZ）（アイ・オー・データ）
http://www.iodata.jp/product/tv/tidegi/gv-mvpfz/
□DT-F200/U2W（バッファロー）
http://buffalo.jp/product/multimedia/chideji/pc-tuner/dt-f200_u2w/
□TVPlayer/TVStream（MAKI Enterprise）
http://www.makie.com/ja/products/index.html

　2本のロッドアンテナによる感度の高さも特徴で、「視聴範囲が従来より広がっている」とされる。ただし、2本のアンテナを併用するダイバーシティモード時は2番組同時録画/裏番組録画はできず、1番組のみの視聴となる。F型コネクタにも対応する。

　iPhone/iPadへの再配信機能の詳細は、バッファローでは告知していないが、MAKI Enterpriseの告知によると、MAKI Enterpriseの「TVPlayer」「TVStream」を使うものと思われる。なお、再配信中は、PCで視聴/録画ができないという制限があるほか、再配信を行うためには「Core 2 Duo 2GHz相当以上のCPUが必要」とされている。

　また、バッファローでは、同社独自のiPhone/iPad向けアプリ「TVリモコンi」（無料）を用意、iPhone/iPadをリモコン代わりに使えるのもユニークな特徴。これは無線LAN経由で操作する仕組みで、iEPG番組表を手元に表示、録画予約を設定することや、データ放送のボタン操作も行える。なお、「TVリモコンi」は同社製地デジチューナ「DT-F/DT-Hシリーズ」用TV視聴・録画ソフト「PCastTV3」に対応したもので、既に販売されている対応機種でも利用可能。

□関連記事
【2010年12月16日】バッファロー、iPhoneでPC用地デジチューナが操作可能に（AV Watch）
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20101216_414794.html

　基本機能には変わりなく、リビジョンAからの主な変更内容は、データフラッシュメモリがAtmelの「AT45DB041D」からMicronの「M25P40」に置き換わっている点とされている。

　B-CASカードや録画/視聴ソフトはやはり同梱されておらず、この製品だけで番組を録画あるいは視聴することができない、というのも変わりない。

　本体にアンテナを内蔵しているが、アンテナ線を接続しての使用も可能。また、本体内蔵アンテナの受信感度が悪い時に接続して使用するポータブルアンテナも付属している。

　試聴録画はWindows 7のMedia Centerを使用する仕組み。

　接続インターフェイスはPCI Express x1。

　一見すると普通のボールペンだが、本体中央を境にペン部とワンセグチューナー部に分離するという製品。

　本体サイズは幅115×奥行き85×高さ23mmと、やや太目のサイズ。