1998年1月10日号
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そのほか今週気になった新しいモノ/動き
最近では、Intelが先行してPentiumII 233MHz版の価格を引き下げたこともあり、アキバでも実売価格が下落中。すでに最安値はバルク版で39,800円(パソコン工房秋葉原3号店)と4万円を割っているうえ、なんと驚いたことに、CPUファンとセットになったリテールパッケージ版でさえ、39,900円(ツクモパソコン本店II4F)で販売されている。これはMMX Pentium 233MHzの最安価格帯とほぼ一致するわけで、Intelの「今年はPentiumII一色にする」という意気込みも本気だということが、これで納得できる。
対抗馬のK6も順調に価格を下げていて、今ではK6/233で27,000円台をつけるショップが4店もある。昨年末からこの価格で販売していたUSER'S SIDE秋葉原店では、年始の休みを挟んで4日間でK6/233が100個も売れたそうだ。Intelとの価格差を考えれば、このK6人気もわかろうというもの。今のところ、「逃げるK6追うPentiumII」という状況だけれども、さてどうなるのか。これからが見ものだ。
[撮影:DS-20 協力:ツクモパソコン本店IIとUSER'S SIDE秋葉原店]
価格はUSER'S SIDE秋葉原店K6/233タイプが38,800円。K6/233バルクの最安値付近のものと比べると約1万円程度高い。AMD公式認定のCPUファンが一緒に欲しい人や、K6エンブレムを大事に所有しているような「AMDシンパ」の人にはいいかもしれない。光るK6の3Dロゴシールがなかなかイカすって感じだ。
[撮影:DIJE 協力:USER'S SIDE秋葉原店]
SiS6326のチップ上には、SiSお得意の型番プリント付き緑色ヒートシンクがついているので、一見しただけで「あ、これはSiSのチップだ」とすぐにわかる。価格はツクモパソコン本店II4Fで15,800円。近々、SiSのEthernetチップが載ったLANカードも出てくるらしい。
[撮影:DS-20 協力:ツクモパソコン本店II]
このマザーボード、BabyATサイズというだけで驚きだけど、調べてみると、さらにすごいことがわかってしまった。マニュアルをめくると、やたらとIntelの次期PentiumIIチップセット440BXの文字が見える。曰く、このマザーボードは440LXと440BXの両方に対応するように設計されたものだという。すでに、440BXを搭載した場合に使用するジャンパピンの設定も出ていて、CPUクロックはその場合450MHzまでサポートするという。ということは、440BX発表後にはBabyATの440BX搭載PentiumIIマザーボードも出てくるということなのか?。そして、さらにマザーボードを眺めると、こんなにコンパクトのサイズでありながら、AdaptecのSCSIコントローラーとUltraWideSCSIコネクタなどが配置できるようパターンが用意されているのがわかる。Webの製品ページ上では、このTA-6L自体がオンボードということになっているけれど、実物にはない(マニュアルにOptionという表記もあるが..)。このへんはちょっと謎。
BlueBirdブランドのロゴが目印。ソフトアイランド秋葉原店で19,800円。
[撮影:DS-20 協力:ソフトアイランド秋葉原店]
チップセットはもちろん440LXで、デュアルPentiumII、AGP、RAIDportスロット、UltraSCSIオンボード、PCI×4/ISA×3という構成。そして、珍しいことにさらにIntel製の100Base-TX対応LANチップが載っている。インジケーターLEDも、I/Oコネクタ群の横に4つ用意され、これに対応したケース側のI/Oパネルもちゃんと付属している。もうなんでもありありのサーバー用マザーボードといった感じ。おまけにシステムの設定はジャンパレスになっている。そのうえ面白いことに、「Logo Easy」という機能があり、ブート時の最初の画面に640×480ドット(256色)の好きなビットマップイメージを表示させることができるという..。
そもそも、QDIはアメリカの通販ショップなどではよく見るメーカーだけど、アキバではまだ珍しい。
[撮影:DS-20 協力:ソフトアイランド秋葉原店]
このマザーボードはどうもマニア向けのものではないらしく、3D RageProがオンボードになったぶん、AGPスロットが省かれている。つまり、AGP対応のビデオ環境はこの3D RageProでのみしか構築できない。それから、VGAコネクタをATXのI/Oコネクタ群の中に収める必要があったため、一部シリアルポートのコネクタが省かれている。興味深いところでは、マザーボード上には「SVHS-OUT」というコネクタ用のパターンがあった。小さなケースに収めてしまう省スペースパソコンにはもってこいのマザーボード、ということのよう。
[撮影:DCR-PC7+DVBK-W2000 協力:T-ZONEミナミ]
期待通り、どちらのマザーボードにも100MHzバスクロックの設定があり、これでAMDが提唱していたSuper 7の環境が本当に実現されることになりそう。近日中にベンチマーク結果も載せる予定とのことなので、期待して待つことにしよう。同店では、MS-5169を18,500円で販売する予定だそうだ(MS-5172は未定)。
[写真データ提供:HappyCat]
本家PSIONのPDAはHP200LXライクな小型サイズだけれども、このGEOFOX ONEはラップトップ型で少し大きく、640×320ドットのモノクロ液晶ディスプレイとキーボード、タッチパッド、33.6Kbpsモデムを装備している。誰も持っていないとう希少価値で言えば、とてつもなくその価値は大きい。GEOFOX ONEのEPOC32がアップグレードできるかどうかはわからないけれど、EPOC32を日本語化するプロジェクトも発表されているし、注目の携帯端末であることには違いない。
同店では、PalmPilotのIBM版「WorkPad」の販売も開始している。
[撮影:DS-20]
同店は、もともと三井物産の独自ブランドPCを販売するためにオープンしたショップだったけれども、しばらくして各社メーカー製PCや周辺機器の販売に力を入れはじめ、最近では徐々にHDDやビデオカードなどを格安販売したり、パーツに力を入れ始めていた。駅から比較的近い位置にあるショップということもあり、品揃えと値段次第ではちょっと面白くなりそうだ。
[撮影:DC-2E]
同店は、今までにパーツ系ショップとしてK6のES品をいちはやくデモした実績もあるし、掘り出し物が出てくるショップとしても面白い存在だったのに、ちょっと残念。それにしても、ソフマップのここのところの中古販売強化は並々ならぬ勢いだ。
[撮影:DS-20]
駅前のラジオ会館(通称ラジ館)は、このほかにもやたらと閉店の案内を出しているところがあって、昔からの流れとは言え、どんどん店舗が減っていく一方だ。
パソコン工房秋葉原2号店は、品揃えの内容を今までのオールラウンドからケース専門に切り替えた。各種ケースを大量に扱い、種類も150にのぼるとのこと。無料配送サービスも行っている。パソコン工房の店舗は現在アキバに3店あるけれど、今まではどこの店舗も似た品揃えで、各店の個性がイマイチ見えてこないところがあったので、これはこれで歓迎したいところ。