1998年1月24日号
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台湾から最新CD-ROMドライブ続々、まずは34倍速で次は36倍速
現在販売中の34倍速はASUS、36倍速はもうじきA-Openから
【ASUS CD-S340】 | 【付属品】 |
ASUSが初めて市場に投入するCD-ROMドライブ製品「CD-S340(34Xmax)」は、今のところ市販のものでは世界最速の34倍速。最大のパフォーマンスを引き出したときのデータ転送レートは、実に150KB/s×34の5,100KB/s。単純計算で5MBを超えるという凄まじさだ。インターフェースはもちろんATAPIだが、A-Openがそうしているように、この34Xmaxも高速性能を十分引き出すためUltraATAに対応している。同社が公表しているベンチマーク結果によれば、CPU占有率の点でも他社製品よりかなり有利な値が出ている。メカの部分では「Double Dynamic Suspension System(DDSS)」なる強力な振動対策を採用することで、このスピードが実現できたという。開発する商品をマザーボードから徐々に広げているASUSは、このCD-ROMドライブを自社で開発・生産しているそうで、すでにDVD-ROMドライブの開発にも着手しているというから驚き。ノート用の薄型CD-ROMドライブも、自社で生産を始める計画とのことだ。
ただし、この34Xmaxはまだ本格的には出回っておらず、アキバではまだ入手が困難な状況だ。アキバでは唯一店頭販売を実施していてたDOS/Vパラダイス本店でも、24日(土)の時点ではすでに売り切れになっていた。価格は13,500円。ASUS製品に強いTWO-TOPでは、現在インターネット通販のみで受注を行っているが(14,800円)、近々店頭でも販売を開始する予定とのこと。台湾が旧正月に入った関係で遅れる可能性もあるが、もう少し待てばかなりの数が出回ることになりそうだ。
しかし、記録というものははかない。すでに判明しているところでは、A-Openが負けじと36倍速の製品を準備中で、国内の流通関係者の間では、もう入荷時期の具体的な情報が流れ始めているという。調べてみると、確かにA-Openの36倍速CD-ROMドライブの話題については、台湾のコミニュティでも頻繁にやりとりされているのが確認できた。
いつもその時々で「○○倍速が限界」といわれ続けていたCD-ROMドライブも、結局はなんらかのブレークスルーでここまでやってきた。さすがにその進化スピードは徐々に鈍化しているようだけれども、まだまだ「隠し玉がある」と不気味に笑う業界関係者もいて、実はまだまだメーカー側は「記録更新!」を追い続けているらしい。問題は、消費者ニーズの点でそれが本当に求められているのか、ということのような気もするのだが..。
[写真提供:TWO-TOP]