1998年1月24日号
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そのほか今週気になった新しいモノ/動き
まず、MMX Pentiumは200MHzがK6/200を追いかけるようにして2万円割れとなり、最安値は19,900円になった。233MHzも3万円を割って、29,000円台が3店出ている。肝心のPentiumIIも大きく下がり、266MHzは6万円割れの58,800円が飛び出した。300MHzなどは今まで最安値でも9万円台だったものが、一気に8万円割れの79,800円へと急降下。333MHzに至っては11万円台が一挙に続出、上位5傑の価格はすべて11万円台になるという劇的な下がり方となっている。直前に購入した人がいるとすれば、もはや泣くしかないという状況だ。
しかし、これでもまだ「下がり始め」の段階であり、海外で流れている情報からするとまだ下がってもよさそうな雰囲気だ。今後は海外から流れてくるバルクCPUも価格が下落するはずなので、しばらくはIntel CPUの価格は要チェックだ。
[撮影:DC-2E]
ある大手メーカーの話によると、韓国ルートからのDRAM供給が徐々に回復してきているそうで、その影響とも思われるけれども、その一方で「ここ最近の韓国ルートのDRAMは品質が落ちている」と指摘するメモリアセンブリの専門メーカーもあって、簡単には判断が下せない。ほかにも気になる動向として、為替が持ち直して円が高くなったこと、台湾が旧正月の休みに突入してモノと情報の流通が悪くなりはじめたことなど、まだまだメモリ価格を左右する要素に変化があって、予断を許さない状況だ。現状では予測も難しく、とにかく今は「必要なときに必要な分だけ買う」という、基本中の基本に徹するのが無難なところではないだろうか。
[撮影:DCR-PC7+DVBK-W2000]
ET6100は、128BitビデオチップET6000から、RAMDACの強化やビデオ入出力機能の追加、他のビデオチップとのインターフェースを追加するなどした新バージョンで、実はすでにVideoLogicから3D専用チップPowerVR(PX2/PCX2)とセットになったApocalypse 5Dという2D+3Dのビデオカードが製品としては発売されていた。しかし、少なくともアキバでは見ることはなく、ET6100単独のビデオカードとしてもこれが初めての登場ということになる。ビデオメモリにはお得意のMDRAMが4.5MB搭載されていて、ソフトアイランド秋葉原店で12,800円で販売中。
TsengLab.は、ET6300という3D機能つきのビデオチップもアナウンスしていたけれども、はたしてこれは出るのだろうか?。いちおう、このTWISTER 6100の箱に書かれている製品ラインナップには、ET6300搭載ビデオカードも書かれてはいるのだが..。
[撮影:DC-2E 協力:ソフトアイランド秋葉原店]
内容的には、UMAX PCソックリのケース(フロント部に上下スライドのドライブカバーがついている点が違う)と、FDD、マザーボード、PentiumII 333MHzのセット。マザーボードは今までに見たこともないGVC製のKR632というものが採用されている。ジャンパレスのマザーボードで、ATX/AGP×1/PCI×5/ISA×2/DIMM×2という構成。PCI版SoundBlasterでDOS互換モードを実現するために必要なSB-Linkコネクタもついている。
それにしても、未発表CPUを単体でフライング販売した例はアキバでは数あれど、セット商品としてベアボーンが出てきたの初めて。恐るべし、PolyWell。
肝心のNLXマザーボード用ケースも、ASUSの関連会社であるElanVital製のものが用意されていていて、TX97-Nとのセットでベアボーンキット「TX97-N/BB」として販売される。ケースは小型デスクトップマシンといった感じで、スペックもなかなかいいので、セカンドマシンや省スペースデスクトップとして使うのには持ってこい。ケースはUSBコネクタやIrDAポート、ヘッドホンコネクタなどが前面についていて、使い勝手も考慮されている。ケースには3.5インチFDDのほか、ノート用の薄型CD-ROMドライブがセットできるようになっていて、このCD-ROMドライブも別売で販売されるそうだ。マザーボードは430TXチップセット採用で、ビデオチップにATI 3D Rage LT(VRAM 1MB)、サウンドはYAMAHA製のOPL3がオンボード。メモリスロットはDIMM×2となっている。気になる販売価格は5万円程度になりそうとのこと。
PC98-NXシリーズでは、すでに一部のマシンでNLXが採用されているので、そのマシンにTX97-Nを入れてみる、というのも面白いかもしれない。
[写真提供:TWO-TOP 撮影:DCR-PC7+DVBK-W2000 協力:T-ZONEミナミ]
どこも、今のところは実物の入荷がまだで、予価の表示か予約注文という形になっている。実際にモノが入荷するのは2月中になるそうだ。WinChipo C6は、ベンチマークでは不利なCPUだけれども、Socket 5マザーボードで使用できるなどアップグレード用途にはピッタリ。聞くところによると、IDTの日本法人も、ずいぶんとアキバでショップ回りをやっているようだ。ただ、ほかのCPUの値下がりのことを考えると、価格の方はもっと下げないとかなり厳しい展開になりそう。
[撮影:DCR-PC7+DVBK-W2000 協力:TWO-TOP]
あまりセンスがいいとは思えないけれども、PentiumIIのロゴ入りキャップやシャツ、マグカップ、キーホルダーといった定番ものから、中には思わず笑ってしまうようなグッズも用意されている。例えば、たった$3で買えるPentiumIIを形どった板チョコなどは、自分用に買うのもよし、プレゼント用として買っても受けること間違いなし。このチョコ、まるっきり同じというわけではないけれど、本当にPentiumIIの形をしていて、実物を前にすると食べるのがもったいなくなるほど。実際に食べてみたところ、味も非常にいいので、これはおすすめ。それから、TV CMでおなじみのあの宇宙人のような全然可愛くない防塵服姿のキャラクター「BunnyPeople」の人形も売っている。詳しくはInternetWatchの記事を読んでいただくとして、アメリカでは昨年のクリスマス商戦でショップに並び、この人形がバカ売れしたらしい。モニタなどにちょこんと座らせる手のひらサイズの人形が$7で、青/緑/金/ピンク/紫の5色が用意されている。全5色のセットだと$30だ。人形には13インチの大きなサイズのものもあって、こちらは丸っこい感じで意外と可愛らしい。手足に金属ワイヤーが入っているので、自由に曲げてポーズをとらせることができる。こちらも5色で、値段はそれぞれ$12。全5色セットで$50。
日本でも、直接こういうグッズがショップで買えるようになると面白いと思うのだけれども、どうだろう。ちなみに、チョコは保険のつもりで3つも注文したのに、輸送途中ですべてが折れていてとても残念でした..。
[撮影:DIJE]
K6 266 3Dについての続報。今のところ具体的な情報は入っていないけれども、ある流通関係者によると、台湾のPC雑誌にカラー写真が載ったという未確認情報も出ているそうだ。少なくとも、一部の卸業者の間ではCPU表面のプリントがはっきり読める写真が出回っているそうで、それで関係者は真偽の程を確認しあっているらしい。いまのところ実物を確認できていないので、なにかわかった時点でまたここで報告しよう。それから、台湾のPC関係者が集まっているBBSでも、少し前から「K6 266 3D」の文字が飛び交っている事実は確認できたが、詳しい内容については不明。
入荷予定の2月上旬という時期は刻々と迫ってきているが、本当にK6 3Dの266MHz版というのは出てくるのだろうか。
4月発表とも言われているIntelの次期PentiumIIチップセット440BXに関して、ちょっとした事件があったので紹介しておこう。
今週、海外ではあるメーカーが突如として注目を浴び、大いに話題になった。それもそのはず、なにしろ、そのメーカーは440BX搭載マザーボードの製品情報を堂々とWeb上に載せてしまったのだった。メーカー名は台湾のJetWay。製品は「J-7BXA」という型番のもの。それによると、「440BX (FW82443BX/FW82371EB) Chip set」、「Support Pentium II & DESHUTES/100MHz Solt 1 Processor CPU」などとしっかり書いてある。ただ、具体的なサポートCPUについては「Intel Pentium II 200MHz ~ 333MHz CPU」ともあり、PentiumII 200MHzってなんだ?、100MHzベースクロックのCPUは含まれていないのでは?、などいろいろ疑問もわいてくる。ベースクロックの設定については何も書かれていない。このほかでは、キーボードからのPower-Onができるという以外は、特に440LXマザーボードと変わったところはなく、それほど面白みはない。
さて、これは本物なのだろうか?。基本スペックは、ATX/DIMM×3/AGP×1/PCI×4/ISA×3。PB SRAMの容量は不明。