1998年3月21日号
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そのほか今週気になった新しいモノ/動き
というのも、ピーシーアドバンスドがMVP3チップセットを搭載したSOYO製の「SY-5EH5」を22日(日)に1枚だけ販売する予定があるのだそうだ。このSY-5EH5は、印刷が間に合わなかったため、マニュアルが単なるコピーで用意されているものの、ボードそのものは製品版とのこと。すでにアキバの多数のショップにSY-5EH5のサンプル品が入っていることは確認しているけれども、製品版が入荷しているというのは、どうもここだけのよう。スペックは、AT/AGP×1/PCI×2/(PCI/ISA)×1/ISA×2/PBSRAM 512KB/SIMM×2/DIMM×2。搭載されているチップセットには、お得意の独自ETEQブランドのプリントがあるけれども、中身はベース100MHz対応のVIA Apollo MVP3。型番はEQ82C6638AT'97とある。マザーボード上のシルク印刷にはもちろんベース100MHzの設定もあり、最後発のSocket 7 100MHz対応チップセットがどんな性能をたたき出すのか興味深いところ。ちなみに、ほかのショップのテストでは、このSY-5EH5とK6/266とのセットで100MHz×3が動作したそうだ。
このほか、ソフトクリエイトFM館では、28日(土)に「あまり知られていないメーカー」と「有名メーカー」の2種類のMVP3搭載マザーボードが入荷する予定とのこと。どちらもATフォームファクタのタイプになるそうで、前者はなんと2次キャッシュが2MBも搭載されているそうだ。また、現在ソフトアイランド秋葉原店では、TMCのTI5VG+というATXフォームファクタのMVP3搭載マザーボードと、SOYO SY-5EH5のサンプル品を展示中。どちらも入荷時期は未定だそうだが、それほど遠い先のことでもなさそうだ。
SiS SiS5591、ALi AladdinV、VIA Apollo MVP3と、最新チップセットがまだまだSocket 7を熱くしてくれそう。
□SOYO
http://www.soyo.com.tw/
□TMC(Taiwan MyComp)
http://www.mycomp-tmc.com/
[撮影:DC-2EとDIJE 協力:ピーシーアドバンスドとソフトアイランド秋葉原店とソフトクリエイトFM館]
実はこの金融ビッグバン、アキバに集結するPCマニア達にとっても身近な問題だということを知っている人は少ない。新聞等を読んだ方ならご存じと思うけれども、つい先日、PC夢工房は4月からドル建てによる商品販売を行うことを発表した。つまり、外為法の改正により、国内でドル建てでの売買が可能になったことで、早速、同店は輸入品の多いPCパーツをドル建てに対応させるのだという。といっても、当面は価格表に円とドルでの価格を併記し、円建てでもドル建てもどちらか好きな方で購入できるようにするそうだ。ドル建てで購入する場合は、直接USドル紙幣を渡して購入してもいいし、あるいはその日の為替レートで円に計算し直して円で払うことも可能。円とドルでの価格の併記については、実はすでに1ヶ月ほど前から実施しているのだが、これはデモンストレーションの意味でやっているとのこと。
PCのパーツ類は海外からの輸入品がほとんどのため、その際の取引はほとんどUSドルで行われる。今までは、それを一旦円に直して販売していたから、日々変わる為替レートで当然商品の原価は変わってしまうし、ショップとしても取引上、頻繁に発生する円とドルとの変換によるロスが結構大きく、仕入れから販売まですべてUSドルで取引できるとかなりメリットが大きいそうだ。実のところ、いろいろ聞いて回ったところでは、このドル建て販売については「検討」というレベルで言えば、かなりの数のPC/AT互換機パーツ系のショップが考えているようで、実際にあるメモリ系のショップと輸入ルートに強いショップでは、かなり具体的に考えているという話を直接聞くことができた。
こうした動きを見越してか、ツクモ電機では「U.S.ドル偽造紙幣鑑定機」の通販を開始していたりして、知らぬ間に着々とアキバはUSドル取引への対応が始まっている。すぐにとはいかないまでも、アキバのPCパーツ類の販売が全て直接USドルでやりとりするような時代がやってくる可能性もないではない。アキバに通うなら、こうした動きもコモンセンスとして頭にいれておくべし。
IDEでRAIDと言うだけで、かなり突拍子もない印象を受けるが、製品内容を調べてみるとやっぱり突拍子もない。なにしろ、IDEのHDDを使ってRAID 0(Striping)、RAID 1(Mirroring)を実現し、しかも2枚のFASTTRAKを使えば最大8台のHDDを1つのドライブに見せることができるという。もし本当にできるのならば、Bigfootの12GB HDDを8台使うと、なんと1ドライブで96GBの容量が実現できてしまう。しかも、FASTTRAKを使ったままブートが可能で、33MB/sデータ転送のUltra ATAもに対応している。本来、高価なSCSIシステムで実現するRAIDが、安価なIDEでできてしまうというから、恐るべし。
かなりのキワモノという印象もないではないが、興味のある人は使ってみては? DOS/Vパラダイス本店で20,800円。
□Promise Technology
http://www.promise.com/
・FASTTRAK
http://www.promise.com/html/sales/FastTrak_Video.html
[撮影:DS-20]
本体サイズはずいぶん大きくなり、もとのDOS版モバイルギアとほぼ同等サイズになった。しかし、そのぶん画面とキーが大きくなっているので、ノートパソコンの代替機として使うことに期待を寄せている人も多いかも知れない。店頭に置かれたデモ機を実際に触ってみたところでは、まずそのスピードの早さに本当にビックリしてしまう。今までの日本語Windows CEを搭載したH/PCといえば、とにかく遅いの一言に尽きるほどのものだったので、その変身ぶりは信じられないほど。なんでもスイスイと動いてしまう。これならスピードの面でもストレスなく使えるし、キーボードの大きさを考えると、テキストの作成も余裕でできそうだ。
モバイル系ユーザーはもちろん、興味のない人もWindows CEの最新ハード+ソフトがどんなものかを一度は体験してみることをおすすめする。アキバでは、大型店には確実に在庫とデモ機があり、モノクロ版のMC-R300が8万円前後、カラー版のMC-R500が10万円前後で販売中だ。
□NEC
http://www.nec.co.jp/
・モバイルギアII
http://www.pc98.nec.co.jp/Product/mg/mg2_top.htm
[撮影:DS-20]
ネット上でたびたび噂になっていたカノープスPWR128のAGP対応版が、やっとアキバに姿を現した。OAシステムプラザ秋葉原店(ブロックC2)で販売中だ。価格は30,800円。型番は「PWR128A/4VC」と、既存のPCIバス用の製品の「P」の部分が「A」になっている。もちろん、ビデオメモリは4MB、そしてビデオキャプチャ機能を内蔵している。
PWR128は、言わずと知れたRIVA128チップを搭載した人気ビデオカードだが、今までPCIバス版のみでAGP版は製品発表すらされていなかった。それが、関西方面で「販売されているのを見た」といった目撃談がいくつかあがり、何度かネット上で「OEM版で存在しているらしい」などといった憶測とともに噂になっていた。販売されているものはバルク品として売られているが、きちんとマニュアルもついている。需要が大きそうなので、もっとたくさん出回るよう期待したいところではある。
実はこれ、国内ベンダーでは初のAGP対応ビデオカードという意味でも注目度は大。
□カノープス
http://www.canopus.co.jp/
・PWR128P/4VC
http://www.canopus.co.jp/catalog/pwr128/pwr128p4vc_index.htm
Mac専門店の秋葉館が、なんと20日(金)から「毎週金曜日は深夜12:00まで営業」という奇抜な策を打ち出している。マニアックなお店で知られているだけに、Macユーザーにとっては嬉しいニュースだろう。金曜の深夜だけに、酔っ払いの客が増えないことを祈りたいところではあるが。
PC/AT互換機ショップも、どこかでこんなサービスをしてくれると、意外とウケて儲かる可能性もありそうだと思うのだが、どうだろう?
ピーシーアドバンスドは、Windows 95 OSR 2.5の販売を来週の25日(水)か26日(木)から始めるそうだ。Windows 98のβが配布されている今となっては、いまさら特にOSR 2.5が欲しいという人もいないだろうが、逆に言えば、これからシステムで購入した場合や新たにWindows 95を手に入れようとした場合、嫌でもOSR 2.5になっているというパターンになる。OSR2.1と2.5との差についてはここでは割愛するとして、システムのプロバティで出る最後のアルファベットは「c」になっているそうだ(OSR2.1では「b」だった)。
同店では、マザーボードなどとセットでこのWindows 95 OSR 2.5を購入することができる。
今度の新しいUSBデバイスは「本物のUSB対応プリンタ」だ。今までNECから出ていたUSB対応プリンタは、単にUSB to パラレル変換ケーブルを使っただけのものだったが、今回登場したCanonのBJC-430Jは、プリンタ本体にUSBコネクタを備えた正真正銘のUSB対応プリンタ。なぜか、ボディの色が黒のみという点が謎だが、最高4台までチェーン接続できる機能があったり、デバイスドライバーがきちんとUSB対応であったりと、なかなか技術的なところでは興味深い製品だ。
Windows 98βでUSBにハマっているという人も多いらしいが、いっそのことプリンタからUSBに対応してしまうというのも一つの手だ。
□キヤノン販売
http://www.canon-sales.co.jp/
・BJC-430J
http://www.canon-sales.co.jp/Whatsnew/1998-kami/pr_bjc430jbk.html