![]() |
1998年3月21日号
|
ベース100MHz対応のPentiumII 350MHzがデビュー
価格は10万円前後、400MHzの登場も間近
![]() | ![]() |
【PentiumII 350MHz入荷!】 | 【型番】 |
![]() | ![]() |
【パッケージの変化(1)】 | 【パッケージの変化(2)】 |
![]() | ![]() |
【求ム人柱!!】 | 【100MHz×4.5動作デモ】 |
![]() | ![]() |
【400MHzも近日入荷!】 | 【400MHz入荷予定】 |
簡単にここまでの経過を説明すると、まずはアメリカの通販ショップ「ASTAK」が3月第2週からPentiumII 350MHzの販売を始め、その直後から国内流通筋の間でも動きが急速に活発化、そして3月第3週の頭には続々と各ショップで入荷時期が確定し、早いショップでは17日(火)にはモノが入荷していた。確認した範囲では、PentiumII 350MHzがアキバのショップで実際に販売が始まったのは18日(水)からで、少なくともBLESS、PS/PLAZA WAKAMATSU、クレバリーの3店ではその日に店頭販売が行われていたことを確認している。週末の段階になると、実に11店で在庫があり、もはや珍しくもない状況だ。
さて、PentiumII 350MHzの実物だが、今までのPentiumIIとは見た目が異なっている点がいくつか見られる。まず、本体背面に2ヶ所、正方形の窪みができている。おそらく、CPUクーラーの接着に関係するものと思われ、これを根拠に「ベース100MHz対応のPentiumIIは純正CPUクーラーの形状が変わっているのではないか」と見る向きもある。ただ、現時点では断定できず、最終的には4月中に出る見込みの純正リテールパッケージ版の実物を確認してみないと、このあたりの真相はわからない。このほか、コネクタの部分から内部を覗き込んでみると、中の基板が丸見えになる、という点も大きく違うところ。今までのPentiumIIは、まさにファミコンカセットのように、コネクタ部から中を覗き込んでも基板などが見えないようカバーがかかっていたが、新型PentiumIIにはそれがない。コア部分や細かなパーツ、キャッシュモジュールなどが全て丸見えの状態だ。なぜそうなっているのか、これも現時点では定かではないが、放熱対策か、マザーボード側からの温度センサを直接各パーツに接触させるための温度チェック対策、という可能性も考えられる。
このPentiumII 350MHz、問題は肝心の正式対応マザーボードが出ていないこと。今までの実績から考えても、440BXチップセットを搭載した公式ベース100MHz対応のマザーボードがフライング販売されることは考えにくく、今のところは現行の440LXチップセットのマザーボードでクロックアップして使う以外に使用方法がない。ASUSやGIGABYTE、Abitなどの一部マザーボードでは440LXでベース100MHzに設定できる製品があるので、これらを利用するか、ほぼどんな製品でも設定可能なベース66/75/83MHzを使い、内部倍率だけ高くして使用する方法が考えられる。PentiumII 350MHz自身が内部倍率にどこまで対応しているのかは不明だが、少なくとも実際にPCiN秋葉原が店頭でベース100MHz設定可能なAbit AB-LX6を使い、PentiumII 350MHzを100MHz×4.5の設定で動作させるデモを行っていることもあり(ベンチマークソフトで計測した場合の実測値はなぜか415~420MHzと出る。また、これはもちろんショップが動作保証しているわけではない)、4.5倍までは対応しているようだ。すでにネット上にあがっている人柱達のレポートによると、5倍や5.5倍の動作実績もあるらしい。内部倍率の設定範囲が広ければ、83MHz×5や、75MHz×5、83MHz×4.5といったクロックアップの方法がいくつも考えられる。ただし、こうしたクロックアップは保証外のことであり、自己責任の範疇で行なうべきものであることはもちろんのこと。
同時に正式発表されると言われている400MHzについても、複数の流通筋によれば来週には続々と入荷しそうで、価格は現在のPentiumII 350MHzの2~3割ほど高くなる見込みという。実際、「近日入荷」として400MHz版の予約を受け付けているツクモパソコン本店IIや、「入荷予定」として価格表にPentiumII 400MHzを掲載しているPCiN秋葉原といった存在もある(いずれも販売価格は未定)。
ぷらっとホームが店頭の張り紙で「求ム人柱!!」と訴えているように、このPentiumII 350MHzは「人柱」にとって大いにやり甲斐のある未知の製品であることは間違いない。誰も足を踏み入れていない「未開拓地」であると言ってもいい。初のベースクロック100MHz対応PentiumIIであり、史上最速のIntel CPUでもあり、しかも未発表製品。真の人柱にとっては、約10万円という価格さえ、越えるべきハードルの一つに過ぎないのかも知れない..。
【PentiumII 350MHz 価格表】 | |
ショップ | 価格 |
クレバリー | 93,000円 |
PCiN秋葉原 | 97,800円 |
TWO-TOP秋葉原1号店 | 97,800円 |
ツクモパソコン本店II | 98,800円 |
BLESS | 99,800円 |
TWO-TOP秋葉原2号店 | 99,800円 |
ぷらっとホーム | 115,000円 |
PS/PLAZA WAKAMATSU | 118,000円 |
L・PLAZA | 118,000円 |
コムサテライト1号店(COM/1) | 118,000円 |
コムサテライト2号店(COM/2) | 価格表示なし |
| |
フリータイム | 97,500円 |
PC STAFF | 97,800円 |
Paragon Technology | $848.95 |
ASTAK | $850 |
[撮影:DIJEとDS-20とDC-2E 協力:BLESSとぷらっとホームとPCiN秋葉原]