1998年3月28日号
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そのほか今週気になった新しいモノ/動き
カメラ・家電総合館隣に20日(金)にオープンした「OAマルチメディア館」1Fでは、それほど広くはないものの、マザーボードや周辺カードといったパーツ類を集めたコーナーが設けられている。さすがにIntelのCPUはリテールパッケージのみだけれども、K6は裸のままで販売されている。HDDもあり、マザーボードもASUSやGIGABYTEなどメジャーどころを揃えている。気になる価格は、アキバの最安値レベルよりすこし高い程度で、まぁまぁというところ。新宿には、DOS/Vパラダイス新宿店のほか、ビックパソコン館新宿東南口店などパーツ販売に力を入れている大型店もあり、徐々にパーツ系の販売も競争が激しくなりつつある。特にヨドバシカメラの場合、強力なポイントカード制度があるうえ、カメラ/ゲーム機/家電/パソコンとなんでもそろっているので、もともと魅力は十分。新宿方面の人は、絶対要チェックだ。
ちなみに、ヨドバシカメラは今まで内税だった価格表示を、4月1日から一般的な外税に変更するそうだ。
[撮影:DC-2E]
これから4月一杯までは土日に限定セールを行うそうなので、週末は同店のホームページをチェックするといい。
□DOS/Vパラダイス、秋葉原2号店を3/28日にオープン!
http://www.dospara.co.jp/press/980313a.html
□DOS/Vパラダイス秋葉原2号店
http://www.dospara.co.jp/akb/
[撮影:DC-2E]
そして、MVP3に関しては期待を抱かせるおもしろい情報が新たにまた飛び出している。変わった仕様のマザーボードを出すことで知られるPC CHIPSはMVP3搭載マザーを発表し、なんとその仕様が超マニアック! MVP3搭載でベースクロック100MHzに対応しているほか、なんと2次キャッシュが2MB(1MBキャッシュモジュール×2)も搭載され、さらにデジタル音声入出力機能のSPDIF IN/OUTに対応したサウンドチップも内蔵しているという。メーカーが配布しているカタログ(紙)によると、MVP3チップセット上には「100MHz」の刻印があるわ、キャッシュモジュールは0.25ミクロンプセス製造品ということになっているわで、かなり怪しげ。カタログ(紙)では型番がM597になっているのに、Web上ではM599となっている点も怪しい。スペックは、AT/AGP×1/PCI×3/ISA×2/SIMM×4/DIMM×3/PBSRAM 2MB/Soundオンボード。調べたところでは、複数のショップでこの製品を入荷する予定があるそうだ。価格等はいまのところ不明だが、いろんな意味で期待度は大。
AladdinVを搭載したMicrostar製MS-5169も4月に本格出荷されるそうなので、4月はSocket 7のベース100MHz対応マザーボードが数多くショップに並ぶことになりそうだ。
□PC CHIPS
http://www.pcchips.com/
・M599
http://www.pcchips.com/m599.html
[撮影:DS-20]
MINI KEYBOARDは、ノートパソコンで使われているスティック型のポインティングデバイスを内蔵している小型のキーボードで、裏のスイッチを切り替えるだけで「Caps Lock」と「Ctrl」のキー位置を反転させる機能も持っている。今度の新型ではまた進化し、新たにキーボード本体にPS/2ポートがつけられた。こうすることで、キーボードのPS/2ポートに普通のマウスを接続すれば、そのままスティックポインタと共存して使用することができるようになった。例えば、普段はスティックポインタを使いつつ、必要なときだけマウスを動かす、という技が使えるわけだ。両者の切替えは、内部で自動検出してアクティブに切り替えるので、特別な操作は必要ない。面白いことに、InelliMouseをつないでいる場合に限り、「Fn」+スティックポインタの上下でホイールの代役をさせる機能まで付いている。
今までのMINI KEYBOARDのユーザーから、「マウスもつなげられるようにして欲しい」という多数の要望があって改良したのだそうで、今後も要望を聞きながら独自の製品を開発していく意向だそうだ。アイデア段階では、1つのキーボードから2つのPCに接続して、簡単なキー操作で接続先PCを切り替えられる「キーボード切替え機内蔵キーボード」なるものもあるそうで、これも要望が多ければ商品化する可能性があるとのこと。とにかく要望の数次第できまるそうなので、独自のアイデアや盛り込んで欲しい機能があったらどんどん伝えてみるといい。
MINI KEYBOARD IIは4月後半からモデルチェンジの形で発売される予定で、定価は13,800円。実売価格は9,800円程度になりそうとのこと。箱には「Powerd by PlatHome」のネームが入り、全国のショップで販売される。現在、同店の店内でデモ中。
OSR 2.1からOSR 2.5に変わって中身がどう新しくなったかというと、おおまかにいうと、インストール中にIE 4.01のセットアップが走るようになったこと(キャンセルするとIE3.0になる)、Direct X 5.0の同梱、USB対応ドライバの追加など。IE4.01は、もろちん独立したCD-ROMではなく、1枚のOSR 2.5用CD-ROMの中に収められている。
このOSR 2.5は、おそらく「最後のWindows 95」になるものと考えられる。なにしろ、Windows 98はもう間近..。
[撮影:DS-20とDC-2E 協力:ピーシーアドバンスドとソフトクリエイトFM館]
まず基本機能として、2MBの内蔵メモリーで最大50分間の録音が可能で、録音データはPCに接続して送り込み、WAVE形式などに変換することができる。と、ここまでは、わりとありがちな製品だが、この製品はそれだけじゃない。実はデジカメなどで使われている小型メモリのSmartMedia(3.3V版)が記憶媒体として利用できるのだ。SmartMediaを使った場合も、2MBにつき50分まで録音が可能だ。SmartMediaは現在8MBまでの製品があるので、技術的に考えれば8MBのカード1枚使った場合には最大200分間(3時間20分)の音声が記録できることになる。しかし、公式サポートの範囲では現状は2MBのみ。音質は16bit 8KHz。バッテリーもアルカリ単4乾電池2本で8時間程度の連続使用が可能なので、実用性はバッチリ。そして、もう1つ面白いのは、VOICEITにUSBのコネクタがついていること。同梱のPC接続用ケーブルは、一方がUSBでもう一方が9ピンシリアルコネクタになっているので、現在のこの仕様では、単なるPCとのシリアル接続ケーブルに過ぎないが、将来的には直接USB接続でつながるようになることも考慮されているらしい。
ちょっとボディのサイズが大きいのが難点だけれど、PCユーザーにとっては大注目のICボイスレコーダーだ。ツクモパソコン本店IIで24,800円で販売中。
□NOVAC
http://www.novac.com/
・VOICEIT VR-5000
http://www.novac.com/goods/voiw.htm
[撮影:DS-20とDIJE 協力:ツクモパソコン本店II]
今度はPC UNIX大好きな人に朗報。LINUXのマスコットキャラクターであるペンギンと「LINUX INSIDE」の文字が書かれたエンブレムが発売になっている。最近ではCPUの名前の入ったエンブレムが多く出回っているけれども、ソフトに関連するエンブレムというのは珍しい。この調子で、FreeBSD INSIDE、BeOS INSIDE、Windows 3.1 INSIDE、OS/2 INSIDEなんて出るとおもしろそう。逆手にとってIntel OUSTSIDE、Microsoft OUTSIDEなんてのもいいかも。ぷらっとホームで980円。
AGP-V2740に搭載されているi740には緑色のヒートシンクがのっており、ほとんど中身がCPUの構造に近いと言われているi740は、やはりそうとうに熱が発生するらしい。メモリは8MBで、i740自体がAGPのみの対応のためPCI用の製品は出ない。複数の流通筋によると、AGP-V2740は今週にもバルク版で少量アキバに出回るという話もあったのだが、結局これは直前にキャンセルとなり、予定では来週から製品パッケージ版が出回ることになるそうだ。価格はまだ未定だが、発売当初はRIVA128搭載のカードより少し高い程度になるらしい。
熱い3Dビデオカード市場に、いよいよIntelの3Dチップが投入される。はたしてアキバではどんな反応がおこるのだろう。
そもそも、3D Sound Proという聞き慣れないサウンドチップは、PC CHIPSが出荷している3Dサウンド+Windows Sound System/Sound Blaster互換のチップで、すでにPC CHIPS製のマザーボードにはいくつもオンボードで搭載されている実績がある。アキバでも、SiS5591搭載のPC CHIPS製マザーボードM570に載ったかたちで、今年1月に初めてデビューしている。その時に気がついても良さそうなものだったのだが、このサウンドチップには、なんとデジタル音声入出力用インターフェースSPDIFのIN/OUTに対応しているのだった。デジタル音声の出力に対応しているチップは山ほどあれど、入力にも対応しているというチップは極めて珍しい。M570などのマザーボード上にはSPDIF IN/OUTに対応したピンがきちんとあり、マニュアルにも簡単な説明だけは記されている。
そして、マザーボードのほかにも3D Sound Proチップを搭載した格安ISAサウンドカードもあり、それが人気の「ART-833-3D」というわけ。調べた範囲では、まったく同型番の製品が2つのブランドで販売されており、1つはPC CHIPSブランドからで、もう1つはARISTOというブランドから出ている。ARISTOブランドのものは、以前からFlip-Flapで2,980円で販売中で、つい最近までショップ側も「どうして指名買いしていく人がこんなに多いのかわからなかった」というほど売れていたそうだ。資料を見る限りは、両方ともカードのデザインはまったく同じだが、基板の色が異なるのと、チップの刻印が異なっている。ARISTOブランドのカードに載っているチップには「CMI8330A AUDIO HOST VX」という刻印があり、別の基板空きスペースの部分に「Sound Pro」というシールが張られている。PC CHIPSブランドのカードはチップ上の刻印が「Sound Pro HT1869V+」となっている。CMI8330Aという型番からすると、どうやらチップそのものはC-Media Electronicsというメーカーが開発したものらしい。
このチップとカードは海外でも注目されているようで、デジタルサウンド関連の情報ページ「It's a DAT, DAT, DAT, DAT World!」で詳しく解説されているほか、変換コネクタやケーブルの自作用設計図、デジタルサウンド編集ソフトの情報なども一緒に掲載されている。現状の製品は、どれもSPDIF IN/OUTのピンはあるものの、コネクタやケーブルは同梱されていないので、自作するか別途購入する必要がある。現在販売中のCD-ROMドライブには、たいていデジタル出力の端子があるので、これとSPDIFのINと接続すると、デジタル信号のままPC側で録音することができそうだ。また、ソフトで編集したデジタル音声データをSPDIF OUTでデジタル出力することもできる。出力は、光変換ケーブルを用意すれば、対応するMDやDATでデジタル録音することも技術的には可能なわけだ。ただ、製品にコネクタとケーブルが同梱されていないということは、メーカー側がまだ正式サポートしていないとも考えられるわけで、このあたりは自己責任でいろいろ試す以外にはなさそう。まだ販売している実績は確認できていないが、PC CHIPSの日本法人であるピーシーチップスジャパンでは、Web上の製品情報で明確に対応をうたっているので、こちらは販売が始まればサポートも期待できそう。
サウンドカードは価格も安いので、サウンド系マニアにはちょっとしたブームが起きそう。それにしても、PC CHIPSはここのところいろいろな注目製品をさりげなく出荷して目が離せない。ほかにも、人知れず凄い機能を持っている製品がいろいろ出荷されている可能性もある..。
□ピーシーチップスジャパン
http://www.pcchips.co.jp/
・ART-833-3D
http://www.pcchips.co.jp/product/sc/833.htm
・M570
http://www.pcchips.co.jp/product/mb/m570.htm
□It's a DAT, DAT, DAT, DAT World!
http://www.digitalexperience.com/
・SoundPro HT1869V+
http://www.digitalexperience.com/soundpro.html
□C-Media Electronics
http://www.cmedia.com.tw/
・CMI8336 HRTF 3D Positional Audio Chip
http://www.cmedia.com.tw/doc8336.htm
[撮影:DIJE 協力:Flip-FlapとA-Master]
テスト環境専用に様々なマザーボードや周辺カード、HDDやモニタなどが用意され、自分自身で全てチェック作業を行う場合にはテスト料は無料だそうだ。自分の持っている製品で、気になる相性問題や、パフォーマンスが十分出ていないのではないかという疑問があれば、このDOS/V UP-TOWNを利用するのもひとつの手だ。
□<緊急報告>3FフロアOPEN DOS/V UP-TOWNとは?
http://www.jcworld.co.jp/akihabara/P01_chumoku.html
[撮影:DCR-PC7+DVBK-W2000]