1998年4月4日号
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注目のi740ビデオチップを搭載したビデオカードがデビュー
第一弾のASUS AGP-V2740は8MBで2万円台
【パッケージ】 | 【AGP-V2740】 |
【Intel740】 | 【売り出し中】 |
現在出回っているパッケージは白箱版とデザインされた正式なパッケージ版と2種類あり、基本的に中身はどちらも同じ。マニュアルとCD-ROMとカードの3点が入っている。白箱はともかく、正式版の方はなぜか日本の新型新幹線を模したASUSロゴ入り車両が疾走している絵柄が印刷されているので、ショップへ行ったときにはそれを目印に探すといい(日本人向けにデザインされたのか?)。
取り扱っているショップは現在10店(「今週見つけた新製品」参照)で、そのほかにも4月第1週の平日中に全て売り切れてしまったショップもあるというから、初期出荷の流通量としてはかなりの数があったものと想像できる。
カードの実物を見ると、まず目につくのがi740に取りつけられた緑色のヒートシンク。ES品の段階では、その発熱量の多さから小型ファンが取りつけられていたことが知られているけれども、製品版ではヒートシンクになっている。意外なのは、TV出力(NTSC)端子がついていないこと。最近の3Dビデオカードにはついていることが多く、事前情報では製品版でTV出力機能が付くという話もあったのだが、コストダウンの意味もあるのか実際にはつけられていない。ベンチマークソフトなどでの性能結果云々については、これから続々ネット上にあがるであろう勇猛果敢な人柱たちのレポートに期待するとして、このカードで現在もっとも気になるのが、マザーボード側のチップセットによって動作安定度が違うという点。どうやら、いまのところ440LXチップセットを搭載したマザーボードでないと安定した動作が期待できないらしいのだ。AGP-V2740に同梱しているドライバCD-ROMには、440LXやSiS5591など各チップセットに最適化されたドライバが用意され、それぞれマザーボードに合わせてインストールすることになるのだが、複数のショップのテストや、ネット上にあがっているレポートによると、どうもIntel以外のチップセットでは動くには動くものの、ベンチマークソフトやゲームが途中で止まるなどの現象が出ることがよくあるのだそうだ。おそらく今後のドライバのチューンで改善されるものと思われるが、特にSocket 7 AGP環境で使おうと思っている人にとっては要注意の点だ。
聞くところでは、すでに発表ずみのメーカーからのリリースのほか、今後はマザーボードメーカーからもいくつかi740搭載のカードが出るとのことなので、今後購入を考えている人は、価格や機能性、安定度などの違いをそれぞれ注意深くチェックするといい。
□ASUSTeK Computer(ASUS)
http://www.asus.com.tw/
□Intel
http://www.intel.com/
・Intel740
http://developer.intel.com/design/graphics/740.htm