1998年4月11日号


Cyrix 6x86MX PR266が登場、動作クロックは83MHz×2.5
実クロックがようやく200MHz超に、動作電圧は2.7V

6x86MX PR2666x86MX PR266
【表】【裏】

 新CPUの登場が続く続く。今度はCyrixから6x86MX PR266が出た。11日(土)現在、在庫ショップは9店で、実売価格はなぜか2万円前半から3万円中盤と、ややバラついている(「今週見つけた新製品」参照のこと)。

 このPR266で実動作クロックは83MHz×2.5=207.5MHzと、ようやく6x86MXは実クロックで200MHz超を達成している。もちろん、6x86MXは他のCPUより実クロックが低くてもトータルパフォーマンスが高いというのがウリではあるけれども、6x86アーキテクチャファンならずとも、ちょっとワクワクしてしまうところ。見た目に仕様の変化はないものの、動作電圧が2.7Vになっているのが注意点。最新のマザーボードでも2.7V設定を持たないものが多くあるので、PR266を使おうとしている人はこの点は要チェック。ただ、A-Masterのテストによれば、2.7~2.9Vの範囲までなら、とくに問題なくマージンの範囲で動いているそうだ(保証しているわけではない)。

 また、同店でSOYO SY-5EH5(MVP3搭載マザーボード)と組み合わせてテストしたところ、100MHz×2=200MHzとベース100MHzでも動作したそうだ。ただし、ベンチマークの結果は、83MHz×2.5の方が早かったそうだが。興味深いのは、整数演算の際立ったパフォーマンスの高さ。もともと整数演算が得意であることは知られているけれども、同店のテストではMMX Pentium 233MHzを100MHz×3=300MHzで動作させたときと、6x86MX PR266を83MHz×2.5で動かしたときでほぼ同じ程度の結果がでたそうだ。ゲームはともかく、ビジネスアプリケーションなどでは高速な処理が期待できそう。

 Socket 7ではK6が絶好調でシェアをドンドン拡大しているけれども、6x86MXももう少しがんばって欲しいところ。現時点では、単純にK6/266と6x86MX PR266と比べた場合、最安値では6x86MXの方が有利だ。

□Cyrix 6x86MX PR266 & SOYO SY-5EH5テスト結果
http://www.a-master.co.jp/sai-naiyo.html#mx266
□Cyrix
http://www.cyrix.com/
・6x86MX
http://www.cyrix.com/process/prodinfo/6x86mx/6x86mx.htm

[協力:A-Master]


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