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1998年4月11日号
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Sound BLASTER初のPCIサウンドカードにご注意
中身はENSONIQ Audio PCIの改良版、本命は次の「LIVE!」
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| 【シール】 | 【シールをはがすと..】 |
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| 【パッケージ】 | 【AudioPCIとの比較】 |
CreativeのPCIサウンドカードとしては、すでに「Creative ENSONIQ Audio PCI」が発売されているけれども、このカードはもともと言わずと知れたENSONIQのオリジナル製品。CreativeがPCIサウンドカードの開発にてこずっている間に着々とPCIサウンドカードのシェアを伸ばしていたENSONIQを、Creativeが会社ごと買収してしまったのはつい先日のこと。手に入れたAudio PCIを、Creativeは伝統のSound BLASTERブランドでは出さず、わざわざ「Cretive ENSONIQ」ブランドで出したのには、誰もが意味あるものと理解していた。が、いざ発売されたSound BLASTERブランド初のPCIサウンドカード「Sound BLASTER PCI 64」の中身をチェックしてみると、なんとそれはAudio PCIそのものだった..。
まず、カードを見た瞬間に、「む、どこかで見たような」という感想がわく。コネクタの配色や位置、カードのデザインなどなど、Audio PCIにソックリ。さらにチェックを進めると、サウンドチップの上には「Sound BLASTER PCI 64」のシールが貼られ、その右横にはシルク印刷で「ENSONIQ TM (C) 1997」の文字が。まさか、と思ってシールをはがしてみると、なんとそこには「ENSONIQ ES1370 AUDIOPCi」の文字が出てきた..。今度は、実際にAudio PCIのカードと横に並べて見比べてみるのだが、違いが発見できない..。Audio PCIはバルクで5,000円前後、PCI 64はパッケージで13,000円前後（「今週見つけた新製品」参照のこと）。この3倍近い価格の差はどこに..。
ということで調べてみると、その違いは、1つはPCI 64になってハードウェア32 VoiceのWaveTableに加え、ソフトウェアWaveTableでさらに32 Voiceが追加されて計64 Voiceになっていること。もう1つは接続可能なスピーカーの数が2から4に増えていること。ほかは、PC98-NXシリーズでの動作保証があること、マニュアル類が用意されていることなど。Creative側に問い合わせてみると、ドライバのチューニングなども行われているとのことだった。
考えてもみれば、CreativeオリジナルのPCIサウンドカードとして昨年末アナウンスされた製品名は「Sound BLASTER Live!」と「Sound BLASTER AWE64D」（SB-LinkでDOS環境での互換モードを実現するタイプ）の2つ。確かに製品名称が違うわけで、誤解するほうがいけないといえばいけないが、PCI 64の製品発表時にはサウンドチップ名も明らかにされていなかったため、期待を膨らませていた人も多かったはず。現に商品知識豊富なアキバの店員でさえそうだったのだから。
期待のLive!とAWE64Dの製品化はもう少しあとになりそうで、それまでのつなぎとして出したのではないか、と言う人もいるけれども、いずれにしてもやや罪作りな印象がないでもない（期待度が高いだけに）。Creativeも引け目を感じているのか、面白いことに、このPCI 64のパッケージには変な特徴がある。今までのSound BLASTERシリーズのパッケージには、AWE64などを除けばカードの全体写真が大きく印刷されているパターンがほとんどだったのに、このPCI 64はどういうわけか、隠れるようにほんの一部しか写っていない。まさか写真でバレないように..というわけでもないのだろうけど、どこか微笑ましい。
「これがAudio PCIと同じだとわかったら、みんなバルクを買うよなぁ」、「期待していたのにガッカリ、気合入れてPOPも作ろうと思ったのに気が抜けた..。今日は早く帰ろう」とは、それぞれ別のショップ店員の弁。どうやら、もうすこし気長にLive!とAWE 64Dを待つ必要がありそうだ。
□クリエイティブメディア
http://www.ctlsg.creaf.com/jp/
・Sound BLASTER PCI 64新発売！
http://www.creaf.co.jp/main/hub/press/sb64pci.htm
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