1998年6月6日号
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そのほか今週気になった新しいモノ/動き
製品名は「BCD40XH」。製品パッケージに「40X Multi-Read」と大きく書いてあるため、一見するとケンウッドが採用した7トラックを同時に読み込む新方式かと思いきや、これはCD-RW、CD-I、Video-CDなど各種フォーマットのCD-ROMが読めます、という程度の意味。中身は相変わらず「力技」の方式で、CD-ROMの回転スピードを8,500rpmにまで高めて最大40倍速のデータ転送スピードを実現している。8,500rpmというと、もうそろそろ高速ハイエンドHDDの回転スピードと肩を並べようかという数字だが、独自のバランサーを搭載することでCD-ROMの振動を抑え、静粛性と確実なデータの読みこみができるようになっているという。この点はよほど自信があるのか、COMPUTEX TAIPEIでも実際に他社製CD-ROMドライブとの差をデモしていたほど。
スピード狂の人はもちろん、価格が割りと安いので、シャレで「世界最速CD-ROMドライブ」を手に入れてみるというのも面白いかも。T-ZONEミナミで13,800円。
□BTC
http://www.btc.com.tw/
・BCD40XH
http://www.btc.com.tw/uncle01/product/optical.htm#40XH
[撮影協力:T-ZONEミナミ]
そして、もちろんライバルのアイ・オー・データ機器も黙っているわけはなく、今度はさらに進んだIDE→SCSI変換コネクタを発売する予定になっている。すでに、一部のショップにサンプル品を提供しているほか、COMPUTEX TAIPEIでもOEM品と思われるまったく同型同デザインの製品がMET Technologyというベンダーから出品されていた。型番は「IDSC20」。IDE HDDのコネクタにつなげる小さな変換アダプタで、5V電源を必要とする。SCSI IDをアダプタ単位で設定できるため、自分の使っているSCSIカードをそのまま使いつつ、複数のIDE HDDやATAPI CD-ROMドライブなどをSCSI化して接続することができる。METが配布していた資料によると、IDE PIO Mode4(16MB/s)からFast SCSI-2(20MB/s)へ変換する仕様だそうだ。
サンプル品を評価中のA-Masterによると、6月中にも販売できる見込みという(価格未定)。価格次第ではあるが、なんでもSCSIで接続したいという「SCSI派」の人には朗報かもしれない。
□アイ・オー・データ機器
http://www.iodata.co.jp/
□MET Technology
http://www.met.com.tw/
□メルコ
http://www.melcoinc.co.jp/
・IFC-USP-M
http://www.melcoinc.co.jp/what/html/98012_1.html
[撮影協力:A-Master]
このクーラーの特徴は、Celeronを完全にすっぽりと覆ってしまい、一見するとPentium IIのような形に変身させてしまうところ。ヒートシンク+ファンと、プラスチックカバーの2つのパーツで構成され、Celeronをサンドイッチ状態にして使用する。利点は、形状がPentium IIとほぼ同じになるため、Celeron用のRitention Kitを持たないマザーボードでも、そのままSlot 1にPentium IIと同じ感覚で抜き差しできてしまうところにある。Intelがローコスト化のためにプラスチックカバーを外してしまったCeleronも、結局はサードパーティからカバーが商品化されてしまうという..。ぷらっとホームがCOMPUTEX TAIPEIに行った際に入手したものだそうで、現在評価中。欲しいという人から多数のリクエストがくれば、ElanVitalに強力プッシュしてくれるそうだ。価格や販売時期は未定。
□ElanVital
http://www.asus.com.tw/ElanVital/index.html
[撮影協力:ぷらっとホーム]
ほかのVoodoo2カードと違い、パッケージのデザインがあまりにも簡素なため、ショップの棚にあってもつい見逃しそうだが、中身は結構ユニークな点があって面白い。まず、PC-9821をサポートしていること。そして2枚でリンクさせて動作させるSLIコネクタの搭載はもちろんのこと、NTSC出力がデフォルトでついているため、TVの大画面で楽しめる。また、オリジナルの機能として「IV-LINK」というコネクタものっている。これは「今後出荷する予定のアイ・オー・データ機器製ゲーム用ボードと接続できる」と解説があるだけで、現在のところ詳しい利用方法は不明だが、パッケージに大きくオリジナルロゴをつけてアピールしているほどなので、将来の拡張用として期待が膨らむところ。カノープスが発表しているVoodoo2カードにも、自社ビデオカードと連携させる独自のインターフェースがついているなど、さすがは国内メーカーはこのあたりオリジナリティを出すために力を入れているようだ。
コストパフォーマンスの点でも、NTSC出力付き12MB版が3万円中盤となかなかいい線をいっている。国内メーカーのVoodoo2カードも、発売時期がおくれたとはいえ、そのぶんサポートや機能の充実などで頑張っている。
□アイ・オー・データ機器
http://www.iodata.co.jp/
・GA-VDII8/PCI/GA-VDII12/PCI
http://www.iodata.co.jp/products/graphics/gavd2/gavd2.htm
[撮影協力:PCiN秋葉原とソフトクリエイトFM館]
移転計画の告知に合わせ、現在同店では在庫一掃のための「引越しセール」を実施中。店内にはマザーボートやHDD、ビデオカードなど限定個数のセール品を大量に用意している。15(月)~18日(木)は移転準備のために休業するため、これらセール品を入手するには次の週末がリミットということになる。「これを逃すともう出てこない商品もあるかも」とも。
移転後の電話/FAX番号/E-Mailアドレスは変わらず。約2週間後のリニューアルオープンに期待しよう。
□6月19日(金) BLESSが生まれ変わります(BLESS)
http://www.bless.co.jp/okaidoku/info.htm
ベンチマークでは相変わらず整数演算で速い結果が出ているとはいうものの、気になるのはベースクロックの仕様。M IIの発表当初に公開されたデータシートによれば、ベースクロックは300GPまでが66MHzで、333MHz以上から100MHzに移行するはずだった。が、なんと今出まわっているサンプル品は83MHz(×3=250MHz)になっている。せっかくM IIになって一般的な標準仕様が採用されたと思ったら、またしても異端の仕様に逆戻りというわけ。次の350GPもAMDにならって95MHzなんてことにならなければいいのだが..。
ショップにサンプル品が出まわり始めたということは、Cyrixの場合は今までの通例で行くと販売開始も間近と考えてよさそう。K6やK6-2がかなりの安値になっていることもあり、価格設定がどうなるのかが注目されるところ。
□Cyrix
http://www.cyrix.com/
http://www.nsjk.co.jp/cyrix/
・MII
http://www.cyrix.com/mii/mii-main.htm
http://www.nsjk.co.jp/cyrix/6x86MX/Technical/mii.html
[撮影協力:TWO-TOP]