1998年8月1日号
|
そのほか今週気になった新しいモノ/動き
販売ブースは例によって古着ショップや中古オーディオショップ、PCショップ、家電系ジャンクショップなどが入り乱れてまさに「なんでもあり」状態。コムサテライトや超級電脳などといったPC系ショップも新品/中古を問わず特価品を販売中で、ちょっとした珍品の特別販売もある。イベントの性格上、商品や値段がどんどん変わっていくため、ここで詳しくは書かないけれども、ちょっと覗いてみれば思わぬ掘り出し物を発見できる可能性大。週末にアキバへ足を運ぶ予定があるのなら、まずは駅を降りてここから物色することをおすすめする。
ただ気になるのは、このイベントは回を重ねる毎に販売ブースの数が減っているようで、今回は特に会場の空きスペースが目立ち、PC系のショップの占める割合もだいぶ小さくなってしまっていた。以前に参加していたPCショップが今回は出ていないという例もある。イベントが始まった当初は、一般参加も含めたフリーマーケットとして運営されていたため、そのときの規模とはどうしても差が出てしまうのかもしれない。あるいは、いま時ならアニメ系ショップを積極的に参加させれば、もっと盛りあがるのかも..。
1つはUSBに対応した「IntelliMouse USB Version for Windows 98」で、価格は9,800円。従来のIntelliMouseとの違いは唯一コネクタ形状だけで、見た目はほとんど一緒。PS/2マウスと違ってコネクタに挿すだけですぐ使えるようになるので(再起動の必要なし)、デスクトップPCユーザーよりもノートPCユーザーに便利そうだ。日本語版が21日(金)に推定小売価格7,800円で発売される予定になっているので、それまで待つという手もあるが、今すぐ欲しいという人なら同店で購入する以外に選択の余地はない。
もう1つは、IntelliMouse Pro。名前の通りIntelliMouseの上位バージョンで、ボディサイズが大型化し、左から右に向かって大きく傾斜した新しいスタイルになっている。また、ボディの下半分はラバー素材を使用しており、使い心地や見た目もやや高級感を持たせている。見た目のデザインは、Logitechのホイール付きマウス「MouseMan+」と似ている。IntelliMouseには、Wheel Mouseという小型バーションもあるが、こちらは同じくLogitechの「FirstMouse+」に似ている。他社製品のいいとこ取りはMicrosoftの得意とするところだ。
IntelliMouse Proの方は、いまのところ日本語版が出るというアナウンスはないので、欲しいという人はこの英語版(バルク品)を買うしかない。手の大きい人には特におすすめ。価格は8,200円で、在庫は残りわずか。
□Microsoft
http://www.microsoft.com/
・IntelliMouse Pro
http://www.microsoft.com/products/prodref/646_ov.htm
・IntelliMouse USB Version for Windows 98
http://www.microsoft.com/products/prodref/647_ov.htm
[撮影協力:フロンティア神代 東京秋葉原店]
Pentium II 450MHzというと、6月に一部ショップが「次週入荷」として予約を受けつけながら、その後入荷延期となって音沙汰がなくなったという経緯がある。しかし、今度こそは本当に確実なスケジュールらしい。複数のショップからの話を総合すると、来週入荷する450MHzはバルク品で、価格は十数万円程度になる見こみとのこと。CPU最速モデルの初値としては、いつも通りの価格帯に落ち着きそうだ。ただ、リテールパッケージの出る時期が近いという話もあって、入荷する本数をどのくらいにするか、どこのショップも頭を痛めている様子。
アメリカの通販ショップでも販売が続々開始されていることからも、入荷は確実のようだ。参考までに、アメリカでの販売例を紹介しておくことにする。
【Pentium II 450MHz価格表(アメリカ)】
価格 | ショップ | URL |
692.50ドル | CMPExpress.com | http://www.cmpexpress.com/ |
759.00ドル | Universal Micro | http://www.universalmicro.com/ |
769.00ドル | Dallas Memory International | http://www.dallasmemory.com/ |
769.25ドル | ALLSTAR COMPONENTS | http://www.allstarcomponents.com/ |
769.99ドル | ABERDEEN | http://www.aberdeeninc.com/ |
779.00ドル | Micro XPress | http://www.microx-press.com/online/ |
789.00ドル | Computer Craft | https://craftsrv1.computercraft.net/rindex.htm |
795.00ドル | Sunshine Star | http://www.sunshinestar.com/ |
799.00ドル | ComponentsDirect | http://www.componentsdirect.com/ |
さすがにこの価格ではアキバのショップも入荷を躊躇するのではないかと考えるの自然だが、今のところPCiN秋葉原やぷらっとホーム、USER'S SIDE秋葉原店などで入荷する予定があるとのこと。意外とメジャーな存在になる可能性も、あながち否定できない。需要も確実にあるようで、先週1枚だけぷらっとホームに入荷したXeon用Slot 2マザーボード「SUPERMICRO P2DGR」も、なんと店内に展示を始めた途端にたちまち売れてしまったそうだ。「CPUがないために動作確認がとれていない」製品が128,000円で売れてしまうというのだから、やはりアキバのハイエンド志向ユーザーの行動は計り知れない..。売れた後にも数人から在庫の問い合わせがあったそうだ。
Xeonもアメリカの通販ショップで販売実績があり、こちらも近日デビューは間違いなさそう。
【Pentium II Xeon価格表(アメリカ)】
モデル | 価格 | ショップ | URL |
400MHz(L2 512KB) | 1,323.99ドル | ABERDEEN | http://www.aberdeeninc.com/ |
400MHz(L2 1MB) | 3,337.99ドル | ABERDEEN | http://www.aberdeeninc.com/ |
[撮影協力:A-Master]
M747は、先日ピーシーチップス・ジャパンが通販で販売を開始していた製品で、ショップで直接買えるようになったのはこれが初めて。ピーシーチップス・ジャパンによれば、搭載しているチップセットはSiS 5600のOEM品で、金色のヒートシンク部にはオリジナルの「PC100 BXPRO」という型番がマーキングされている。名前から連想できるようにIntelの440BXと同等の性能を持ち、AGPやベースクロック100MHzにも対応している。マザーボードはATフォームファクタで、Sound ProサウンドチップとSiS6326ビデオチップ+4MBメモリをオンボードで搭載している。I/O類を除けば、あとはCPUとメインメモリさえとりつければすぐにマシンが完成してしまうというわけ。ただし、SiS6326が直接AGP接続になっていることもあり、AGPソケットが別に用意されていないなど拡張性はあまりよくない。あくまでも低価格オールインワンマザーボードという性格のようで、確かに440BX相当性能のマザーボードにサウンドとビデオがオンボードで19,800円と考えると、かなりコストパフォーマンスは高いと言える。
ただし、「初物」のため性能などは未知数。しばらくはチャレンジャー精神旺盛の「人柱」用アイテムになりそうだ。
□PC CHIPS
http://www.pcchips.com.tw/
・M747
http://www.pcchips.com.tw/m747.html
[撮影協力:A-Master]
キャラベル自身が「世界最速」とうたっているCD-Rドライブで、確かに今までは4倍速書き込みのCD-Rドライブが最速だった。書き込みスピードが一挙に倍にあがったことで、CD-Rメディアへの要求も厳しくなり、いまのところ動作保証されているのは太陽誘電とTDK製の一部製品のみとなっている。残念ながら、使用しているドライブがどこのメーカーのものなのかは明らかにされていない。
ドライブの価格は約10万円とかなり高価だが、CD-Rのヘビーユーザーには注目の製品。キャラベルは、PDとCD-Rの書き込みに対応した通称「PD-R」と呼ばれるドライブも発売したばかりで、ここのところなぜか元気がいい。
□キャラベル
http://www.caravelle.co.jp/
・CD-R820EX/PC
http://www.caravelle.co.jp/caras/cdr820ex/cdr820ex.htm
[撮影協力:パソコンシティ 本店]
ソフマップ1号店"Chicago"の4Fでは、EVEREX製のPalmSizePC「FREESTYLE」を販売中で、4MBモデルが49,799円、8MBモデルが59,799円という価格になっている。「FREESTYLE」の国内販売については、ソフマップが独占販売権を取得しているため、他店で入手することはできないそうだ。PalmSizePCは、ザウルスやPalm IIIなどと似たコンセプトのキーボードレスPDAで、今までのカシオCASSIOPEIAに代表されるようなキーボード付きのH/PCと並ぶWindows CE搭載デバイスの代表格。ほかにもPhilips、カシオなどから製品が投入される予定になっており、モバイル系の製品としては注目株のひとつ。アキバで販売されるのはこれが初めて。日本語版の発売はまだ先だが、すでに日本語化ツールなどのオンラインソフトが公開されているので、これらを有効活用すれば一足先にPalmSizePCを日常のツールとして使えるようになる。
PalmSizePCに関しては、イケショップ モバイルプラザ店(ブロックC1)でも各社のモデルを輸入販売する予定にしており、予約も受け付けているので、興味のある人は足を運んでみるといいだろう。
□EVEREX
http://www.everex.com/
・FREESTYLE
http://freestyle.everex.com/
□EVEREX FREESTYLE(ソフマップ)
http://www.cyber-bp.or.jp/sofmap/DK/Freestyle.html
[撮影協力:ソフマップ1号店"Chicago"]
というのも、この新館のビルの壁にはオノデンのマスコットキャラクターである「オノデン坊や」の動く巨大像がとりつけられているのだ。身長が4~5mはあろうというオノデン坊やは、首と手が常に動く電動システムになっており、まるで「かに道楽」の動く巨大蟹のよう。位置的には総武線・中央線の乗客からよく見えるようになっているから、宣伝効果はバッチリ。工事中の段階から、巨大像がついていることで近辺では話題になっていたものの、はじめから電動だったことを知る人は少なかったようだ。
オノデン新館のビルは、以前にも別の家電店が「昌平橋店」として営業していたことがあるものの、しばらくして営業不振から撤退したという過去がある。実のところ、場所的にはアキバの駅から遠く、メインストリートから完全に外れていることから、かなり不利な位置にある。もしかしたら、それを克服するためにつけられたのが、この目立つ巨大オノデン坊やなのかも知れない。さて、うまく新名所として定着しますかどうか。