1998年8月8日号


Pentium II 450MHzフライング販売開始も売り切れ店続出
何かの前兆?Pentium IIの内部構造に変化あり

120,000円キャッシュが右側に
【120,000円】【キャッシュが右側に】
窪みも片側だけロットナンバー
【窪みも片側だけ】【ロットナンバー】

 4ヶ月半ぶりにPentium IIの新型がアキバに登場した。今度は100MHz×4.5で動作するPentium II 450MHz。もちろん、これは公式発表前のフライング販売ということになる。実売価格は約12万円(詳細は「今週見つけた新製品」参照のこと)と、最上位モデルの初値としてはここのところお決まりのパターン。ただし、ハイエンド志向のマニア達が一気に買い漁っていったため、売り切れ店が続出する事態となり、8日(土)夕方の時点で在庫が残っていたのは、確認できたところで2店のみと、この週末は入手困難な状況に陥っている。

 Pentium II 450MHzの人気は異常に高く、4日(火)に最初に入荷したというショップも、平日であるにも関わらずあっという間に全数が売り切れ、2度目の入荷分も通販経由で多量の注文が入ってしまったために週末までに在庫切れになってしまったという。ほかにも7日(金)には店内に在庫があったにもかかわらず、8日(土)夕方までには在庫切れとなっていたショップをいくつも確認している。Pentium II 450MHzのこの人気は、高速な2次キャッシュが搭載されていることから、クロックアップ耐性が高いのではないかという期待が高まっていたことによるもののようだが、すでにいくつかネット上にあがっているチャレンジ精神旺盛な人柱達のレポートによると、内部倍率の設定は4.5倍のみで、クロックアップ耐性もかなり個体差があるというのが現時点での実態のよう。

 さて、内部性能はともかく、気になる外見上の違いについて報告しておこう。この450MHzは、カバー下側から中を覗き込んでみると、Pentium IIの基板上のレイアウトが従来とは異なっていることがわかる。いままでは基板中央にコアがあり、その左右に1つずつキャッシュモジュールが配置されていたが、この450MHzはなぜか右側だけに上下に並んだ格好でキャッシュモジュールが2つ配置されている(目視で確認できる範囲では少なくともそのように見える)。キュッシュモジュールにはシリコングリスが塗られ、そのまま外側のカバー部(裏側)と接触し、それに合わせてカバー部もキャッシュモジュールとの接触部分の表面右側だけが長方形に窪む形になっている。この窪みは、Pentium II 350MHz以降はコア部を中心として表面両側に小さな正方形サイズのものができているのが確認されていたが、キャッシュモジュールの配置変更でこの窪みの位置とサイズも変わったことになる。これが何を意味するのかは不明だが、単純に考えると、将来的に空いたスペースにさらにキャッシュモジュールが載る予定でもあるのかと想像してしまうところだ。なんにしろ、今までにない形状であることから、たとえバルク版でもリマーク品ではないことがすぐに見分けられるという特徴にはなっている。

 それにしても、12万円と高価なPentium II 450MHzが出たばかりでこの人気とは、さすがはマニアの集結するアキバ。このぶんだと、さらに高価なPentium II Xeonが出ても飛ぶように売れるのかも?

[撮影協力:USER'S SIDE秋葉原店]


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